再来年の大河ドラマ決まる
NHKの看板ドラマは、何といっても大河ドラマである。今年放送中の上野樹里主演の「江~姫たちの戦国~」であるが、視聴率が18パーセント(5月)で低い。
これまでの最高の平均視聴率を記録したのは、1987年放映の渡辺謙主演の「独眼竜政宗」(39.7%)である。最低だったのは、1994年の三田佳子主演、日野富子というどちらかというとマイナーな歴史上の人物を描いた「花の乱」(14.1%)である。
来年(2013年)は、松山ケンイチ演じる清盛の妻、平時子役には深田恭子、清盛の側室で、源義経の母でもある常盤御前役は武井咲に決まった。
そして、再来年(2014年)が昨日は発表された。
「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれ、52作目の大河ドラマ「八重の桜」の主人公の新島八重は、幕末の会津藩に生まれ、明治の戊辰戦争では、みずから銃をとって戦い、「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれた。
ところで、物事の感受性(受け止め方)は、人それぞれに違う。大きな歴史の流れと、時代に対する感受性を一つの尺度すれば、人間の生きざまは、二つに大別されると思う。
茫然自失の危機に直面したとき、前向きに〈現在-将来〉に新しい人生を切り拓いてゆこうとするか、それとも過去に閉じこもることで自分を守ろうとするか、つまりポジティブかネガティプかである。
ポジティプに生きた人物の時代に対する感受性は、なみはずれて豊かである。〈前時代〉と〈現在-将来〉のはげしいせめぎあいのなかで生きなければならない孤独さに堪えるだけの骨太さを内に秘めている。
会津若松に生まれ育ち、戊辰戦争で洋式銃を執って戦いぬいた娘時代、のちに同志社大学の創始者・新島襄と結婚、洋装のクリスチャン・レディとして生きた時代、襄の死後、篤志看護婦として日清・日露戦争時に救護活動に駈けつけた晩年である。
砲術師範の山本家でうまれ、八重の物おじせず快活な気質は生まれついてのもので、時代ごとに異なる貌を持つ女性として、立ち現われてくるのは、時代をポジティブに生きた故だろう。
ドラマは、新島八重の波乱の生涯を、東日本大震災で被災した福島県などを舞台に描くもので、東北・福島に根づく不屈のプライドと、復興を目指す被災地への力強いメッセージが込められている。八重を演じる綾瀬はるかである。
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