校長の降格希望とは
教員職に限らず、50代のサラリーマンは子供の教育・親の介護などで、肉体的・精神的のも相当に厳しい家庭事情があり、その上、管理職となると考えてしまう人がいる。
このほど、文部科学省の調査で、学校長、副校長などの管理職から希望して降格した学校の先生が、昨年度、全国で223人に上り、これまでで最も多くなったことが分かった。
もっとも多いのが健康上の理由がほぼ半数で、職務上の問題が4人に1人、親の介護など家庭の事情も4人に1人となっているという。
最近の先生は多忙化しているとよく言われているが、中でも管理職となると、保護者や地域の人たちからのクレームの窓口になったり、教育委員会への報告や事務処理に追われたりして、とりわけ忙しいようだ。
相談相手も少なく孤立感にとらわれやすいと言われる。そこに親の介護やこどもの進路など家庭にも不安があるとなると、面倒な仕事から降りたいということになるのではないかとみられる。
世の中には「地位が人をつくる」という言葉もある。意外の人が上司になって、能力を発揮することはたしかに考えられる。
ただ、これまでなら、教育委員会の言うことを聞き、問題を起こしさえしなければ校長が務まったかもしれないが、最近は学校運営や授業内容について、学校の裁量が次第に大きくなっっているそうだ。
それだけに、校長としての管理能力、経営能力がこれまで以上に問われることになる。能力を備えた人に校長になってもらわないと学校が立ちいかなくなる恐れが心配となる。
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