「頑張ってください」って・・・
森繁久弥の人生訓話で、私の好きな言葉は「失敗が人間を作る」である。また青年に期待を寄せつつ、「成功の半分は忍耐」「結局、失敗を恐れず、忍耐に忍耐を重ね、どん底からはい上がってくるなかで人間は鍛えられる」と。まったく同感である。
東北関東大震災に遭った方にかける言葉は、NHKのレポーターは「このたびは大変なことでご苦労なさいましたね」「頑張って ください」だという。俳優の森繁久弥さんだったら何と言葉をかけたでしょう?
徐々にではあるが東日本大震災が発生した地域では、電気などのライフラインが復旧し始めている。被災地の方がやっとテレビなどを見られるようになったが、何度も画面から流れてくるある“言葉”に苦しめられているという。
報道番組などで、避難所からの現地生中継が多くなった。被災された方の無事が確認できる貴重な場であり、続けてほしい。 「日本中が応援しています。頑張ってください!」などと締めくくることが多い。
その言葉を聞いた被災地の方が、困惑した表情を浮かべた映像を見た視聴者はいないだろうか?
「何度も何度も。“これ以上、どうやって頑張るの?”と悲しくなった。」被災地の方も、心からの励ましの言葉なのだと分かっている。分かっていても、心も体も疲れきり途方にくれているので 「頑張ってください。」の言葉が重く心に圧し掛かり、怒りや悲しみを感じる方もいるようだ。
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