成功した影を知らない日本人
2009年最後の日に、「警鐘」を鳴らしたい。
「成功した影を知らない日本人」が多い、大リーグのイチロウが9年連続の200本安打記録を達成した。
インタビューに応えてイチローが、「一つ一つの積み重ねが記録であって、特別なことはない・・・、積み重ねていくことの大切さを子供たちに伝えたい」と語っていたことが印象的であった。
競争社会の現代で、世界のトップレベルに到達する人というのは、部分的に人並み外れた資質が備わっているのかも知れないが、イチローの言う「積み重ね」も確かに重要なのだろうと思う。
何かを積み重ね、続けていくことができるかどうかは、「忍耐力」とか「根性」とかの要素もあるとは思うが、「それが好きかどうか」ということの方が重要なポイントである。
他人の結果だけを見て、自分も簡単に達成すると「錯覚」している日本人がいる。目標を持ってそれに向けて、努力(忍耐・我慢)をしない、パソコン・携帯電話は無くてはならない必需品となってしまっているが、それを作り上げたプロセスや、苦労話など知らない。
生まれてきて、既に便利な生活環境に置かれている現代では、イチローの大記録の影には血の滲む努力があること忘れて・・・。人の輝いているところを見て自分が満足出来ていない人が多い。
また、社会のルールを守らない人間が多くなった。その事を考えると、家庭・地域・国が一体になってルールを守る、躾・教育に力を入れて考えないと日本は、世界の国々から取り残されてしまうだろう。
自己主張は自由であるが、「その言動に責任を持っ」・・・民主主義の現代。何をするにも自由であるが、起こした言動には責任をとることが現代社会のルールである。
そして、いまや「地球環境」・「経済」・「安心・安全の防備」も大事だが、「教育」を忘れたらいけない。努力しなくても好きなものが手に入る環境から、自分で努力しないと手に入らない事をしっかり子供の頃から教え込む教育こそが日本を救う唯一の道である。
こんなことで騒いでいたら日本国全体がマイナスである。鳩山由紀夫首相や民主党の代わりはないと思う。自公政権がもたらした、事業仕分けから見て、自公政権では見えなかったものが見えてきたではないか、古傷のかさぶたが落ちた、そして希望・再生日本が!もう少し見守ることが大事だ。今日の最近来日した、オノ・ヨウコさんが、鳩山由紀夫首相が大変ご苦労されていること関し、見守ってあげることが大切と、朝日テレビ・ワイドスクランブルで、コメントしていた。
先の総選挙で惨敗した自公の議員は、いまの民主党批判には展望がないことだ。民主党を批判してどうするつもりなのだろうかと問いたい。確かに、鳩山首相の発言に、ブレを感じている国民は多い。
鳩山首相も危機を乗り越えられるほどの器量があるとも、危機感があるとも思えない。しかし、今は国難ともいえる時期で一団結すべきときだ。ではサブプライムやリーマンショックのときは一致団結すべきではなかったのか、麻生政権が出した政策を具体的に議論し、より良い経済対策のためにまともな民主議会を運営するべきではなかったのだろうか。
一体あの時どれだけまともな政策論争があっただろうか、漢字の間違いや、カップラーメンの値段、バー通い。些末な問題をわざわざ国会で取り上げ時間を浪費したのはどこの政党だったか・・・。
麻生政権が危機対策に行った政策の一つ一つに民主党や民主党支持者、政権交代を声高に歌ったジャーナリスト達は、具体的に反論しただのだろうか、そしてその具体的な反論を今実行し、あるいは提言し成功させられると言えるのだろうか・・・。