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2008年10月

2008年10月31日 (金)

この世の無常・・・

13_10241歩きながら考えた。神応寺住職の講話より

この世の無常・・・。

無情という言葉はよく使われる、思いやりがないこと、なさけ心のないことを言う。あるいは非情とも言いう、精神や感情などの心の働きのないこと。ところが無常という言葉はあまり使われない。
無常とは、定まりのないこと、一切のものは生滅して常住でないこと、人生のはかないことを言いう。人の死去したことを無常の風が吹くなどと表すようだが、無常という言葉は日常的にあまり語られない。 
             
「明日に紅顔ありて夕べに白骨となる」ということわざのとおり、生身の人間だから、突然に命を落としてしまうことがある。自分には無常の風は吹かないということはない。儚いのが命である。この世は無常、肝に銘じておきたいものである。
そして「青柿が熟柿弔う」という言葉があるが、お若いのに気の毒なことだと、若くして亡くなられた人の死を惜しんでいるが、いずれ自分も遅かれ早かれ死んでいく運命にある。

「無常憑(たの)み難し、知らず露命(ろめい)いかなる道の草にか落ちん」だからこそ「此の一日の身命は尊ぶべき身命なり、貴ぶべき形骸なり」と命を無駄使いしないようにと道元禅師は教えられた。我が身は宝物、大切にして意義ある日々を生きたいものである。

「日々欲望にふりまわされ、欲望を追求する生活であるが、いかに自我欲望をおさえる努力をするかが、自分を大切に生きるということでもある。おたがいに心して日々生きていくことを、大切だと思う。」


実に欲望は色とりどりで甘美であり、心に楽しく、種々のかたちで、心を攪乱する
 

青柿が熟柿弔う=まだ十分に熟していない青いカキが、自分も同じ運命にあることに気付かずに、熟して木から落ちたカキを見て同情すること。(日本辞典)

選挙先送りでは乗り切れない

Natsu1今年もあと2ヶ月となった。今年の年末は、不況風で厳しく、寒さが一段と身に沁みる覚悟が必要?頼みは、麻生首相の決断である。確かに「政局より政策」は理屈であるが、新聞各紙が言っているように(朝日・毎日・読売の社説)真に国民の真意を問う選挙を行うことが大事なことである。

この緊急時に総選挙で1カ月もの空白をつくるわけにはいかない、という見方もあるかもしれないが、政治の混迷と指導力に欠ける政権が続く方がはるかに「空白」なのではあるまいか。今のままでは国際的な発信力も地に落ちてしまいかねない。

世界金融危機に対応するためにも首相は速やかに衆院解散を行い、国民の信を得た本格政権が経済対策のかじを取るべきだ。それだけに見送りの判断は大いに疑問である。

首相は、今回の対策を盛った第2次補正予算案の成立を目指す構えだ。だとすれば、解散は早くても年末、もしくは年明けになる。そこを逃せば来年度予算案の審議、東京都議選、主要国サミットなどの日程が続く。ずるずると9月の任期満了選挙に至ってしまう可能性すら出てこよう。それはこの国のためにならない。

麻生首相は、「衆院解散よりも、金融・景気対策」を選びとった。首相の言う「百年に一度」の世界的な金融危機に対応するためには、スピード感をもって対策を実行していかねばならない。

しかし、衆院解散・総選挙の見送りにより、民主党が国会での抵抗戦術を強めるのは必至だ。首相の政権運営は一段と厳しさを増すが、首相はこれを乗り切ることができるのか。

今年も後2ヶ月

今日の名言

自分は今幸福かと自分の胸に問うて見れば、とたんに幸福ではなくなってしまう。

J・S・ミル『ミル自伝』

Omoide31黄菊白菊自前の呼吸すぐあへぐ 石田波郷

波郷最後の句集の作品。結核による呼吸困難の重篤な状態の中で詠まれた。いわゆる境涯俳句や療養俳句と呼ばれた作品は自分の置かれた状態を凝視する点を意義としている。

従来の「伝統俳句」は花鳥風月をテーマとして詠じ、それら「自然」の背後に微小なる存在として、あるいはそれらによって象徴されるべき受身の立場として、「我(われ)」が在った。いな、我はほとんど無かったと言った方がよい。

この句、呼吸の苦しさは切実な我を反映しているが、そこに斡旋された季語においては、映像的、感覚的な計らいがなされている。黄菊白菊という音のリズムに乗った上句は、リズムとともに、黄と白のちらちらする点滅を思わせる。

危機に瀕している己れの生に向かって波郷は黄と白の信号を点滅してみせる演出をする。波郷の凄さである。『酒中花以後』(1970)所収。(今井 聖)

今年もあと2ヶ月となった。寒さも大分増して来て、今朝は初めて、ストーブを点けた。しかし、今年の冬は、何時もの年とは違う年末になるのかなあ・・だって、アメリカのサプライムローンで始まった世界中に株安・景気の落ち込みで、一番先に、一般生活弱者・零細中小企業者、は倒産など、お金のやりくりが大変になるので、失業者が増えるだろう。

麻生太郎首相の手腕に国民はかかっている。今は、政局より政策と言っている、公明党・民主党などが解散は何時やるかで、問い詰めているが、政策を決めてこの難局の解決の見通したてからと言うが本当に、国民の目線で政策を考えて欲しい。2兆円の定額給付金でどれだけの人が助かるのかなあ・・・

2008年10月30日 (木)

2兆円の定額減税

Yuu0031009_m1景気後退は深刻である。国会は解散総選挙も麻生太郎首相の判断は「政局より政策」と言って細田自民党幹事長の早くやるべしの進言も無視?して来年に連れ込みそうである。

しかし、民主党の鳩山幹事長の批判している、2兆円の定額減税はどうやら、選挙目当ての感が強い。商品券や現金を配布するとなると、相当の人が貯蓄回してしまう恐れがあり、実際には、消費に回さないのではないか、そうなると一寸意味がなくなるのかなあ・・・いずれにしても、この金融危機から景気後退を抜け出すのは容易でないようだ。

FjiSankeiBusinessニュース・・・政府・与党が30日に発表する追加経済対策の目玉となる2兆円の定額減税について、商品券や現金を配布する給付金方式が採用される見通しとなった。所得制限を設けずに、非納税者も対象にする方向で、全世帯に配布される可能性が強い。

給付金といえば、1999年に実施された「地域振興券」があるが、給付を受けた人すべてが現金を消費に回すわけではないことから、財政への負担が大きい割には、効果は弱いとの見方もある。

今回の追加経済対策で行われる定額減税は、全世帯(約5200世帯)に一律配布した場合、1世帯当たりの給付金額は、3万8000円余りになる計算だ。

当初は、98年に2回に分けて実施された定額減税が想定され、4人家族で年間6万5000円程度減税される見込みだったため、子育て世帯に重点を置く工夫をする見通しだ。

99年の地域振興券は、15歳以下の児童がいる世帯主や、老齢福祉年金などの受給者といった一定の条件を満たす人を対象に、1人2万円を交付した。額面1000円の商品券を配布し、原則として、発行した区域内で使用できる形をとった。

国民1人に3万円、総額4兆円の商品券を配るというアイデアだったが、配布先が限定され、総額は7000億円に絞られた。

当時、振興券は郵送され、中学生が、郵便配達のバイクから振興券を盗むなどの騒ぎも起きた。地域振興券をめぐる商戦も活発になり、保護者ではなく自分がもらえると勘違いした子供をはじめ、「何を買おうか。パチンコや風俗店はいいのか」といった話題も出て、社会的に盛り上がった。

経済企画庁(当時)は、名目成長率を0.1%押し上げる効果があるとしたが、民主党からは、「7000億円の国会対策費」との批判も浴びた。

今回は2兆円と規模は大きいが、やはり、景気刺激効果は限定的との見方が強い。クーポン券や現金を支給しても、一部を貯蓄や借金の返済などに回してしまう可能性が高いからだ。

みずほ総合研究所は「収入が増えた分を消費に充てる割合は、6割強に過ぎない」と試算する。内閣府の試算でも、名目GDP(国内総生産)の1%相当(約5兆円)に当たる個人所得税減税を継続したとしても、実質GDPを0.56%拡大させる効果しかないと分析している。

手の役割

Sekiseiinko_m1人間の手の役割を考えてみた。

手(HAND) 人間の(手)の事を考えてみた。手を使えなかったら今のような文明は、考えられなかったと思う。人と人のふれあい、感情の表現を表す道具であり、お互いに触れ合う事で暖かい愛情が交感できる。

そして、指先で1000分の1ぐらいの厚さ認識できる感覚は人間ならではのことだと思う。確かに昆虫の頭の先にあるアンテナのようなヒゲ?は一寸触れただけで目の感覚以上の鋭いものが備わっているのかもしれない。その昆虫のヒゲ以上の感覚を手の指先は持っている。

