森林を大切にしよう
「牡蠣の美味しさを決めるのは、意外なことに森なんですょ」長年、牡蠣の養殖している業者の言葉。
沿岸域の生態系には、海中林と呼ばれる海藻の森があり、陸上の森林と同じようにさまざまな生物の生息の場となっています。 陸上の植物と同じ ... な海を育みます。
「フルボ酸鉄」
この一風変わった名前の物質が、森と海をつなぐ重要な関わりをもっているという、近年、北海道西部の日本海沿岸で、海底の岩肌が真っ白に変色する現象が発生しているが、これが俗に言う「磯焼け」です。
この現象が発生すると、食物連鎖の底辺にある海藻や植物プランクトンが減少する。その結果、これを餌とする沿岸の魚が姿を消し、漁業に深刻な影響を及ぼすことになるということです。
その一因に、森の荒廃があるのではないかと考えられますが、その理由を説明するカギがフルボ酸鉄です。海中の藻や植物プランクトンの成長には、窒素が不可欠ですが、この窒素を吸収するためには、触媒の働きをする鉄が必要となります。
フルボ酸鉄とは
森では、地上に落ちた葉や枝が微生物によって分解されるが、このときにフルボ酸ができます。このフルボ酸が腐植土の中の鉄と結合して、フルボ酸鉄となります。
鉄は、イオンのままでは、川で運ばれる途中で、酸素に触れて鉄粒子に変わってしまう。しかし、森でフルボ酸と結合した鉄イオンは、フルボ酸鉄として鉄イオンのまま川を下って海へ到達します。
そこで、植物プランクトンや海藻が養分を吸収できるように働くのがフルボ酸鉄です。この説には、科学的な実証等が必要とされていますが、いわば、「フルボ酸鉄は、森から海への贈り物」ということになれば、想像しただけでもロマンチックで感動的な話ではないでしょうか。
海と森は、川によって深く結ばれ、森は海に大きな恩恵を与えていると言われていますが、その森は、人手が入らず活気を失っています。今一度、森に目を向けてみませんか・・・。
« 人生は真理を求め続ける旅 | トップページ | やってみせ、言って聞かせて・・・ »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント