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2009年7月 9日 (木)

ラクイラサミットが開催

Sunflower_0041イタリヤのラクイラといえば、今年の4月に大地震があったところ。イタリアサミットは、ベルルスコーニ首相のアイデアで、あえてラクイラを選んだ。「2億2000万ユーロの費用を節約し、大地震の復興に役立てたい」との思惑からだという。しかし、地震の被害地への直接効果は表れないようだ。

イタリア中部のラクイラで300人以上の犠牲者を出した大地震。今も、傷跡は依然生々しく、いまだ手つかずとなっているところも多く見られるという。

それにしても、今や世界経済はBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)なしでは語られない。果たして、G8で経済・地球温暖化・核軍縮など左右する決め事も、効果を発揮できるのだろうか疑問視する人は多いだろう。

読売新聞社説・・・世界同時不況や気候変動など地球規模の課題への対応をめぐり、各国首脳協議の新たな枠組みを模索する動きが活発になっている。

主要8か国(G8)の「限界論」もささやかれる中、主要国首脳会議(サミット)が3日間の日程で開幕した。新興国やアフリカ諸国など19か国の首脳も参加する。

G8が、今後も懸案解決の有効な枠組みとして機能し続けるには、新興国や途上国との間で、実効性のある政策協調を進められるかどうかがポイントになる。

経済・金融の分野は、9月に米ピッツバーグで開かれる世界20か国・地域(G20)サミットに向けて、各国の取り組みを中間的に評価することが中心議題だ。

気候変動問題では、温室効果ガスの主要排出国17か国による「主要経済国フォーラム」(MEF)の初の首脳会合が、サミットに合わせて開かれる。
これらの課題にG8だけで有効な処方箋を示すことは、もはや困難だ。

世界経済の牽引役であり、温室効果ガスの大量排出国でもある中国や、インドなどの新興国を交えた枠組みが欠かせない。
だが、G8が役割を終えたと見るのは早計だろう。G20やMEFは、参加国が多すぎて議論が拡散しがちだ。そのうえ、新興国の対応には、疑問な点が少なくない。例えば気候変動問題で、中国やインドは、温室効果ガスの削減義務が課せられることを、事実上拒んでいる。

BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)が先月開いた初の首脳会議も、先進国への対抗心が目立ち、地球規模の課題に率先して取り組む姿勢は希薄だった。

新興国が、世界経済でも環境の分野でも、応分の責任を果たすよう働きかけることが、G8に課せられた重要な役目であろう。実のある合意に到達するよう、G8が議論を先導する必要がある。

27か国が一堂に会するサミットは、G8と新興国の対話など様々な顔ぶれの会議が開かれ、2国間会談も頻繁に行われる。サミットの形骸化を指摘する声もあるが、首脳が集まって率直な意見交換をすることは、懸案の解決にはきわめて重要だ。

日本はアジアで唯一のG8メンバーである。地域の平和を脅かす北朝鮮の核問題について、各国の理解を深めるチャンスだ。

麻生首相は、一連の会議や2国間会談でこの問題を積極的に取り上げ、北朝鮮への国際圧力の強化につなげてもらいたい。

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