こころざし教育
「豊かな生活」に、浴している現代人は、ややもすると、人としてやってはいけないこと、社会の決まりを守ることなどについて考えることが少なく、自己中心的な思いによる大きな事件がおきています。
21世紀に生きる日本人に求められるのは、多くの知識や技能に加えて、この地球上の様々な問題を世界の人々といっしょに解決しようとする強い気持ちをもつことです。
しかし、今の日本は、生活は豊かになりましたが、その一方で人としてやってはいけないこと、社会の決まりを守ることなどについて考えることが少なく、自己中心的な思いによる大きな事件がおきています。
日本の伝統であるきめ細かな感性や道徳性(公共・正義・礼節)などに生活のなかでふれることも少なくなりました。
むかしから、未来の日本を担うこころざしと意欲をはぐくむ「こころざし教育」があります。
「立志は、万事の根源なり(将来についてこころざしをもつことがすべての始まり)」…という昔の人の言葉があります。「こころざし(夢や目標)」は、人が行動するための大本です。
「志」は、文字どおり「士」(さむらい)の「心」(こころ)と書きます。また、その意味は、「心に決めて目指していること。また、何になろう、何をしようと心に決めること。人に対する厚意。人を思う気持ち」です。
「志」は、「世のため、人様のため」という気高い思いや理想がその背景になっているという点で、「自己のため」である「夢」や「希望」とは異なっています。
他者への配慮を持ち、公(社会)のため、人様のために私利私欲を捨て、奉仕の精神を持ち、心に決め、物事を成し遂げようとする決意を合わせ持つことこそが、「志」の意味するものなのです。
「志」を育てるためには、まず、家庭で・学校で、人は「社会的存在として成り立っている」という事実を教えなくてはなりません。
自己も大切ですが、自己の存在を、日常の社会生活の中から生じている事象や、関係づけの中から理解することこそが大切なのです。「自分の人生はこうありたい」「こんなふうに生きていきたい」という心のもちかたこそ「こころざし」なのです。
若い今こそ、地域や日本そして世界の人々のために力を尽くそうとする信念「高いこころざし」を立てるときです。
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