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2012年6月 7日 (木)

扶養義務年収600万円・3親等内

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05sikotuko31 若者の間で生活保護を「ナマポ」と呼ばれ、どうすれば申請が通るかなどネットで情報交換している という。

吉本興行の芸人より端を発した「生活保護不正受給」問題で、自民党は「生活保護不正受給の徹底した取り締まりと、親族扶養義務の厳格化」を掲げ、「一定の年収がある人が3親等内の親族がいた場合、原則としてまず親族が扶養すべし」という形で生活保護法改正を実現した。

倫理規定に過ぎなかった扶養義務を、明確な基準と共に明文化したわけだが、目安としては、年収600万円というラインが設定された。当初は年収1000万円以上が想定されたものの、「そんな基準に設定したら、ほとんどの国民が対象になってしまう」という厚労省の強い反対によって、サラリーマンの平均賃金に近い水準が採用されることとなった。

年収600万円で扶養するということはローン・教育費などで、結構大変な家庭もあるが、国の予算3.7兆円の生活保護費に膨れ上がり、生活保護制度が社会問題である。

祖父母や父母、子や孫ら直系血族と兄弟姉妹にはその義務がある。家庭裁判所が認めれば3親等にまで及ぶと民法にはある。親族の財布の中身を洗いざらい調べ、余力があれば扶養に充てさせる。拒めば家裁に申し立てて取り立てる。完膚なきまで“債権回収”に注力するらしい。

私は、何かヘンで仕方がない。受給者は210万人に上り、無数の親族の財産をつぶさに調べるなんてできるのか?それに暴力や虐待、借金などの事情を抱え、そっとしておいてと絶縁を望む人もいるだろう。

金勘定の頭だけでうるさく口出しすれば受給の権利を手放す人が出ないか、いくら身内でも面倒を見るには思いやりや愛情が欠かせない。国や自治体は住まいや仕事、年金、そして支え合いの心をもっと。不正は減ったが、孤立死は増えたでは困る。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2012060402000117.html

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