そしての温もりは、触れ合う事で感じることで相手を信頼でき、落ち着きをもたらし勇気がでる。

人間の部位には無駄のないといわれるが、今更ながら感心する。しかし、何も言わなくても顔の表情で、相手に意思伝達できるが、手を使うことで一層の力で説得できる。したがって言葉で言わなくても手が触れ合う事で意思伝達が出来る。

冬のは間近に

今日の名言

戦争においては、あらゆる種類の善きものも美しきものも姿を現し、あらゆる種類の邪(よこしま)なるものも醜いものも明るみへ曝(さら)し出される。

ラブレー『ラブレー 第三之書 パンタグリュエル物語』

07tamurano_yuhi31朝寒の膝に日当る電車かな 柴田宵曲

背中にあたる昼の日差しは汗ばむようだが、朝は厚めの上着がほしいぐらい冷え込むようになってきた。おそらくは通勤の膝に当たっている日差しをぼんやりと眺めているのだろう。

昔の電車だから今のように暖房が完備されているわけはなく、木の床板や車窓の隙間から入ってくる風に身体をすくめながら膝にあたるかすかなぬくみに朝の寒さを実感している。そんな情景が想像される。

作者の『古句を観る』(岩波文庫)はこのコーナーでもよく紹介される本だが、何度読んでも飽きない。元禄時代の無名俳人の句を取り上げているのだが、的をはずさない句の解釈もさることながら、簡潔で味わい深い文章の魅力に引きつけられる。広い教養に裏打ちされた作者の人柄が文章に反映しているのだろう。

この本はしばらく絶版だったが、多くの読者の希望で復刊されたと聞く。宵曲は一時期ホトトギスに所属、丸ビルの事務所にも通っていたが、のちには寒川鼠骨を助けて『子規全集』を編集。その交遊のうちに俳句を続けたという。『虚子編季寄せ』(三省堂・1941)所載。(三宅やよい)

最近は、朝晩はだいぶ冷え込むようになった。今朝の3時起きたのだが、冬用のどてらを着てパソコン弄りである。それにしても、先週に扇風機を片付けたのだが、女房は、コタツを出すことを考え始めたようだ。

季節の変わり目は、体調のバランスを取るのが難しい。特にお年寄り子供などの体力がない方は注意が必要だ。

今まで盛んに咲いていた百日紅の実が天を突くような黒い握りこぶしを打ち上げる光景が目に付いた。昨日枝を切って片付けた。そしてコスモスも大体咲き終えて黒い実がつき始めた。こちらも、河川の管理道路に植えていたものを、国土交通省の方に片づけを相談した。

そういえば、百舌が甲高い鳴き声が耳に入るようになって、冬間近かという季節だ。

2008年10月29日 (水)

都会より地方の人の方が太っている 理由は「歩かないから」

09_12801私も、地方といえば地方、都会といえば都会である。東京から40キロ西の八王子市に住んでいる。毎日散歩を欠かさず歩いている。しかし、一寸お腹が出てきて仕方がない。食事は腹八分目と心得ているが中々守れない。歩いても食事をいっぱい取ったら駄目である。

J-CASTニュース・・・地方より都会の方がよく歩く。そのせいで、都会は地方に比べて肥満者の割合が少ない――内閣府がまとめた「2008年版食育白書」でこんな傾向が分かった。公共交通機関が少ない地方は車社会で、歩く機会が少ないことが影響しているようだ。

「日々の運動量の差が肥満に影響しているのではないでしょうか」

「2008年版食育白書」によると、東京、神奈川、千葉、愛知、大阪、兵庫といった都市部では男女ともに運動量(1日あたりの歩行数)が多く、これらの地域では肥満者が少ない傾向にある。

成人男性の全国平均は7525.5歩、成人女性は6662.2歩だが、男性の場合、神奈川が8371.5歩ともっとも多く、兵庫(8281.2歩)、東京(8237.8歩)と続いた。女性は、兵庫が7499.8歩と多く、次いで神奈川(7371.4歩)、東京(7235.6歩)だった。これらの地域では肥満者の割合が、運動量の少ない地域に比べて10~20%も下回っている。

歩行数と肥満者の割合に因果関係があるのだろうか。内閣府の担当者は「田舎は車社会なので、都市部に比べて歩行数が少ない。日々の運動量の差が肥満に影響しているのではないでしょうか」と見ている。

確かに、都市部での移動手段は電車がベースとなる。地下鉄の場合は乗り換えに100メートル以上歩くことも珍しくない。さらに、最近はタクシー代が値上がりして、ちょっとくらいなら歩こうという人も増えていそうだ。

男女ともに肥満率が一番高いのは沖縄県

一方、肥満者の割合が多いのは、男性が沖縄(46.7%)、岩手(41.7%)。北海道、鳥取、宮崎も30%台後半と多い。女性が沖縄(39.4%)、福島(38.2%)、岩手(37.2%)。歩行数を見ると、6000~7000歩台で全国平均を下回っている地域もある。

男女ともに肥満率が一番高い、沖縄県健康増進課の担当者はこう話す「電車はモノレールしか通っていないこともあり、車の保有数が高めです。歩いていける場所でも車を使用している人が多いですね」

県は08年3月から、1日あたりの歩行数を今より1000歩、時間にして約10分多く歩こうという取り組みを進めている。肥満者の割合が男性は2位、女性が3位と高いのが岩手県。保健衛生課の担当者は、「交通の便が悪く、面積も広いので移動は車ベース。

家から目的地まで『ドアtoドア』での使用になりますね。子供にも言えることで、ほとんどの子が学校に行くのにスクールバスを使っています。そのためか、東北全体でぽっちゃりした子が多いようです」と話し、子供の頃から肥満が目立っているようだ。

「県は2010年までに成人の歩行数を1日8000歩以上にすることを目標にしているんですが、どうでしょうかね…」

空売り規制

0261ニューヨーク株式市況は889ドル高と過去2番目の上げ幅で急反発。また、外国為替市場で円相場が一時1ドル=99円台と急速に円安方向に戻した。しかし、この反発は、乱高下の指標のなかの一ポイントに過ぎないだろう。本格的、戻す事の出来るネタは、今のところ、まったくない。

そんな中で、日本政府の対応が注目される。中川昭一財務・金融担当相は、実際に株は持っていないのに株をる取引いわゆる株の空売り禁止を前倒し行うという。

[空売り」とは株券を持たずに、借りてきた株券を売却することで。例えば、株価が下がると思われる場合に、株券を借りてきて売却し、株価が下がった時点で買い戻し、その株券にて借りた株券を返却する。このような場合、売った価格より買い戻しした価格のほうが低ければその差額が利益となる。

FujiSankei Businessi・・・中川昭一財務・金融担当相は28日の閣議後会見で、11月4日から予定していた株の空売り禁止を、28日から前倒しで行うと表明した。政令改正の手続きが終わるまでは、東京証券取引所が、証券会社に規制対象の同取引の受託自粛を要請する。中川財務・金融担当相は「数日(前倒しすること)が日本の株式市場にとって大事だ」と述べた。

また、金融庁、証券取引等監視委員会、東証が連携し、空売り規制に違反する事例が過去にあったかどうかを調査する。中川財務・金融担当相は「法令違反があれば、過去にさかのぼり厳正に対処する」と述べた。

空売り対策の強化は、27日の麻生太郎首相の指示を受けたものだ。麻生首相は同日、中川財務・金融担当相や与党の政策責任者を官邸に呼び、空売り規制の強化や金融機関への公的資金投入枠の拡大、銀行の株式保有制限の弾力的運用などを柱とする8項目の緊急市場安定化対策をまとめるよう指示した。

金融機関の自己資本比率規制の緩和や、従業員持ち株会による株式取得円滑化なども盛り込んだ。証券優遇税制延長や小口投資家の優遇策も検討するよう指示し、政府、与党が早急に対策をとりまとめる。麻生首相は「株価が実体経済に大きな影響を与えている。色々なことをやらなくてはならない」と、政策を総動員することを強調した。

企業倫理のこと

3612企業倫理 (business ethics) とは企業行動とそれを実現する企業内における人間の行動に関して、意思決定の根幹となるもので、自然人の倫理にあたるものである。なお、コンプライアンス(法令遵守)の訳語として用いられる時もある。また、倫理学の一分野として企業倫理学と呼ばれることもある。

コンプライアンス【compliance】
要求や命令への服従。法令遵守。特に、企業がルールに従って公正・公平に業務を遂行すること。

最近、企業倫理とかコンプライアンスとか、メデアで多く使わるようになっが、人間の基本である自然の感覚の倫理になるものである。しかし、人間の欲望を抑える事の出来ない基本姿勢を忘れて利益だけを追求し、人間生活の向上と喜びを分かち合う精神を見失ってしまう人(企業)が多くなってしまった。人の生活向上と喜びを目的にしない人・企業はいらない、淘汰されて当然である。

