大人の規範意識・自覚の問題
社会環境の変化と規範意識
現在の日本の若者・子どもたちには、人・自然環境の思い遣り、生命尊重・人権尊重の心、正義感や遵法精神の低下が気になります。
社会を震撼させるような、少年が関与する事件の報道に触れ、子どもたちの規範意識について不安を感じます。
その一方で、現代の若者・子どもたちは、柔軟で豊かな感性や国際性を備えていたり、ボランティア活動への積極的な参加や社会貢献への高い意欲をもつ者も多く現れたりするなど、昔の若者にはなかったような積極性が見受けられます。
大人の規範意識・自覚の問題
「今どきの若い者は」「子どものモラルが低下している」などの指摘は、いつの時代でも聞かれる言葉です。
大人が眉をひそめるような子どもたちの言動も、当の大人が若いころに行動してきたこともあるし、価値観の相違から摩擦を生じる原因となる言動が、やがて時代の流れとともに社会に受け入れられることも少なくありません。
新しい価値を希求する若者の文化が社会発展の原動力となる場合もあります。
したがって、今の子どもや若者の行動が、昔の子どもたちと異なる行動だからといって直ちに否定されるべきではありません。また、このような指摘については、世代間の意識の差によるものであれば、対話によって理解を図り、解決していくことも可能であります。
子どもの言動から大人達が反省すべきことがある
むしろ、今、子どもたちの行動に対して指摘される問題点の多くは、大人たちの問題でもあるのではないでしょうか・・・
子どもたちが、将来大人となる際の手本となるべき今の大人が、手本となり得ていないという大人社会の問題が、子どもに投影されているのではないでしょうか・・・
たとえば、他人のことを思いやらず、自分さえ良ければといった言動や、責任感の欠如した言動、真摯に努力することを軽視するといった言動は、今の大人が行っています。
そうした大人に起因する問題が、子どもの問題と受けとめられているからこそ、問題の解決に至らないのではと思います。
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