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2009年6月 9日 (火)

農業政策と緊急課題

287_field111 世界同時不況から穀物の暴騰が収まったかと思ったら、ここで値上がりが続いていると言う。日本の需給率は40%と言われている。日本の農業政策は、待ったなしの大きな曲がり角に来ている。

農業離れの問題、減反政策見直しなど、緊急課題である。農業の活性化なくして日本の発展はない。また、世界的には、穀物不足が深刻な状況にある。日本の農業技術を生かしアフリカなどの開発途上国で発揮することも重要な意味がある。

朝日新聞社説・・・日本の農業は崖(がけ)っぷちにある。総生産額は縮小を続け、いまは年間8兆円余り。パナソニック1社の売上高と肩を並べる程度でしかない。食糧自給率(カロリーベース)は40%と、主要先進国の中でも際だって低い。

日本の農業をここまで弱らせた最大の原因は米価を維持する目的で政府が続けてきた減反政策にある。生産者保護の名の下に計7兆円もの税金をつぎ込んで生産を減らし、消費者に高いコメを買わせる一方、コメ作りへの意欲と工夫を農家から奪った。

昨秋就任した石破農水相が現状を憂え、減反政策の転換に乗り出そうとしたのも当然だ。麻生首相の支持を得て関係6大臣による検討会議を発足させ、農水省で改革派を登用してきた。一気に廃止するのは難しいので、減反に参加するかどうかを農家が判断できるようにし、参加する農家への所得補償は当面継続するという「減反選択制」の導入をめざした。

この制度にも欠陥はある。零細兼業農家が温存されるので、生産意欲が旺盛な大規模農家への集約がなかなか進まない恐れがあることだ。それでも将来の減反廃止への布石としてなら、意義は小さくないといえる。

ところが自民党はこの見直し策さえも次の総選挙の政権公約(マニフェスト)に盛り込まない方針のようだ。米価が下落すると、農家の収入だけでなく、自民党の支持団体である農協のコメ関連収入も減る。このため農林族議員が強く反発したからだ。

07年参院選で全農家への戸別所得補償を打ち出して支持を集めた民主党は、こんどの総選挙でも戸別所得補償を前面に掲げる。所得補償は欧米でも広く採用されており検討すべきだが、全戸に年間1兆円の予算をつぎこむ民主党案ではバラマキの要素が強すぎる。石破案がつぶれれば、自民党もこれに対抗して、改革を伴わない補助金拡大に走る可能性がある。

だが、与野党がここでバラマキ策を競う余裕はあるのか。日本の農業の弱体ぶりを考えれば、抜本的な農業改革の先送りはとても許されない。

農業人口の6割が65歳以上と高齢化しており、数年もすれば担い手不足は一層深刻になる。新規参入も望みにくい。1ヘクタール未満の稲作では最低賃金の半分以下の時給300円程度しか稼げないという厳しい現実があるからだ。農地も減り続け、耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵する39万ヘクタールにものぼる。

日本の農業は崖(がけ)っぷちにある。総生産額は縮小を続け、いまは年間8兆円余り。パナソニック1社の売上高と肩を並べる程度でしかない。食糧自給率(カロリーベース)は40%と、主要先進国の中でも際だって低い。

日本の農業をここまで弱らせた最大の原因は米価を維持する目的で政府が続けてきた減反政策にある。生産者保護の名の下に計7兆円もの税金をつぎ込んで生産を減らし、消費者に高いコメを買わせる一方、コメ作りへの意欲と工夫を農家から奪った。

昨秋就任した石破農水相が現状を憂え、減反政策の転換に乗り出そうとしたのも当然だ。麻生首相の支持を得て関係6大臣による検討会議を発足させ、農水省で改革派を登用してきた。一気に廃止するのは難しいので、減反に参加するかどうかを農家が判断できるようにし、参加する農家への所得補償は当面継続するという「減反選択制」の導入をめざした。

この制度にも欠陥はある。零細兼業農家が温存されるので、生産意欲が旺盛な大規模農家への集約がなかなか進まない恐れがあることだ。それでも将来の減反廃止への布石としてなら、意義は小さくないといえる。

ところが自民党はこの見直し策さえも次の総選挙の政権公約(マニフェスト)に盛り込まない方針のようだ。米価が下落すると、農家の収入だけでなく、自民党の支持団体である農協のコメ関連収入も減る。このため農林族議員が強く反発したからだ。

07年参院選で全農家への戸別所得補償を打ち出して支持を集めた民主党は、こんどの総選挙でも戸別所得補償を前面に掲げる。所得補償は欧米でも広く採用されており検討すべきだが、全戸に年間1兆円の予算をつぎこむ民主党案ではバラマキの要素が強すぎる。石破案がつぶれれば、自民党もこれに対抗して、改革を伴わない補助金拡大に走る可能性がある。

だが、与野党がここでバラマキ策を競う余裕はあるのか。日本の農業の弱体ぶりを考えれば、抜本的な農業改革の先送りはとても許されない。

農業人口の6割が65歳以上と高齢化しており、数年もすれば担い手不足は一層深刻になる。新規参入も望みにくい。1ヘクタール未満の稲作では最低賃金の半分以下の時給300円程度しか稼げないという厳しい現実があるからだ。農地も減り続け、耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵する39万ヘクタールにものぼる。

処方箋(せん)ははっきりしている。減反政策をやめることだ。コメの生産量が増えて米価が下がれば、需要を上向かせる機会となろう。農家所得は減るが、減反につぎこんできた予算を所得補償制度に回せば解決の道は開ける。

与野党は、真の農業再生の制度設計を総選挙で競うべきだ。 方箋(せん)ははっきりしている。減反政策をやめることだ。コメの生産量が増えて米価が下がれば、需要を上向かせる機会となろう。農家所得は減るが、減反につぎこんできた予算を所得補償制度に回せば解決の道は開ける。与野党は、真の農業再生の制度設計を総選挙で競うべきだ。

NHKニュースで知った。世界30の国や国際機関が集まり、アフリカでのコメ生産を倍増させようという会議が先週東京で開かれ、計画が本格的に動き出すことになった。

世界の食料需給が逼迫すれば、最初に影響を受けるのが貧しいアフリカ諸国。去年、横浜で開かれたTICADアフリカ開発会議では、アフリカでの食糧増産が重要課題として合意された。

そのアフリカ、特にタンザニアなどの中央部では従来のキャッサバなどの伝統的な食事から、コメの消費が増えている。そこで日本をはじめ世界の研究機関やNGOが協力し、今後10年間でアフリカのコメ生産を2倍にするための支援に乗り出した。今回の会議をうけて特に消費が伸びている12の国での増産計画がスタートした。

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