今日の朝日新聞の社説に書かれているが、まさにその通りである。

また食品会社か。そうあきれたくなるような出来事だ。

朝日新聞社説(抜粋)・・・千葉県にある伊藤ハムの工場で、ウインナーやピザをつくる時に使っていた地下水から、基準を超すシアン化合物が検出された。

ふつうならば、ここで汚染された水を使うのをやめ、別の井戸の水に切り替えたり、生産を一時停止して点検したりするところだろう。ところが、この工場は何の手も打たないまま、その後も約3週間にわたり、同じ水で商品をつくり、全国へ向けて出荷し続けていた。

食品を扱う大手企業でありながら、理解しがたい対応である。なぜ安全や衛生という最も大切な問題を軽んじてしまったのか。企業倫理を忘れ、緊張感に欠けていたとしか思えない。

ここ数年、食品会社の不祥事は後を絶たない。産地の偽装もあれば、賞味期限の改ざんも目立つ。問題を起こしたあとの対応を誤り、倒産や廃業に追い込まれた企業もある。

そうした過去の経験から、伊藤ハムはいったい何を学んだのか。今回は健康に影響が出ることはなさそうだが、企業のあり方という点で、くむべき教訓は多い。

対応が遅れれば遅れるほど傷口が広がり、企業の打撃は大きくなる。業界を問わず、そんな当たり前のことを改めて、この不祥事は教えている。

七五三のお祝い

今日の名言

世界は偉人たちの水準で生きることはできない。

フレイザー『金枝篇』(三)

271月見酒天動説のまことかな 小林直司

歳時記に月見酒あり、月見団子あり。なるほど、お月見にも辛党と甘党があるわけだ。月見酒とか雪見酒という風流の極地と言いたい言葉は古くからあるけれど、今日、風流をたしなむ俳人はともかくとして、なかなか実行する機会は少ないのではないか。

ままよ、さっぱりお月さまが見えない薄闇のなかで、ワイワイ飲んでいる。そんな風情を私は一概に否定はしたくない。コペルニクスが、太陽が宇宙の中心だと唱えた地動説以前の宇宙構造説が天動説である。宇宙科学の「まこと」はともかく、地動説よりも天動説のほうがポエティックではないか? 宇宙原理に基づいた、まっとうな地動説ばかりがまかり通るようでは、世の中はつまらないことおびただしい。

「天動説のまこと」とは大胆にずばり言い切ったものである。下五が憎らしいほどに功を奏している。地動説危うしとなって、月見酒の席は気宇壮大にとほうもなく盛り上がっているにちがいない。つい最近、私が参加した句会で鬼胡桃何がなんでも天動説に出くわして、思わず高点を投じてしまった。地動説を信じて疑わない精神こそ厄介なのではあるまいか。「朝日新聞」2008年9月29日の「朝日俳壇」で大串章選で入選した句。(八木忠栄)

(ポエティック=詩情豊かな)

月日の巡りは早い。私の一番小さな孫も今年は六歳となった。来年は、小学生である。七五三のお祝いはもう上のこと一緒に、一昨年済んでしまった。

11月となるとお祝いごとが多い。その、こよみは昔は天動説?人間は大宇宙のなかで生きている。その中で、季節のめぐりを楽しんで、生きる糧にしている歴史がある。あまり知られていない11月15日を七五三のお祝いについて調べてみた。

どうして十一月十五日 七五三の日付の意味)

元は、十一月の吉日を選んで七五三の行事が行われており、「十一月十五日」と決まっていたわけではない。
日付が現在のように固定されてきたのは江戸時代の中頃。三代将軍家光が、後の五代将軍綱吉(幼名徳松)の病弱であることを心配し、これの無事成長を祈るために、袴着の儀式を執り行ったのが十一月十五日。庶民もやがてこれにならい現在のように十一月の十五日に歳祝いを行うようになった。。

十一月十五日はなぜ目出度い?

日の吉凶を占う方式の一つに二十八宿というのがある。現在でもまだ使われているが、昔は今以上に信じられていた(弘法大師が中国から持ち帰ったという話とともに有り難がられた)。その二十八宿のうちで最良の吉日とされたのが「鬼宿日」。
この二十八宿には中国系とインド系の2つの系統があり、計算法が違うのだが、江戸時代の初めに日本で使われていた宣明暦はインド系の計算方式(二十七宿)であった。この方式では十一月の鬼宿日は十五日。
「十一月の吉日に行う行事」であった子供の歳祝いの日付としては、最適の日だったのだろう。

鬼宿日=きしゅくにち=暦注の一。二十八宿の鬼宿にあたる日。最吉日で、婚礼以外は万事に大吉とされる。 

2008年10月28日 (火)

マラソン人生-高橋尚子引退

23581最後の目標、挑む事もなく=栄光と挫折のマラソン人生ー高橋尚子引退という。アマのスポーツ選手で、頂上を極めた人間は、得てしていつの間にか消えてしまう人が多いように思う。プロ野球で言えば、尾崎投手・野茂投手などがいつの間にか引退し無名になって、アアそんな人もいたっけ。。。に、なちゃうのだが、これも新人活躍で、馬飛びされる。それで良いんだと思う。

マラソンの野口みずき選手は北京オリンピックで本命と目されていたが、練習中に捻挫をして出場できず残念至極である。これは誰のせいでもなく、自分の不手際での結果と話されたが、本人も相当にショックは大きいだろう。

どんな競技でも、一回調整に失敗すると、立ち直る事が難しいらしい。レースに賭ける最高にモチベーションを持っていくかに、勝敗は決まってしまうと言う世界である。したがって、競技を長く持続するには、毎日に努力の積み重ねである。

プロ野球の中日の山本雅投手のように43歳の年齢で、まだ頑張っている人などは、たぐにまれな存在である。Qちゃんが引退すると言う記事を見て、連想してしまった。

時事ドットコム記事より・・・走り続けたQちゃんが、競技生活にピリオドを打つ。最後の大きな目標に掲げた「国内3大マラソン連続走破」に挑むことなく。「わたしが走ることで多くの人たちに元気を与えたい」-。ここ1、2年、高橋はしばしば、そんなセリフを口にしていた。だが、それにチャレンジせずに引退を決意したのは、自分なりに限界を感じたのだろう。
 栄光と挫折、復活、失速…。世界の頂点を極めた2000年シドニー五輪。さらに1年後、女子で史上初めて2時間20分の壁を突破した01年ベルリン・マラソン。そこから今日までは、マラソンランナーの生きざまをドラマ化したかのような数年間だった。
 向かうところ敵なしだったが、02年秋から歯車が狂いだす。ボルダー合宿で肋骨(ろっこつ)を骨折し、東京を欠場。アテネ五輪での女子史上初の連覇へ、プランが振り出しに戻った。仕切り直しの翌年、五輪代表選考会の東京では、よもやの失速で2位。難航した代表選考で外れ、国民的な関心を呼んだ。気持ちを切り替えた同五輪後の秋、今度は足首骨折。それでもくじけず、「チームQ」を発足した05年、東京で復活優勝した。結果的にはそこがピークで、以後は下り坂のまま。現役の終着駅としたかった北京五輪も、夢と消えた。
 シドニー五輪金メダルに国民栄誉賞。野口みずき(シスメックス)は当時、同五輪前の札幌国際ハーフマラソンで高橋に完敗した。女王の背中は遠いと感じながら「いつかわたしも」と闘志を燃やし、やがて新女王の座に就いた。高橋は、その後の日本の女子マラソン隆盛、レベルアップの先陣を切った。全盛期は「誰もやっていないことをやりたい」が口癖。十分ではないかもしれないが、それを遂行したマラソン人生と言える。その足跡は今後も語り継がれるに違いない。

安定しない体調

08adachi_bizyutukan11年を重ねると体調が不安定になる。いわゆる、当たり前のことだが、身体中が傷んでくる。女房の事だが、前の日までなんでもなかく、舞台に立ち、カラオケを歌って、いったって元気でいた。

が、今日は、近所の奥さん連中で、東京のとげ抜き地蔵にの参拝と、買い物に行く約束をしていた。とても楽しみにしていたのだが、昨日夕方、胸が苦しいと訴え、アスピリン舌下錠(ニトログリセリン)を飲んで様子を見たら、大分良くなったようだったが、眠れない午前2時ごろまで、起きていたのだが、また胸の痞えるような感じが取れない。

仕方なし私も一緒に起きて付き合った。こういうことは再三あり、全開は8月29日だった。その時は外来診察は時間外であったのでER(Emergency Room=緊急救命室)に駆け込んだ経緯がある。

原因は心臓神経症で、何かストレスが溜まってしまう時の起きるようだ。しかし、家族の者も大変である。突然がっくり来るので、心配しちゃう。

今日は7時30分に家を出て、病院(医療センター)行き、帰宅は、午後2時を過ぎた。結果は、心電図・採血・胸部レントゲンの検査で終る。病院で、ニトロを一粒飲むだけだった。

殆ど検査だけで終わったのだが、大分楽になり、夕飯の支度が出来た.来月の検査(心電図・負か心電図・エコー・ホルター心電図)の予約をした。

そんな一日だったが、これも仕方がない。「全てを受け入れて一日一日を過ごし、年を重ねるだけだ。こんな日が時々あるも人生だ。逃げたらいかん、しっかり前を向いて生きようと思った。

