人生は「旅」のようなもの
三年前施設で亡くなった私の、義母が「こんなに歳をとってしまった。早くお迎えに来ないかなぁー」と言っていたことを思い出した。
歳をとり自分の事が出来ないで、人の介護を受けなければ生活できないお年よりは、「早くお迎えにきて欲しい」と思っている人は多い・・・と思います。どんなに手厚い介護されていても、人の心には入り込めません。また、感情の起伏までも介護は出来ません。
若いときは、誰だって「死にたくない」と思っています。でも「人生」とは「生」と「死」がセットになっているものです。この世界に生まれて来たからには、いつかはこの世を去って行く日が来ることを、私たちは知っているはずです。否が応でも、その日は来るのです。
「人生」はまるで「旅」のようなものと言われます。私は旅が大好きです。旅をしていると、色々な発見があります。決して楽しいことばかりではなく、思ってもみないアクシデントに見舞われることもあります。出会いがあり、別れがあり・・・。嬉しいことがあって、悲しいことがあって・・・。でもそんな旅のすべてが、何かとてもワクワクする胸おどる楽しい時だと感じるのはどうしてなのでしょう。
もし、この「人生」を「旅」として見ることができたなら、辛く苦しい出来事や嫌なことに対する見方も今までとは少し違ってくるかもしれません。すべては過ぎ去って行く旅の途中の出来事。思いがけない喜びや悲しみでさえも、ふいに訪れそして過ぎ去って行くことでしょう。
私たちはそんな「人生」という「旅」をちゃんと楽しんでいるのでしょうか。人生の旅行者の多くは、せっかくの旅を楽しもうとしないで、不平や不満ばかりをこぼしているように思えます。それでも、「旅」の終わりの地である「死」という「人生」の目的地に、いつかは一人残らず辿り着くのです。
私たちは大切な真実に気付かなくてはなりません。「これは、たった一度きりの限りある人生という私だけの特別な旅なんだ」・・・と。
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