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2012年6月 8日 (金)

新証拠は厳しい

00nyudogumobgm1 平成9年に東京電力の女性社員が殺害された事件で、東京高等裁判所は、無期懲役が確定したネパール人の男性について、再審の判決である。検察は異議を申し立てたが、男性は今後、強制送還されることから、新たな証拠を示すことはさらに厳しくなるだろう。

無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ元被告(45)が再審を求めていたもので、東京高等裁判所は「新たな鑑定の結果、被害者の体に残されていた体液などから別の男のDNAが検出された。このため別の男が被害者を殺害した疑いが否定できなくなった」などと指摘し、裁判のやり直しを命じた。

疑わしきは被告人の利益に、という裁判の鉄則をふまえた判断だ。検察側の求めに応じ、十分に主張・立証させたうえで導き出した結論でもある。

今朝の新聞各紙は社説で・・・
朝日・・・「再審開始―検察の異議はおかしい」

読売・・・「東電OL殺害 検察を敗北に導いた新証拠」

毎日・・・「マイナリ元被告 早期の再審決着目指せ」

日経・・・「有罪ありきでは、なかったのか」

杜撰さを指摘した内容だ。完全に検察の敗北だ。一連の刑事司法改革で法律が改められ、裁判員裁判などでは証拠隠しができないようになった。検察当局の意識も変わりつつある。

真相を解明し、無実の人を罰しない。それは、検察官、弁護人、裁判官の立場をこえて、刑事裁判に関わるすべての人の、そして社会の目標でもある。

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