朝晩冷え込みが一段と感じられるようになった。まあ日中は空気が乾燥し、気温も20度前後で過ごしやすかった。

紅葉のこと

今日の名言

良心の自由ほど魅惑的なものはないけれど、またこれほど苦しいものはないのだ。

ドストエーフスキイ『カラマーゾフの兄弟』(二)

09_12801歩きまはればたましひ揺らぐ紅葉山 本郷をさむ

そろそろ都心の街路樹も色づき始めた。淡い色彩で満開になる桜と違い、鮮やかな赤や黄色が満載の紅葉を視界いっぱいに映していると、くらくらとめまいがするような心地になる。

それは、単純に色だけの問題ではなく、もしかしたら科学的に身体や視覚に作用するなにかがあるのかもしれないと調べてみたら、紅葉の仕組みはまだ解明されていない点が多いらしい。

花見や月見と違って、紅葉を見物することは紅葉狩、「見る」ではなく「狩る」なのである。秋の山の奥へ奥へと進み、紅葉する木々を眺めることは、花や月を愛でつつ飲食を伴う遊山とは違う、きりりと張り詰めた緊張感があるように思う。

透き通った空気のなかで原色の世界に身を置く不安が「足を止めてはいけない」と、心を揺さぶるのだろうか。ところで、書名となっている「物語山」とは、群馬県下仁田町にある実在の山だという。

名の由来には諸説あるらしいが、この風変わりな名を持つ山では、きっと魂を閉じ込めておくのが難しいほどの美しい紅葉を見せてくれるのではないかと思うのだった。〈物語山返信のやうに朴落葉〉〈コンビニを曲りて虫の村に入る〉『物語山』(2008)所収。(土肥あき子)

今まで、あちこち、紅葉を見に行っているが、印象に残っている場所は、日光から金精峠を通って沼田市に抜けるドライブコースと、京都の天龍寺境内である。

我が家にも、落葉樹のもみじ・どうだんつつじ・しゃらなどがあるが、どうも綺麗に紅葉はしないうち葉を落としてしまう。紅葉は毎年、病気(葉に白い斑点がついてしまう)かなあ・・・。

いやあー一年は早いなあー、しかし、最近は、春夏秋冬の句読点がはっきりしなくなったようだと感じるのは私だけなのかなあ・・・どうもいつの間にか季節の移り変わってしまうようで仕方がない。

紅葉が綺麗に見られるのは、寒暖の差が大きいほど綺麗に色ずくという。なるほどそう言えば温暖化の影響があるのかな・・・。

2008年10月27日 (月)

世の変化は急・グローバル化した経済

Iwao1702c1アメリカのサブプライムローンの問題で世界の金融危機が派生し、実態経済にも影響が出て世界の人々の日常生活に影を落とし始めてきた。日本の政治にも政策の舵取りを任されている麻生太郎首相の采配が注目される。

3ヶ月前にはガソリンの暴騰に歯止めが掛からず、漁業関係の携わる人たちに補助金を考えて、手をうった。そのガソリンは、急落してしまう。そうしたら産油国は、減産との話し合いが急遽きまった。

農業の従事者も、肥料の高騰・農業従事者の高齢化で、近郊農家の生産は後数年で大変換を余儀なくされる状態になる。

というのは、昨日、近くでイベントがあり、実際の近くの農家の生産物(大根・なす・ねぎ・芋茎・里芋・玉ねぎ)をそろえてバザーを行った。出品者の方が会場に運び込んで来たが、みんな80歳を超える方ばかりである。後継者はいない。イベントを手伝って気づいたが、80歳を過ぎた生産者の体力・判断能力、などを見て、ますます感じてしまった。

今、中国の食品の安全が大きな問題となっている。また日本の食糧受給率40㌫という低さでが問題になって来ている。

何を言おうとしているのかというと。農水産業、いわゆる第一次産業の構造改革が必要であると思う。政府は既に準備は検討実施段階だと思うが、後数年で完全大きな曲がり角に入っていることを痛感した。

日本の政治は、「食」の問題・「エネルギー」の問題は、いまや、金融危機・経済の疲弊などに注力され、高齢化・少子化・医療・介護などの福祉問題・教育・防衛問題とおなざり出来ない問題が山積している。

だから、年金など大きな問題を抱えて、解決できないで、流されてしまっている。スピード解決が大事だ。世の変化は急・グローバル化した経済では、麻生首相決断力が日本を救うか、はたまた、底なし沼に落ちるか・・・。

原油急落に思う

282_field111原油高では、このままいったらどうなるのか心配人は殆どであったと思う。最近はアメリカの住宅バブルがはじけて、世界経済が急速にしぼんで需要の減少の予測から大幅に下落している。マイカーなど持っている人は、これでホットしている。

朝日新聞社説でも言っているように、世界経済の冷え込み、さらに値下がりは続くかも知れない。しかし、限られた資源には変わりはない。このまま掘り進めば、需要と供給のバランスは崩れていくのは間違いない。

いづれにしても、石油に代わるエネルギー資源を開発しなければならないことは言うまでもない。

原油がニューヨークで1バレル=147ドルの史上最高値を記録したのは、ほんの3カ月前のことだ。天井知らずと思われた高騰が世界を震撼(しんかん)させた。それが一転しての急降下だ。先週はピークの半値以下、60ドル台前半まで下げた。  急落は、米国の金融危機で投機マネーが逃げ出した影響が大きい。

輪をかけているのが需要の減少だ。金融危機の火の手が各国へ広がり、世界同時不況が避けられなくなった。そうなればエネルギー需要は減る。すでに足元でも、世界の原油需要の2~3%分、日量200万バレル以上が減ったとの見方も出ている。

危機感を抱いた石油輸出国機構(OPEC)は先週末、臨時総会を開き150万バレルの減産を決めた。価格下落で大きな打撃を受けた加盟国から大幅減産を求める強硬論が強く、比較的大きな減産幅となった。

日本の人々の暮らしや経済活動にとって、原油価格の下落は朗報だ。海外の不況や円高による輸出企業の業績悪化、株安による逆資産効果など、景気には悪材料ばかりがめだつ。そのなかで企業や家計の負担を減らす原油急落は、数少ないプラスの材料だ。

今年に入ってからのうなぎ登りの原油暴騰は、日本経済に深刻な打撃を与えていた。ガソリン価格や電気料金、航空料金が上昇。行楽客が減り、燃油コストの負担増で長距離トラック業者や水産業者らから悲鳴があがった。政府も省エネ投資への補助などの対策を打ち出したものの、抜本的な解決策が見あたらない状態だった。 世界同時不況と輸出減少という大嵐を乗り切るために、このプラス材料を大切に活用したい。

混迷する世界経済のなかで、当面は下落が続くかもしれない。ただ中長期的に考えれば、世界の人口はまだまだ増える見通しだ。発展する中国、インドという新興大国の需要が、今後も膨らみ続けるのはまちがいない。

この需要を満たすには、辺地や深海の油田やオイルサンドなど、コストが高い石油を開発せねばならない。「それには60~70ドルの価格が必要」とみられている。だとすると、いずれ世界経済が安定を取り戻せば、原油には再び高値圧力がかかる時が来る。

さらに、新エネルギーの開発や省エネ努力を採算に乗せ加速させるには、原油がある程度は高くなくてはならない。地球温暖化を抑えるため、エネルギーが高価格になることを覚悟しておくべきだ。盛り上がってきた脱石油の熱を冷ましてはならない。

重い教訓はまだある。投機マネーの暴走だ。投機マネーは世界金融危機を生み、原油や食糧の暴騰、暴落をもたらした。来月15日に開かれる緊急サミットでは、その抑制策について突っ込んで話し合ってもらいたい。

はなさか爺さん

今日の名言

あなたがたの実力以上に有徳であろうとするな! できそうもないことをおのれに要求するな!

ニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った』(下)

08nairikusen_kayabuki11紐解かれ枯野の犬になりたくなし 榮 猿丸 

読んだ途端にアッと思った。この句は今年度角川俳句賞の候補になった「とほくなる」五十句中の一句。選評で正木ゆう子も言っているように、山口誓子に土堤を外れ枯野の犬となりゆけりがある。

揚句がこの句を踏まえているのかどうかは知らないが、私がアッと思ったのは、人間はもとより、犬のありようもまた誓子のころとは劇的に変わっていることを、この句が教えてくれたからである。そう言われれば、そうなのだ。

昔の犬は紐を解かれれば、喜んで遠くに駈け出していってしまったものだ。だがいまどきの犬は、人間に保護されることに慣れてしまっていて、誓子の犬のようには自由を喜ばず、むしろ自由を不安に感じるようだと、作者は言っている。犬に聞いてみたわけではないけれど、作者にはそんなふうに思われるということだ。

それだけの句と言えばそれまでだが、しかし私には同時に、作者の俳句一般に対する大いなる皮肉も感じられる。つまり、俳句の犬はいつまでも誓子の犬のように詠まれており、実態とは大きくかけ離れていることに気がついていない。

むろんこのことは犬に限らず、肝心の人間についても同様だと、作者は悲観しつつもちょっと犬を借りてきて批判しているのだと思う。たとえ作者に明確な批判の意識はないのだとしても、この句はそういうところにつながっていく。今後とも、この作者には注目していきたい。「俳句」(2008年11月号)所載。(清水哲男)

むかしは、犬は放し飼いは、普通であった。猫と同じにどこかの鳥小屋で鳥を殺したりした話はよくあった。

犬といえば、はなさか爺さんの童話が有名だ。忠犬ハチ公が有名である。この話からでも解かるように、紐につながれてるイメージはない。

石原和三郎作詞・田村虎蔵作曲

うらのはたけで、ぽちがなく、
しょうじきじいさん、ほったれば、
おおばん、こばんが、ザクザクザクザク。

いじわるじいさん、ぽちかりて、
うらのはたけを、ほったれば、
かわらや、かいがら、ガラガラガラガラ。

しょうじきじいさん、うすほって、
それで、もちを、ついたれば、
またぞろこばんが、ザクザクザクザク。

いじわるじいさん、うすかりて、
それで、もちを、ついたれば、
またぞろ、かいがら、ガラガラガラガラ。

しょうじきじいさん、はいまけば、
はなはさいた、かれえだに、
ほうびはたくさん、おくらに一ぱい。

いじわるじいさん、はいまけば、
とのさまのめに、それがいり、
とうとうろうやに、つながれました。


2008年10月26日 (日)

株・円パニックー不安の解消策を・・・

1205661今日の朝日新聞社説に「株・円パニックー不安一掃に手を尽くせ」と見出しで載っていた。ますます混迷となった。金融問題は深刻さが不安が尽きない。350円台のときもあった。90円台では、無知の私でも、高い技術力で輸出に頼って発展した日本経済も採算が取れないということは解かるのだが・・・。

朝日新聞社説(抜粋)・・・内需拡大も、限界がある。いま取れて鎮めることの出来るのは、日本しかないと思う。あらゆる方法・手段で金融不安スパイラルを解消策を打ち出すことだ。

円高と株安の連鎖が異様な状態に陥っている。円相場は一時、対ドルでは1ドル=90円台に、対ユーロでも1ユーロ=113円台に突入した。

このあおりで、日本の株価は雪崩のような値下がりに見舞われた。日経平均がバブル崩壊後の最安値にあと40円余という7649円まで落ちた。アジアや欧州でも下落し、世界で暴落が連鎖する様相が再び強まった。

円高を加速させたのは、各国通貨の間に働く「消去法」だ。世界景気を引っ張ってきた欧米や新興国が金融危機で急速に景気を冷え込ませ、その通貨は売りが売りを呼ぶ。相対的に傷の浅い日本の円が逆に買われている。

 これが日本を支える輸出企業の株価を直撃した。ソニーが連結営業利益の57%が吹き飛ぶ下方修正を発表したのを引き金に、他の電機や自動車、精密機械にも業績悪化の不安が広がった。週明けの相場も厳しそうだ。

感動は勇気が沸く

15401野球のジャイアンツがクライマックスシリーズで、中日を破り優勝した。最近プロ野球もあまり興味がなくなってきて、どうでもいいと思っていたが、やっぱり巨人ファンであった。

原監督のひたむきな野球に対する考えは、多くの人に感動を与えてくれる。素晴らしいことだ。かって長嶋監督が大きく10ゲームも引き離された終盤に跳ね除けて、優勝した。その時使われた「メークドラマ」や、「野球は筋書きのないドラマ」などが今も印象に残っている。

今年の原ジャイアンツは、その時の再現のようである。巨人・阪神伝統の一戦は実に13ゲーム差もあった。不撓不屈の精神と絶対諦めない根性は多くの野球ファンに感動を与えてくれた。

しかし、不運にも、ペナントレース2位に終わった。岡田監督率いる阪神も素晴らしかった。しかし、5年の采配を振るっていた、監督を辞退するという。一寸寂しい。

中日落合監督は、会社在籍中に一緒に働いた経験がある。野球部時代に、人並み外れた打撃力はその逸材を見逃すはずはない。都市対抗で活躍してロッテの山内監督でプロ野球に入団した。そういう思いもある。

また今日の朝日新聞webに「ホームレス経験の16歳・プロ格闘家デビュー戦飾る」という見出しを目にした。

内容は・・・中学生のときにホームレス生活を経験した、東京都台東区に住む都立定時制高校1年生の高嶋龍弘君(16)が25日、大阪市大正区で開かれた格闘技「シュートボクシング」の大会でプロデビューし、判定勝ちした。一時は自暴自棄になった自分が奮起できたのは、青いテントに住まわせてくれたホームレスの「おっちゃん」が励ましてくれたから――という。

そして毎日知新聞でホームレス中学生:麒麟・田村「ホームレス大学生」の映画化と見出しが目に付いた。

お笑いコンビ「麒麟」の田村裕さん(29)のベストセラーを映画化した「ホームレス中学生」(古厩智之監督)が25日、公開されたという。

いずれにしても、人間、苦しいこともある。しかし「諦めてはいけない、投げたらいかん」という多くの人に感動を与えたことには間違いない。

おんぶ“バッタ”

今日の名言

愛を優しい力と見くびった所から生活の誤謬(ごびゆう)は始(はじま)る。

有島武郎『惜みなく愛は奪う』

L1きちきちの発条ゆるび着地せり 益子 聡

きちきちばったなるものを知らなかったわたしは、この句を読んで、きつきつに押さえられていた発条(ぜんまい)から、手を放した瞬間を詠ったものだと思っていました。

空中に飛び跳ねるようにして浮かんだゼンマイは、全身を伸びきったところで地上に落ちてきます。とはいうものの、ゼンマイに季節があるわけのものではなく、小澤實氏の「まるで発条じかけのように感じられる飛び方である」という解説を読んで、なるほどと納得したわけです。

ネットで調べれば、きちきちばったとは「飛ぶときにキチキチという音を出す、しょうりょうばったの雄の別称」とあります。ちなみにしょうりょうばったのしょうりょうは、漢字では「精霊」と書くということ。なるほど精霊が宿ったゼンマイなのかと、解説を読んでもまだゼンマイを詠んだ句に思えてしまうから、弱ったものです。

ゼンマイというものの、エネルギーを蓄えていたものが一瞬のうちに発散しておとなしくなってゆく様子から、ひとの一生の流れを思い始めてしまうのは、秋も深まってきたからなのでしょうか。金属製のゼンマイにも、幾重にも折り込まれた季節が、隠されているような気がしてきました。「読売俳壇」(「読売新聞」2008年10月20日付)所載。(松下育男)

秋も中ごろ、雑草がのびた穂さきに留まっていたバッタが音をたてて飛んでいった。昼下がりの日の当たる坂道で、よく目にする光景である。飛んで移動するのだがその時の印象は、パチパチという音と、保護色で茶色の羽である。

やっぱり鳥に獲られてしまうのを防御しているのだろう。しかし、その生態にはあまり関心がない。改めてよく見ると今の時期、大きな“メス”に小さな“オス”が乗っていることがある。

従って、小さなオスだけを目にしたことがない。バッタという昆虫の生涯を調べて見るほどの興味はないが、不思議な感じがする。孫には、“おんぶ”しているバッタと説明したが・・・。

2008年10月25日 (土)

切磋琢磨で真の戦略的互恵関係を

Ota21 国際社会における日本の役割とは、先ず東アジアを安定させることにある。そこで麻生太郎首相が韓国・中国と首脳会談を行ったことは大変意義深いものがある。食の問題・金融危機の問題・北朝鮮の問題など、夫々の言い分はあるだろう。話し合うことによって、お互いの互恵の精神で理解が深まると思う。

福田康夫前首相の良い流れを継続して貰いたい。

産経新聞社説・・・麻生太郎首相にとって、初めての日韓、日中首脳会談が北京で行われた。世界的な金融危機にそれぞれが連携すると申し合わせたことに加え、中韓の両首脳と「互いに顔の見える」関係にすることで合意したことを歓迎したい。

中韓両国とはこうした当たり前の関係が、それぞれの国内事情で覆されてきた経緯がある。麻生首相は日中関係について「互いに遠慮する関係でなく、両国が切磋琢磨して協力することが真の戦略的互恵関係」と述べた。建設的で緊張感ある関係こそが真の友人といえる関係だろう。

首相は胡錦濤国家主席、温家宝首相との個別会談で中国製食品について「日本国民には安全性への不信感がある。信頼性がないのは問題だ」と安全対策の徹底を求めた。この問題では福田康夫前首相も首脳会談で日本国民の関心の高さに言及したが、麻生首相はさらに踏み込んだ。

中国側は毒餃子問題にもきちんと対応すると述べたが、納得できる具体的な結果を示さなければ、信頼は回復できない。

李明博韓国大統領との会談で注目したいのは、北朝鮮の核の問題に対し、日米韓の緊密な連携を確認したことだ。北へのエネルギー支援をめぐって3国間で不協和音が生じれば、だれを利するのかを考えれば当然な合意である。

麻生首相が拉致問題への韓国の協力を要請したことに対し、大統領は「北朝鮮は非人道的な問題にも対応すべきだ」と強調した。拉致被害者は韓国でも少なくない。双方の協力が拉致問題の解決を促すことを強く期待したい。

首相はまた、中国側にも拉致問題が実質的に進展するように北朝鮮への働きかけを求めた。中国はこれまでも協力を約束しているが、具体的な成果を示すことで日本国民の対中感情が大きく改善されることは間違いない。

日中間では首脳間の意思疎通を密にするホットライン活用、日韓では首相が大統領と随時電話会談することをそれぞれ確認した。

日韓関係は今年7月、竹島に関する新学習指導要領の解説書に対し、韓国側が反発し、両首脳が相互訪問する「シャトル外交」が危ぶまれた。大統領は「行き止まったことはあった」と述べた。

成熟した未来志向の関係がいかなるものかを電話会談などを通じて現実に示してほしい。

暮らしと心の変化

今日の名言

好人物は何よりも先に天上の神に似たものである。第一に歓喜を語るのに好い。第二に不平を訴えるのに好い。第三に――いてもいないでも好い。

芥川竜之介『侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な』

Center171天高く高層ビルの檻にゐる 伊藤実那

青い粒子の、ひとつぶひとつぶが見えるような秋晴れの空。そこに突き出している高層ビルの中に作者はいるのだろうか。天高し、ならそんな気がするが、天高く、といわれると、ビルの外から、ビルを見ているようにも思える。

檻は、その存在に気づいた時に檻になる。ビルの中で、浮遊しつつ立ち歩いている人々のほとんどは、檻の中に居るとは思っていないだろう。檻の中に居ることは、不自由といえば不自由、安全といえば安全。

閉じ込められていると感じるか、守られていると感じるか、ともかくその外へ出たいか、そこを檻の中と気づくこともないまま過ごしてゆくか。作者自身は、空と自分を隔てる一枚のガラスを突き破って飛びたい、と願っているのかもしれない。この句は、「花いばら」と題された三十句の連作のうちの一句。

花いばら産んでもらつても困るで始まる数々の句からは、自分らしさを自分で打破しながら、高きに登ろうとする志が感じられる。俳誌「河」(2008年七月号)所載。(今井肖子)

最近となり市に首都へ直結する鉄道が出来て、開発が進んで大きなビル群がにょきにょき出来た。遠くから見ると積み木を重ねたような30階建て位のビルが乱立?されてむかしの風景ががらりと変わってしまった。

その驚きは、人間のあくなき欲望の果てのもので、人間の歴史から見ると必ずしも良いとは思えない。この世界に住む人間は掲句のように感じる人もいると思う。便利だけが人間を進化させているのではない。

開発で、環境の変化による、人間の心まで変えてしまう。だから人間の心が暮らしに馴染むまで時間がかかる。お年寄りなどは、心が変わることが出来ないで悩んでいる。

2008年10月24日 (金)

接着力強い面ファスナー 

0008umaoi11人間の夢は果てしない歴史過程にある。その一つが鳥になり、魚になり、また透明人間になったり、である。また宇宙遊泳したりすることかも知れない。ある程度実現したものもある。米研究チーム 接着力強い面ファスナー ヤモリの足裏構造に着目し開発を進めているという。                                                       ヤモリやカエルのように壁に張り付いたり、水の上を歩いたりできる足の裏に装着して自由に行動が取れたなら・・・、しかし人間の限りない夢が叶えるかも知れない。

FujiSankeiBusineesi・・・壁を登ったり、天井に張り付いたりできるヤモリの足の裏の構造を、筒状炭素分子「カーボンナノチューブ(CNT)」でまね、接着力が最大10倍も強い一種の面ファスナーを開発したと、米国のデイトン大や空軍研究所などの研究チームが23日までに米科学誌サイエンスに発表した。

 わずか4ミリ角のこの面ファスナーをガラスに張り、650グラムのペットボトルのジュースや1480グラムの本をぶら下げることができた。

 将来、接着力を大幅に増強できれば、「スパイダーマン」のように壁を登れる手袋や靴が実現するかもしれない。

 新開発の面ファスナーは、接着面に対し平行に引っ張ると接着力が強く、垂直に引くとはがれやすい。CNTは電気を通す性質のものもあるため、電線や電子部品のはんだ付けの代わりにしたり、真空で液体が蒸発してしまう宇宙で接着剤に応用したりできるという。

 ヤモリの足の裏には、タンパク質のケラチンでできた微細な毛が生えており、主に分子間に働く「ファンデルワールス力」によって壁や天井にくっつく。研究チームは、長ネギに似た多層構造のCNT(直径10~15ナノメートル=1ナノは10億分の1、長さ100~150マイクロメートル)をシリコン基板上に垂直に多数形成し、面ファスナーを作った。

 同様の面ファスナーの開発は、従来は合成樹脂の微細な毛で試みられてきたが、接着力が最大でもヤモリの3分の1程度だった。

信頼性か、割安感か

0107ukisima11信頼性か、割安感かこうまで次から次と問題が発生すると、中国産の食材の問題で消費者の意識を掴もうとするスーパーなどは、困惑しているだろう。まして客足離れは深刻だ。

朝日新聞web・・・農薬や殺虫剤による汚染問題が相次いで発覚し、中国産の食材に対する信頼が揺らぐ中、スーパーなどの小売業者が苦悩している。信頼が寄せられる国産は中国産より仕入れ値が高く、利益を確保するのが難しい。厳しい家計をやりくりする消費者からは「中国産でいいから安いものを」との声も上がる。信頼か価格か、板挟みは今後も当分続きそうだ。

名古屋市中心部の大型スーパー。店内に入ってすぐの目立つ場所に、色鮮やかな野菜や果物が並んでいた。商品を紹介する札には、大きく「北海道産カボチャ」「フィリピン産パイナップル」といった文字が躍る。「中国産」の文字は見あたらない。

一方、陳列棚の片隅にはタケノコやレンコンの水煮など十数品目があるが、札に産地の記載はほとんどない。「産地は商品の記載をご確認下さい」。棚の上段に、こう書いた赤色の小さな紙が1枚張ってあった。パッケージの裏面に「原産地 中国」と表示されたものが大半だった。

このスーパーの本社広報担当者は「商品の入れ替わりが激しく、誤表示を防ぐため。店も、隠しているつもりはないですよ」。

今年初めに冷凍ギョーザによる中毒事件が発覚して以降、店頭に並ぶ中国産の食材は減っている。農林水産省のまとめでは、1~8月の生鮮・冷蔵の中国産野菜の量は約18万7千トン。生鮮・冷蔵野菜の輸入量の半分を占めるが、昨年より3割以上も少ない。

エッ!こんな事ほんとうにあったの!

08iwakisan_zinzya11昨夜のテレビのニュースでも、報道されいたが、身元謝り別人「死亡」大牟田暑・・・葬儀後本人とばったり***

一億二千万人もいるのだから、間違えはしかたがないか?それにしても、本人はもとより、親族の戸惑いは、笑うに笑えない。何だか気持が治まるまで、時間が掛かりそうだ。

西日本新聞・・・福岡県警大牟田署が、大牟田市内で倒れていた男性の遺体の身元確認を誤って別人の親族に引き渡し、遺体が火葬されていたことが23日分かった。親族も遺体を確認していたが、葬儀の数時間後に亡くなったはずの本人が親族と偶然出会い、ミスが発覚した。

同署の上野恵造副署長は「親族も認めていたため指紋照合まではしなかったが、ミスであり申し訳ない。今後は身元確認を厳格化したい」と話している。

同署によると、西鉄大牟田駅前で17日朝、男性が倒れているのが見つかり、病院で心原性ショックによる死亡が確認された。付近にあったリュックから市内の男性(61)の預金通帳などが見つかり、同署は名義から市内の男性のいとこに連絡し、写真を見せた。いとこが「間違いない」と語ったこともあり男性と判断した。いとこは男性と8年ほど会っていなかった。18日には親族8人が駆け付け遺体と対面したが、人違いに気づかなかったという。

葬儀直後の同日夕、JR大牟田駅付近で男性の弟夫婦が偶然、男性を発見。指紋の照合で、遺体は佐賀市出身の58歳男性と判明した。遺骨は、その親類が引き取ったという。

県警は今年8月にも、太宰府市で起きた交通事故で、死亡女性の身元を取り違えている。

同窓生の通夜

今日の名言

なんのはや、世の中というものは、そんなに人の思うほど善くもなし悪くもなしですわい。

モーパッサン『女の一生』

13_10241月に脱ぐシャツの農薬くさきかな 本宮哲郎

土くさい、汗くさい、は労働のイメージの定番。花の匂い、草の匂いは花鳥諷詠の定番。五感のひとつ嗅覚は、他の四つの感覚と並んで、対象から「体」で直接受けとる感動の核である。「農薬くさき」はリアルの中心。ここに「私」も「真実」も存する。

