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2009年5月15日 (金)

アウン・サン・スー・チーさんのこと

08gozo_beachl_11今年11月に拘束の起源の6年が過ぎるところだったが、ミャンマーの民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーさんが14日朝、軍政に無断でアメリカ人男性を自宅に宿泊させた容疑で裁判所に出廷し、そのまま収監される見通しとのことだ。
アウン・サン・スー・チーさんは5月3日、湖を泳いで自宅にたどり着いたアメリカ人男性と面会し、男性は、5日夜まで自宅に滞在したという。

これだけの国際的に、非難されても民主化は進まず、軍事政権が自宅軟禁するとは、何とも恐ろしい国だ。健康面でも心配である。

国際的に非難があっても、一人の人間を拘束できるのは軍事政権に取引している国があるから続けられるのだろう。ミャマー・中国などの周辺国に厳しい、経済制裁が必要だ。特に人権問題に意見しない中国の対応が気になるところだ。

東京新聞社説・・・ミャンマー軍事政権が、自宅軟禁中の民主化の象徴アウン・サン・スー・チーさんを新たな罪で起訴した。拘束を延ばす口実だろう。来年の総選挙にスー・チーさんが邪魔との思惑が見え見えだ。

スー・チーさんが地方視察中に拘束され間もなく六年になる。最大都市ヤンゴンの自宅に閉じ込められてきたが、今年十一月に期限が切れるはずだった。

ところが、軍政は、米国人男性が今月、湖を泳いで湖畔のスー・チーさん宅に入り、三日間滞在して逮捕された“事件”を取り上げ、許可なく自宅に入れた国家防御法違反に当たるとした。

男性の動機はよく分からないが、スー・チーさんが招いたわけでなく、自宅を厳重に監視してきた軍政自らの失態を棚に上げての起訴は、このまま拘束し続けるための茶番劇にしか見えない。

スー・チーさんは判決が出るまで刑務所内に拘束されるという。六十三歳で既に体力が落ち、今月に入り血圧低下と脱水症状で点滴を受けた。最高で禁固五年という判決の行方とともに体調も心配だ。一刻も早い解放を求めたい。

スー・チーさん率いる最大野党「国民民主連盟」(NLD)は一九九〇年の総選挙で圧勝した。民主政権が誕生するはずだったが、軍は居座り続けてきた。

二十年ぶりとなる総選挙を来年実施すると約束してはいる。しかし、議員の四分の一は軍の指名とした。外国人と結婚した者の立候補を禁止し、英国人と結婚したスー・チーさんを除外するなど、軍政に都合のいい規則が多すぎる。

国民の人気が高くノーベル平和賞に選ばれるほど活動が評価された「民主化の象徴」抜きに総選挙を強行しても、真の民主化とは言えるはずがない。国内の声が力で封じ込められた現状では、国際社会が軍政に圧力をかけるしかないが、一枚岩でないことが問題だ。

欧米諸国が経済制裁を強化しても、経済発展著しい中国やインドとの交易で穴埋めできる。天然ガスなど豊富な資源を欲しがる中国への輸出額は二年間で倍増した。人権問題に口を挟まない中国への依存を深め、国際批判に聞く耳を持たない状態である。

各国とも、自国の利益を離れ、軍政に影響力を行使して説得することが必要だ。日本はミャンマーが親日国であり同じアジア諸国として欧米とは一線を画する支援をしてきたが、情勢が変わらない現状では、再考すべきだろう。

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