川浸り
12月1日は、川浸りの日である。母親が朝早く、ボタ餅を作ってくれて前の川(兵衛川)の橋の下に行き、お尻を冷たい水に浸けるのである。
そうすることによって風邪をひかないといわれた。思い出すと、ある年の川浸りの日に、3・4人の子供たちと橋の下に行ってお尻を浸けるため、行ってみたが、氷が張っていて、浸けられない氷を足で叩いてみたても割れない。
乗って石で叩いても割れないので滑ってみんなで遊んだ。しばらく遊んでいるうちに、日が昇って来たのと一箇所に子供たちが集まったので、ミシミシ音がしてきた氷が割れてしまい、全員びっしょりずぶぬれとなってしまった。幸い川の深さは腰ぐらいであったので、溺れた人はいなかった。
ずぶぬれでブルブル震えて、家に帰ったら母親に酷く怒られた。「氷が張っていたら、諦めて帰ってくればいいじゃないか!」父親が大きな声で、「ワハハ・・・これが本当の川浸りだな!」と言って笑った。半世紀前のことである。
川浸りの奇習は日本の各地にあったようだ。12月は最後の日(オツイタチ)と言って、川浸りの朔日・ねばりものの朔日などともいわれた。
川に尻をつける理由は、河童にさらわれないとして水に浸るところもある。風邪をひかない。鬼がボタモチを食べるのに時間がかかって食われなない、などがあるらしい。
僅か60年前の出来事であるが、今では地球の温暖化で今では全く氷が川には張らない。「川浸り」の光景が懐かしい、もうそんな昔になってしまった。
最近は霜の降りる時期も遅くなって我が家の鉢物のシンビジューム・クンシランなどは、家に取り込まないで大丈夫だ。
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