この句の隣の頁には稲架乾く匂ひが通夜の席にまでがある。この句も嗅覚。「乾く匂ひ」が眼目。稲の匂いや稲架の匂いは言えても「乾く」が言えない。ここが非凡と平凡の岐れ道。

もっとも後の句の通夜の席という設定を見れば、従来の俳句的情緒との融和の中での「乾く」。前の句は「月」との融和。わび、寂びや花鳥風月の従来の俳句観も大切にしつつ「私」も同時に押し出す作者の豪腕を思わせる。『日本海』(2000)所収。(今井 聖)

今日は、小学校の同窓生のお通夜である。彼は、一昨年同窓会の幹事を一緒にやったうちの一人である。小学校の時はあまり目立たない存在だったが、結婚してから事業を伸ばし、電子部品の製造で社長に就任、大きく発展を成し遂げた人物である。

私などの儚いサラリーマンで終わった人間と違い何か住む世界が違った人間のような感じがした。ロータリークラブの会長なども就任されて、社会貢献も力を注いだ。

そんな人物であったが、病に勝てず、無念である。しかし、一昨年の幹事で五人で始めたのだが何度か打ち合わせをしたが、その時は、女性の一人が、乳がんを自ら公表し治療に専念しているとのことだたがその方も亡くなった。

まあ七十年以上も生きていると、不幸なことにめぐり合わせは仕方がないが、何だか寂しい思いがする。そして、今日の葬儀会場が新しい市の施設だそうだ。確か多摩川の上流の淺川で、昔は田んぼの中だったと思う。「稲架乾く匂ひが通夜の席にまで」を想像してしまった。

2008年10月23日 (木)

救急医療で思う

0563001石原都知事も、ER制度を作っているのだが・・・と記者会見で話されていたが・・・。政府も実態を認識し医療体制を見直しを・・・。また、石原知事は23日、都庁で報道陣に対し「医者は一生懸命やっている。みんな命懸けでやっているんだから、そういう事情も配慮して、すべてを否定するみたいな報道をしてもらいたくない」と医師の見方?の発言があった。

ERは(Emergency Room) の略 。直訳すると救急救命室という診療スペースを意味する言葉だが、一般的には北米型のERシステムのことを指す。

【北米型ERシステムの特徴は、24時間・365日全ての救急患者(救急車来院および独歩来院)を受け入れ、一義的にERドクター(ER専門医)によって全ての科の診断および初期治療(Advanced Triage)を行ない、必要があれば各専門科にコンサルトするというシステム。独歩来院の患者にはトリアージナース(診療の順)が対応し、緊急性があるかないかの判断を行い、緊急性があると判断されれば、救急車来院の患者同様、ERドクターの診療を緊急に受けることとなる。】

今回のケースは、医療体制が全国で最も整っている東京で起きた、という点で問題は一段と深刻である。しかも、殆どが東大・慶応・日大などの、大学病院だ。都会では、一般的に夜間の産科・小児科は、医師はいない病院が殆であるという。こんな不安な医療制度では、子供は産めない(地方はもっと深刻だ)。

東京都内で、具合が悪くなった出産間近の36歳の女性が八つ(東大・・・後で分かった)病院に受け入れを断られた。約1時間15分後に病院に運ばれて出産したものの、3日後に脳内出血で亡くなった。

同じようなことが一昨年、奈良県でもあった。入院中の妊婦が重体になり、転院が必要になったが、隣の大阪府も含めて19病院に受け入れを断られ、やはり脳内出血で亡くなった。

背景には、全国的な産科医不足がある。急な患者を受け入れる余力が、医療機関に乏しくなっているのだ。

今回もたらい回しをした最初の墨東病院の場合、当直医が2人そろっていれば、受け入れができたとみられる。「総合周産期母子医療センター」の指定病院が産科医不足で妊婦の受け入れを制限する事態になっていたというのだから驚きだ。

過酷な勤務状況や、常に訴訟のリスクをかかえた産科医は減少傾向にある。結婚や育児などで離職する女性医師も多く、厚生労働省の検討会が医師不足対策の提言を行っている。

医療に対する信頼を取り戻すために、何が必要か。悲劇を二度と起こさないためにも、この問いに答えを出さなければならない。

全国学力テスト正解率公開

282_field111全国学力テストの結果について公表することによって、自分の学校は、どの位に位置にいるのか分かる。勉強の目標になる。差し支えのない程度の公表は必要である。確かに序列化のおそれがあると思うが、可能な範囲について公開した秋田県教育委員会の公開は賛成である。

NHK焦点のニュース・・・ことし4月に行われた全国学力テストの結果について、秋田県教育委員会は、情報公開請求を受けて22日、具体的な市町村名は伏せたうえで、市町村別の平均正答率のデータを公開しました。秋田県教育委員会が部分公開したのは、ことし4月の全国学力テストの各科目について、市町村別の平均正答率などのデータが書かれた文書です。文書のうち、市町村名や市町村ごとのテストを受けた児童生徒の数は黒く塗りつぶされて、データがどの市町村のものなのか特定できないようになっています。

秋田県教育委員会では「すべてを公表すると、文部科学省が定めた全国学力テストの実施要領に反するため可能な範囲について公開した」としています。そのうえで「学力向上につなげるためにも、すべての市町村が情報を共有することが必要だ。市町村の教育委員会が自治体ごとに平均データを公表するのは要領に反しないため、これを機にみずから公表してほしい」と話しています。全国学力テストをめぐって、秋田県では、寺田知事がみずから市町村名も含めたデータを公表することもありうるという考えを示しているのに対し、各市町村の教育委員会は「序列化のおそれがある」などとして、公表に否定的な考えを示しています。

全国学力テストは、子どもたちの学力が低下しているという指摘がされながら学力の実態が正確に把握できていないという批判を受けて、去年、43年ぶりに復活しました。
去年とことし、学年が始まる4月に全国のほぼすべての小学6年生と中学3年生200万人余りが参加して、国語と算数・数学の教科で行われました。
テストの結果について文部科学省は「結果の公表が学校間の序列化や過度な競争につながらないよう十分に配慮すべきだ」として、都道府県ごとのデータのみ公表しています。
各地の教育委員会には、学校ごとの詳しいデータを送っていますが、市町村や学校ごとの
個別のデータは公表しないよう求めてきました。

これに対して、各地の自治体で公表の範囲を広げるべきだという議論が広がり、今月初め、鳥取県南部町の教育委員会が「住民と連携して教育の向上に取り組むため可能なかぎり情報を提供していく」として、住民の開示請求に応じ、全国で初めて学校別の正答率などを開示しました。
今月16日には、大阪府の橋下知事が「地方分権を進めるなかで、住民への説明責任を果たすことが重要だ」として、すでに公表しないことを決めたり、結論が出ていない市町村を除く市町村別の平均正答率のデータを公開することを決めています。
こうした動きに対して文部科学省は「公表するかどうかの判断は市町村の教育委員会や各学校に委ねられているので、学力向上のための改善策に役立てるという趣旨を踏まえて判断してほしい」と話しています。

一方で文部科学省は、公表の動きが広がると学校間の序列化を懸念してテストに参加しない学校が出てくるおそれもあるとして、専門家の意見を聞きながら公表のあり方を検討することにしています。

からたちと少年院

今日の名言

徳ある者は必らず言あり。言ある者は必らずしも徳あらず。仁者(じんじゃ)は必らず勇あり。勇者は必らずしも仁あらず。

『論語』

Sira61省略がきいて明るい烏瓜 薮ノ内君代

まことに省略のきいたものは明るい輝きを持っている。俳句もしかり、さっぱりと片付けた座敷も。ところで秋になると見かける烏瓜だけど、あれはいったいどんな植物のなれの果てなのだろう。気になって調べてみると実とは似ても似つかない花の写真が出てきた。

白い花弁の周りにふわふわのレースのような網がかかった美しい花。夏の薄暮に咲いて昼には散ってしまうという。「烏瓜の花は“花の骸骨”とでも云った感じのするものである。遠くから見る吉野紙のようでもありまた一抹の煙のようでもある。」と寺田虎彦が『烏瓜の花と蛾』で書いている。

烏瓜というと、秋になって細い蔓のあちらこちらに明るい橙色を灯しているちょうちん型の実しかしらなかったので、そんな美しい経歴があろうとは思いもよらなかった。実があるということはそこの場所に花も咲いていたろうに、語らず、誇らず枯れ色の景色の中につるんと明るい実になってぶら下がっている。

省略がきいているのはその形だけではなかったのね。と烏瓜に話しかけたい気分になった。『風のなぎさ』(2007)所収。(三宅やよい)

からたちの 実が色づくや 少年院

散歩して、少年院の脇道を通った。棘のある、からたちの垣根(フェンス)の奥に白い建物が見える。体育館のような建物だ。その手前にグランドがあり、秋の陽射しを浴びて院生の白い姿がみえた。そろそろからたちの実も色づき始める。

