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2009年5月10日 (日)

北方領土返還のこと

05sikotuko31_4 日本国民の長年の願いであった「北方領土返還問題」は21世紀の日本の最も大きな関心事である。今北海道で初め日本各地に北方領土から引き上げてきた人間も少なくなってしまって関心が薄れてきた感がある。

プーチン首相が来日するという、この機会に北方領土問題で麻生首相との会談で、日本の長年の意志を何としても叶える話し合いを期待したいする。北海道民の中にも忘れかけたり、関心のない方も出てきているかと思うが、北方領土は返してもらいたい。国民の関心を高める事が大事だ。

北海道新聞(9日)・・・ロシアのプーチン首相が週明けに来日し、麻生太郎首相と12日に会談する。 プーチン氏はメドベージェフ大統領との「双頭体制」で実権を握り、外交政策にも大きな影響力を持つ。

日本訪問は大統領だった2005年以来4年ぶりだ。日ロ間の最大の懸案である北方領土問題について、日本側の基本的な立場と交渉の原則をあらためて確認する。その良い機会だ。

大統領時代のプーチン氏は領土強硬派で知られた。04年に歯舞、色丹の二島返還で決着させる方針を示し、領土交渉は膠着(こうちゃく)状態に陥った。

背景にあったのはロシア経済の躍進だ。冷戦終結後の混乱から抜け出し、ナショナリズムが高揚する。領土問題では一歩も譲歩しないという姿勢が明確だった。

その前提が揺らいでいる。世界的な金融危機と原油価格の下落でロシア経済も急激な減速に苦しむ。首相として危機対策に取り組むプーチン氏が対日戦略で変化を見せるか。注目したいのはその点だ。

サハリン州の大規模石油・天然ガス開発事業「サハリン2」などを通じた経済協力の積み重ねが、領土問題の前進には欠かせない。ロシアからはけん制の発言が聞こえる。

経済をてこに四島の政治問題を動かすというのは日本の基本戦略でもある。ただ、これまでは経済分野での協力が「先食い」され、肝心の政治は空回りを続けてきた。

経済と政治の両輪が回転しなければ日ロ関係は前へ進まない。麻生首相は、このことをプーチン氏によく理解してもらわねばなるまい。

もう一つ大事なのは、交渉の出発点をめぐる混乱の芽をつみ取ることだ。前外務次官の谷内(やち)正太郎政府代表が「三・五島でもいいのではないか」と述べたとされる問題である。

これは、まず四島の帰属を確認するという政府の基本的な立場に反する。麻生首相は政府の立場に変更はないと繰り返している。そうであればロシア側に直接伝え、誤解の余地がないようにする必要がある。 首相は七月に開かれる主要国首脳会議(サミット)の際にメドベージェフ大統領と会談する予定だ。

両首脳は先に「独創的なアプローチ」で領土問題の解決を目指すことで一致した。首相はロシア側に次の会談で新たな提案をするよう求めている。大統領はプーチン氏の意見も聞いて対応を判断するだろう。

出入国カード問題で、日ロ双方は互いの原則を崩さずに現実的に折り合う解決策を見いだした。その経験を領土問題に生かすためにも、プーチン氏には紛れのないメッセージを託すことが重要である。

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コメント

ドイツの小学校に通っています。
小学校の卒業レポートで「北方領土問題」を調べて、自己学習していますが分からない事がいっぱいです。
学校で、日本地図を調べましたが10年ぐらいの間で、北方四島は日本地図に含まれていないし、ほかの国の地図にもロシアの領土とも日本の領土とも書いていて「一体どう?」なのか悩んでいます。
65年間もの間、変換を訴えてきてるけど、この問題はまだまだ続くのかな?
私が大人になっても・・・?

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