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2009年3月18日 (水)

潮来の川舟

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今日の名言

ああ! 京の織り子は、つづれ破れた木綿を着て、誰が着るのか判りもしない綾絹(あやぎぬ)を、せっせと織っているよ。
細井和喜蔵『女工哀史』

08nairikusen_kayabuki11牛のせて舟泛びけり春の水 徳田秋声

詞書に「潮来」とある。潮来(いたこ)の川舟には一度だけ乗ったことがある。もちろん今や観光が主で、日焼けした陽気なおじさんや、愛想のいい若づくりしたおばさんが器用に竿をあやつってくれる。川べりに咲くあやめをはじめとする花や風景を眺めながらの観光は、まちがいなくゆったりした時間にしばし浸らせてくれる。けっこう楽しめる。

もっとも、あやめの時季は五月末頃から六月にかけてだから、掲出句で牛を乗せて泛(うか)んでいる舟は、まだあやめの時季ではない。仕事として牛を運んでいるのである。潮来のあたり、観光エリアのまわりには広大な田園地帯が広がっている。

春田を耕ちに向かう牛だろうか、買われてきた牛だろうか。いずれにせよ、ぬかる田んぼでこき使われる運命にある。しかし、今はのんびりと広がる田園の風景しか見えていない。竿さばきも悠揚として、舟の上で立ったままの牛も今のところ、のんびり「モォーー」とでも鳴いているにちがいない。

春の水も温くなり、ゆったりとして流れるともなく流れている。一幅の水墨画を前にしているようで、こちらも思わずあくびが出そうになる。秋声は師の尾崎紅葉が俳句に熱心だったこともあって、多くの俳句を残している。「花の雨終にはさむる恋ながら」。文人俳句歳時記』(1969)所収。(八木忠栄)

私も2.3回潮来の川舟に乗ってことがある。ちょうど菖蒲の咲いている時期であった。有名な、「潮来花嫁さん」の歌がある。この歌を思い出したが、今は、観光誘致合戦で雰囲気がいまいちとなっているのが残念である。

川べりに柳の木が植わっていた、もう青い芽が出ているだろう。そして、もう時期にツバメがやって来て川面を飛ぶようになるだろう。

昭和35年の曲である。この時期は、川の水は沢山あるのかなあ・・・ちょっと気になる。あの日に焼けたおばさんのはどうしているのかなぁ・・・。

  作詞 柴田よしかず
作詞 水野富士
唄  花村菊江

          潮来花嫁さんは
          潮来花嫁さんは 舟でゆく
          月の出潮を ギッチラ
          ギッチラ ギッチラコ
          人の噂に かくれて咲いた
          花も十八 嫁御寮

          潮来花嫁さんは
          潮来花嫁さんは 舟でゆく
          夢をいだいて ギッチラ
          ギッチラ ギッチラコ
          好きなあの人 東京育ち
          わたしゃ潮来の 水育ち

          潮来花嫁さんは
          潮来花嫁さんは 舟でゆく
          花の都へ ギッチラ
          ギッチラ ギッチラコ
          別れ惜しむか よしきりさえも
          泣いて見送る 葦のかげ 

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