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2016年6月17日 (金)

花は語らず

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「花は語らず」…柴山全慶

「花は黙って咲き 黙って散ってゆく

そうして再び枝に帰らない けれども

その一時一処にこの世のすべてを託している

一輪の花の声であり 一枝の花の真である

永遠にほろびぬ生命の喜びが悔いなくそこに輝いている」

花は黙って咲いています。「ここで咲いていますよ」「私を見てください」と自分をアピールしません。そして散るときも、散りたいとも散りたくないとも言いません。ただ黙々と咲き、散ってゆきます。

花は、その時、その場で、その生涯を生き切っているのです。それゆえ花は美しいのでしょう。綺麗に見えるのでしょう。花は何も語りませんが、そこに一輪の花の命の神髄が見えてくるようです。

散りやすい花は、無心に精一杯咲いているからこそ、そこに「真実」を感じるのです。そしてまた、この句は無常観を表し、その無常観こそが、永遠の真実です。

私たちに恵まれた、たった一つの尊いいのち…そのいのちの限りをつくし、いたわりあう心…己をふりかえる心…美しいものに感動する心…出会いに感謝する心…を大切にしたいものです。

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