中国の劉暁波氏にノーベル賞
2010年ノーベル平和賞に中国の民主活動家で作家の劉暁波氏に、授与されることになった。「国家政権転覆扇動」の罪で今年2月に11年の刑が決まって服役中である。1989年の天安門民主化運動にかかわり、非暴力などの手段の、言論活動一筋に民主化を求めてきた人だ。
中国の要人が、ノールウェーのノーベル賞委員会に授与しないように働けかけてていたという。中国当局は「反体制派への授与は非友好的な行為と見なされる」との見解だ。
しかし、あえてノルウェーのノーベル賞委員会は、こうした活動を高く評価した結果である。 獄中にいる劉暁波氏には、知らされていないかも知れない。だが、授賞の知らせは中国国内で広がるだろう。
急成長する経済や軍事力の増強は、目を見張るばかりだ。その反面、政治的信条の平和的な表現を認めない。そして言論の自由などをうたった中国憲法であるが、受賞を認めたくない中国当局の強い反発は、未成熟な民主化というとこころをさらけ出したと言えよう。
人権問題を重視してきた欧米諸国も、最近は特に人権問題を問わなかったが、受賞という事で、再燃することだろう。中国外務省は、ノルウェーとの関係悪化も示唆したそうだが・・・。
内外で強硬な姿勢をとることは、長い目で見て中国のためにはならない。経済発展を続けても、普遍的な価値を大切にしなければ真の大国として認められないことに、中国当局に早く気がついて欲しい。
« 草の匂い | トップページ | 感動と勇気をもらった「ハヤ」 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント