十二月一日は、川びたりであった。この奇妙な風習は、東京八王子にもあって、終戦直後の子供頃の思い出であるが、お袋がぼた餅を作ってくれて食べた。そして前の川(兵衛川)に行きお尻を出して冷たい水につけるのである。何故か子供だけであった。
ある年、氷が張って乗って遊んでいるうちに氷が割れて、落ちてしまいお袋に大分叱られた。肝心の尻は水につけるどころか、全身ずぶ濡れであった。
何でお尻をつけなければいけないのか、その当時分かっていなかった。四・五年経ってようとやっと分かった。尻を冷たい水につけて、風邪を引かない丈夫な身体にするためだ。
最近の川は、冬でも凍らない。この事を子供に話しても納得しない。これだけ温暖化は進んでしまったのだ。僅か半世紀のうちにだ。このことから地球温暖化は深刻なことで、何とか現状維持をしないといけないと思う。後50年後はどうなる事に心配である。
冬に池の水が凍りスケートが出来て遊んだ。川で鮒・どじょうを取ったり、山でウサギを追いかけたり、正月は凧揚げしたりして遊んだ昔、今はできない。
川びたり風習は、千葉の銚子や、木更津にあったそうだが、今でもあるのかなあ・・・。
ブログで・・・ある釣り好きの人が、小櫃川【(おびつがわ)は、千葉県を流れ東京湾に注ぐ二級河川。流路延長88kmは、千葉県内では利根川に次いで2番目に長い川である。】の淵で魚を釣っていたところ、何か水の中から浮き出て来たものがある。
不思議に思って、よく見るとそれはカッパでした。そして馴れなれしく近くにきて、「もし、ちょっと教えてやるが、今夜この村に生まれる子どもは、可愛そうだが、七才までしか生きられないよ」と。
「どうしたら長生き出来るか」と聞いたところ「それは言えないが、水神様によくお願いするんだなあ」と。
そこで家に帰ったら、その夜玉のような元気な男の子が生まれました。そしてその子はすくすくと丈夫に育ち、「こんな丈夫な子が、七つまでしか生きられないなんて、あれはうそだろう」と思ってはいたが、水神様には時折お参りしていたそうです。
子どもが七つになったある日、あんころ餅を作ったので川辺の水神様へその子に供えに行かせたところ、川の中からカッパが顔を出したので子どもは、あんころ餅をカッパに投げてやりました。
カッパは喜んで食べ、「お礼にお前を長生きさせてやろう」と言って、水の中に消えたそうです。
丁度その日が十二月一日であったので、その事があってから毎年十二月一日は、『川びたり餅』をつき、あんころ餅を作って水神様に供えるようになったといいます。
戦前までは、この辺でも十二月一日は『川びたり』といって、『あんころ餅』を作って神様に供えたですよ。また、『あんころ餅』を食べて、川へ行ってお尻をひたしてくると、痔にならないと言われていたので、家の人に「行って来い」と言われましたが、でも私など娘の時代で恥ずかしかったのでしたりはしませんでした。
※「川びたり餅」を「かびたれ餅」と言うところもあります。 とな。。。
ぼた餅と、子供の健康の係わりを、そんな話の内容で何となく理解できた。