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2009年6月10日 (水)

骨太の方針09

24191かつてない規模の大盤振る舞い、財政赤字の膨張には国民の目にも将来が心配するところだ。そんな声に反応してか、新たな歯止めが必要に感じたのだろう。

日本は主要先進国で最悪の赤字財政である。このまま赤字が膨らめば、国債価格の暴落や長期金利の急上昇で経済が立ち行かなくなる心配もある。将来世代に借金のつけ回しを続ければ、子や孫の世代が受けられる社会保障などの公共サービスの水準は今よりずっと切り下げられる。 何らかの新目標で歯止めをかける意思を示すことは必要である。

2011年をプライマリーバランスの目標「2011年度の黒字化」が絶望的となり、19年度まで8年ほど先送りした。 そして、国と地方の「債務残高の国内総生産(GDP)に対する比率」だ。日本は約170%で、米欧主要国の60~80%に比べて著しく悪い。これを20年代初めまでに「安定的に引き下げる」という。

毎日新聞社説・・・内閣府が月末に閣議決定される「経済財政運営の基本方針2009」(骨太の方針09)の財政健全化目標の土台になる試算を示した。小泉構造改革の総仕上げともいうべき「骨太の方針06」に盛り込まれた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の11年度黒字化目標のみならず、今年1月に内閣府が試算した18年度黒字化も困難との予測だ。最近の大幅税収減少と巨額の補正予算などによる、急速な財政悪化のためだ。

これを受け、「骨太の方針09」では、基礎的財政収支の黒字化を19年に先延ばしする。財政健全化の基本指標も国・地方合計の債務残高の対国内総生産(GDP)比に置き、20年代初めに安定的に引き下げることを盛り込む。中期を見据え、基礎的財政収支赤字のGDP比を5年を待たずに半減する目標も掲げる。

財政健全化は次の総選挙で自民・公明連立政権が続いても、民主党が政権の座についても、すぐに取り組まなければならない。そのためには、財政の正確な現状把握や予断を排除した中期、長期の財政収支展望が必要だ。次の政権は、それをもとに財政機能の回復に必要な施策を講ずることになる。内閣府試算は現政権の施策が前提という制約があるものの、財政が国民の広いニーズに応えられる状態に戻るのは、10年程度の時間が必要なことを示している。状況は非常に厳しい。

09年度の補正予算では医療、介護、子育てなどへの支出が重視された。10年度予算に向けてもこの基調が弱まることは考えられない。国民の将来への不安を取り払わないことには、経済の活性化も絵に描いた餅に終わってしまうからだ。

そこで、まず取り組まなければならないのは、歳出の抜本的見直しだ。小泉構造改革以来、歳出改革は叫ばれてきたが、基本は一律削減で、重点化は付け足しという状況だ。財政バランスの改善を図るためにも、歳出の各費目を組み替えることも含めて、全面的に見直すことは欠かせない。特別会計も同様だ。歳出・歳入一体改革を打ち出した「骨太の方針06」の微調整では全く不十分だ。

抜本的な歳出改革の次には、社会保障の機能強化と、それを支える財源確保措置が必要だ。政府は09年度予算の税制改正法の付則で税制抜本改革の実施を盛り込んだ。与党は社会保障の安定財源確保策をどうするのか。4年間は消費税論議をしないという民主党も、いずれ、国民負担増は避けられないことは認識しているはずである。

財政試算はあくまでも出発点に過ぎない。国民の安心のためどのような段取りで、何をするのか、与野党とも国民に示す責任がある。

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