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2009年6月25日 (木)

東芝新体制 底力見せ場 原動力は原発など3分野

282_field111「東芝新体制 底力見せ場 原動力は原発など3分野」(1)原子力を中心とする社会インフラ事業(2)メモリー事業(3)二次電池や燃料電池など新規事業-の3分野を、今後の成長に賭けて見守りたい。

FujiSankei Business i. on the Web・・・ 東芝は24日の株主総会後の取締役会で、佐々木則夫副社長が社長に昇格する新体制を発足させた。インタビューに応じた佐々木社長は、懸案となっているシステムLSI(大規模集積回路)事業の分社化は先送りするものの、原子力発電設備などの社会インフラ、メモリー、二次電池の3分野に経営資源をシフト。これらを成長の原動力として、収益改善に結びつける方針を強調した。重電への回帰など東芝ならではの持ち味を生かす考えだが、かじ取りは厳しい。

≪LSI分社先送り≫
インタビューで佐々木社長は半導体事業の分社化について、「分社は目的ではなく手段。事業の立て直しという前提が整ってから分社する」と述べ、分社を先送りする意向を表明。半導体事業の立て直しに向け、生産拠点の統廃合やコスト削減などのリストラを優先し、「一日も早い業績回復を果たし、利益ある持続的成長へ再発進することが最大の使命」と強調した。

同社は半導体事業の悪化を受け、今年1月にはシステムLSI事業の分社化を表明。NECエレクトロニクスとの経営統合を視野に交渉を進めていたが、条件が折り合わず中断。直後にNECエレはルネサステクノロジとの経営統合を決めるなど、分社後の再編シナリオが描けなくなっていた。

システムLSIは、北九州工場での生産を大分工場に移管し、設備を廃棄するなど集中と選択を進めるほか、コスト競争力強化のため、個々のICチップを組み付ける後工程の海外生産比率を4割に高めるなど、構造改革を急ぐ考えだ。下期に回復を見込むものの、通期では営業赤字が残る見通しだ。

加えて、東芝が抱える懸案は半導体事業だけではない。携帯電話の販売不振などでデジタル製品部門は2009年3月期に142億円の営業赤字となったほか、家電事業も世界的な需要低迷により271億円の営業赤字に陥り、生産拠点の統廃合や、海外生産の拡大などを急いでいる。

また、財務の健全性を示す自己資本比率は今年3月末時点で危険水準とされる10%を割り込み8.2%(前年3月末17.2%)まで低下した。普通株式の発行などで5000億円規模の資金調達を行い、自己資本比率も13%台まで改善し、佐々木新社長は「任期中には30%台に近づけたい」と財務基盤の強化に取り組む構えだが、本業の回復による財務の健全化はこれからだ。

東芝では成長戦略に向け(1)原子力を中心とする社会インフラ事業(2)メモリー事業(3)二次電池や燃料電池など新規事業-の3分野を今後の成長の原動力と位置づけ、集中的な投資を行う。

≪BD参入に含み≫
株主総会では、小型燃料電池を年度内に発売するほか、HD-DVDの撤退で新製品が滞っているデジタル録画機事業について、社長を退く西田厚聰氏が「ブルーレイ・ディスク(BD)をやらないというのではない」と述べ、BD事業への参入にも含みを持たせるなど、新規事業での成長もアピールしたが、時代の変化に合わせた“東芝流改革”が通用しにくくなっているのも事実。重電と半導体などで積み上げた「底力」をどう発揮できるかが焦点だ。(佐藤克史、堀口葉子)

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