事故調報告の漏洩
えー!何だ!!、被害者・被害者遺族のみならず、これを知った多くの国民は怒りと、呆れるこの処置には、開いた口が閉まらない。中立公平でなければいけないことは、小学生でも分かる。
耳を疑うような事実が明らかにされた。2005年のJR宝塚線(福知山線)脱線事故の原因究明にあたっていた国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現在の運輸安全委員会)の委員の一人が、最終報告書を公表する前に、その内容を最大の当事者であるJR西日本に伝えていた。
漏らした元委員の山口浩一氏は、山崎氏の旧国鉄時代の先輩にあたる。報告書づくりの最中に山崎氏の求めで何度も会っていた。調査状況などを教えただけでなく、報告書案の一部のコピーまで渡したという。
委員は職務で知った秘密を漏らしてはならない、と法律が定めている。今回はそれを、よりにもよって調べられる側に漏らしたのだから悪質だ。委員会の中立性を揺るがし、報告書全体の信頼性まで大きく損なってしまった。
山崎氏の責任も、むろん大きい。当時、事故の背景や原因として、JR西日本の日勤教育や余裕のないダイヤ、現場付近に新型の自動列車停止装置(ATS)が整備されていなかったことが指摘されていた。これらについて、事故調がどんな議論をしているかを聞き出そうとしたという。
厳正中立が生命線である事故調査機関への信頼を根本から裏切る行為で、許されない行為だ。こんな事実は他と省庁にもあるのではないだろうか疑いたくなる。今回の事実が公表に至ったのは、政権交代とかかわりがあるのだろうか・・・。
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