生命が躍動する五月に思う
木々の緑が鮮やかな五月は生命が躍動する時節です。
生き物たちの多くが新しい命を産み育てる、活き活きとしたこの時期なのに憂鬱な季節であると思ってる人も多いようです。
むかしから、五月病(医学用語ではない)として広く知られた言葉です。5月の連休明けくらいからうつ的気分にみまわれ、無気力な状態になることから五月病といわれるようです。
短期間で離職してしまう人が最近多いのも五月病と似た心理状態かもしれません。厚生労働省の統計によると、3割以上の新卒就業者が会社を辞めているという。飲食業界に関しては50%を超えているそうです。
そして、小中学校生にも大人と変わらない症状があり、イライラ感、頭痛腹痛などの症状から不登校、ひきこもりにもつながっているのではないでしょうか…小中学校合わせて、10万人を超えているという。
だれでも新しい環境の生活に入ると、さまざまな変化がいっぺんにおこりますから、肉体的にも精神的にもくたびれてしまう、新たな環境に適応できないことへのあせりがストレスになり、「何とかしなければ」と思えば思うほど、深みにはまってしまいます。
疲れているけれどなんとなく眠れない、食欲も減退してしまう、新しい環境に、そして人々にとけこもうとするけれどもうまくいかず、自己嫌悪に陥ってしまい、そのままの状態が続くと、そのうち死んでしまいたいなどとも考えてしまいます。
日本人の自殺者は、年間3万人を超えているそうですが、人生の転換期の5・6月が多いのもうなづけます。
環境の変化と言えば、厳しい環境におかれている、熊本地震の被災者です。生活不活発病・廃用症候群になる、お年寄りが心配されます。
【生活不活発病】…「"生活"が"不活発"」になることで全身の機能が低下する病気です。
【廃用症候群】…特定の器官を長期間、動かさないでいることによって生じる障害。他の疾病の治療のための安静状態や、高齢で動けなくなるなどが原因。筋萎縮・筋力低下などの運動機能障害や臓器の障害、床擦れなど。
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