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2010年5月11日 (火)

恋(鯉)季節

271 真菰根に 銀鱗落とす 鯉の季節

昨日、近くの湯殿川の川管理通路を歩いていた時のこと、どこからかバシャバシャと水音が聞こえた。「何だろう?」と足を止めて川面をながめるが水鳥ではない。水音のする方にじっと目をこらしていると、「鯉の産卵」見られたのだ。

冬の冷水期から水温の上昇が始まる4月中旬頃から5月の始め頃まで続くようだ。水温で言うと18℃前後にピークを迎える。

産卵は通常、ごく浅い真弧の根などの、水面下の抽水植物帯や水草などに産み付けられる。浅い所に産卵するのは、産まれ出る仔魚の流下を防ぐのと、その後の発育に見合った生活環境の選択によるものと思う。

産卵群は、通常一匹のメスを中心とした複数のオスで構成され、1匹のメスに対しオス3~5匹で群れることが多いようだ。産卵は数回かに分けられ、場所に拘ることなく移動を繰り返しながら産卵を繰り返すという。

しばらく観察を行なうと、オスは移動するメスに寄り添うように追尾し突然始まるメスの放卵に備えている。他種の魚のようなメスを奪い合う、オス同士の闘争は見られない。

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