我が家にも、かんきつ類の柚子・金柑があるが、棘がある。常緑樹で棘あるのは、実(身)守るためなのだろう。黄色く目立つと鳥や動物達に採られるからだろう。自己防衛だ。植物だって、自分を守り子孫反映を必死なんだ。

大きな藪に毎年烏瓜が色づく、赤くなった実を見て存在を確認するのであるが、アア今年も一杯なったなあ・・・そして秋を感じ季節の移ろいを目にする。

2008年10月22日 (水)

アオウミガメ産卵、本州で初確認

地球温暖化の現象のせいなのか、愛知県豊橋市の表浜海岸でアオウミガメの産卵が確認されたという。これは初めてだそうだ。

毎日新聞web・・・アカウミガメの産卵地として知られる愛知県豊橋市の表浜海岸で、アオウミガメの産卵が確認された。アオウミガメは熱帯、亜熱帯に広く分布しており、日本では鹿児島県・屋久島や小笠原諸島が主な産卵地。本州で産卵が確認されたのは初めてという 

今月18日正午ごろ、同市アカウミガメ実態調査員の大須賀哲夫さんが産卵巣を確認。104個の卵が見つかり、すべて死滅していたが、うち一つを割って調査したところ、アオウミガメの子ガメと確認された。

8月20日にアオウミガメが上陸した跡が見つかっており、この時に産卵したらしい。表浜で産卵したことについて、大須賀さんは気候の温暖化で水温が上昇したためか、黒潮の蛇行で表浜に上陸、産卵したとみている。
2008102200000003maisocithum0001

     豊橋で産卵が確認されたアオウミガメ

                                                       

Scn0810221318001n11表浜海岸では今夏、169回のウミガメ上陸が確認されている                                  

減税財源―どこから出しても同じ

Yuu0031009_m1限られたお金は、各種の準備金を使おうと積立金を使おうと、一家の家計簿の中身は変わらない。そのいわゆる「埋蔵金」を使うという2兆円規模の定額減税の財源で・・・。しかし、夫婦・子供二人の家庭で65000円が戻る計算というが、そのお金は、5割が将来の蓄えとするだろう。と、エコノミスト・・・。何か選挙目当て?の感がる。

朝日新聞社説・・・たとえば、5千万円の借金を抱える家庭の引き出しから、100万円の預金通帳が思いがけず出てきた。

借金返済に使えば、残高が減って将来の返済が少しは楽になる。それが望ましいが、諸物価が上がり、切りつめ生活も苦しくなった。この際、返済をさぼって生活費に回そうか……。 2兆円規模の定額減税の財源に、いわゆる「埋蔵金」を使う。政府・与党が打ち出す景気対策の問題点は、家計に置き換えると分かりやすい。

通帳にあたるのが「財政投融資特別会計」の金利変動準備金。政府系機関や独立行政法人に資金を貸し付ける特会だ。特会が調達する金利を、融資した金利が下回る「逆ザヤ」になった時の損失に備え、積み立ててきた。

各種の特別会計にある準備金や積立金が、埋蔵金と呼ばれている。準備金が余ったら、毎年の予算には使わず国債の返済にあてる、と基本的に法律で定められている。家計の例から考えれば当然のことだ。

それを減税などの財源に使う。国債には頼らないので、財政の健全性は保てる。与党はそう言いたいようだ。民主党も埋蔵金を活用する考えだ。だが、埋蔵金の流用も、国債の追加発行も、負担を将来へ先送りする点ではまったく変わらない。準備金を減税に流用しても、あるいは流用せず国債返済に使って減税のため国債を発行しても、国債残高は同じだからだ。

たしかに、米国発の金融危機は深刻だ。景気は厳しさを増すだろう。いまから対策が必要だ。とはいえ、景気の悪化がどこまで進むか予断を許さない現段階で、薄く広く減税するのは愚策と言わざるを得ない。

景気悪化で税収が大幅に落ちてきた。来年度は基礎年金への国庫負担を増やさねばならない。財政はさらに苦しくなる。財源は最適のタイミングで効果的に使わないといけない。

また与党には建設国債ならいいとの考えがあるが、赤字国債と同じ借金であり、区別する意味はない。借金が多いだけ返済が増え、福祉や教育など必要な分野への支出が圧迫される。

国民もその現実が分かっている。朝日新聞が今月実施した世論調査でも、「景気対策のため赤字国債を発行して大型の補正予算を編成すべきだ」という意見に「反対」が56%。「賛成」24%の2倍以上だ。借金頼みのバラマキ財政のツケは、いずれ自らに跳ね返ってくると見抜いているのだ。

先進国でいちばん悪化した財政のもとで景気対策をやり、社会保障も将来的に立て直していく。日本はこの険しく細い道を歩まざるをえない。「日本経済は全治3年」。総選挙を控えて、麻生首相は得意の言い方を使いながら、財源問題を避けて通ろうとしているように見える。

排出量取引制度

06oga_toga11どうも分からぬ「排出量取引制度」国と国との取引、企業どうしの取引がある。温暖化は深刻な事態である。しかし世界の中でも足並みが揃わない、一番問題となるブリックスの国では言い分である。しかし、待ったなしの環境破壊防止である。日本の御手洗経団連会長は、企業間の「取引制度」をまず試行して、その結果を見たらいいだろうという。 良い点・欠点などを洗い出し、修正すればいい。

だから、とりあえず、あれこれ言わず試行する事だと思う。「自主行動計画に沿った削減目標」で、目標の設定にも判定審査にも、問題だが・・・。

読売新聞社説・・・制度設計を進めるにしても、まずは試行して、排出量取引制度の利点、欠点を洗い出すことが必要だろう。政府の地球温暖化対策推進本部は、二酸化炭素(CO2)の国内排出量取引制度の試行ルールを決定した。

「自主参加」と「自主設定」が特徴である。取引に参加するかどうかの判断を各企業に任せた。排出量の削減目標についても、企業が自ら設定することにした。

政府は、参加企業の募集を始めたが、実際の取引が始まるのは来夏ごろとみられる。試行を実のあるものにするには、電力や鉄鋼などの主要排出企業をはじめ、多くの企業が参加し、その取引状況を検証することが必要だ。

排出量取引制度では、目標以上にCO2の排出削減を達成した企業が、余った排出枠を売却し、利益を得ることができる。制度上の重要なポイントは、削減目標の設定が妥当かどうかである。

削減目標の設定が甘く、ほとんどの企業が目標を達成してしまえば、排出枠の「売り手」ばかりとなり、取引は成立しない。今回の試行ルールでも、目標を企業の「自主設定」としたために、目標設定が甘くなるとの指摘がある。

各企業は、日本経団連主導で業界ごとに設定している自主行動計画に沿った削減目標を設定する見通しだ。政府は、その目標が各企業の直近の排出実績より厳しいものになっているかどうかなどについて審査する。この手法がうまく機能するかどうかが、取引市場の今後を見通すうえでカギとなろう。

新宿コマ劇場

今日の名言

もしも人から、なぜ彼を愛したのかと問いつめられたら、「それは彼であったから、それは私であったから」と答える以外には、何とも言いようがないように思う。

モンテーニュ『エセー』(一)

Shinagawa191刷毛おろす襟白粉やそぞろ寒 加藤 武

いかにも演劇人らしい視線が感じられる。役者が楽屋で襟首に刷毛で白粉(おしろい)を塗っている。暑い時季ならともかく、そろそろ寒くなってきた頃の白粉は、一段と冷やかに白さを増して目に映っているにちがいない。

他人が化粧している様子を目にしたというよりも、ここは襟白粉を塗っている自分の様子を、鏡のなかに見ているというふうにも解釈できる。鏡を通して見た“白さ”に“寒さ”を改めて意識した驚きがあり、また“寒さ”ゆえに一段と“白さ”を強く感じてもいるのだろう。幕があがる直前の楽屋における緊張感さえ伝わってくるようである。

もっとも、加藤武という役者が白粉を塗っている図を想像すると、ちょっと・・・・(失礼)。生身の役者が刷毛の動きにつれて、次第に“板の上の人物”そのものに変貌してゆく時間が、句に刻みこまれている。

東京やなぎ句会に途中から参加して三十数年、「芝居も俳句も自分には見えないが、人の芝居や句はじつによく見える」と述懐する。ハイ、誰しもまったくそうしたものなのであります。

俳号は阿吽。他に泥亀の真白に乾き秋暑し」「行く春やこの人昔の人ならずなどがある。どこかすっとぼけた味のある、大好きな役者である。小沢昭一『友あり駄句あり三十年』(1999)所収。(八木忠栄)

楽屋というと、美空ひばりの「色紙」にサインをお願いした。私と同じ年であったのと、「楽屋」「舞台」に上がったのは、生まれて初めてで、舞台から客席を見る雰囲気は忘れられない経験であった。

昭和54年(1979年)会社の従業員・家族の慰安会で新宿コマ劇場で美空ひばりの観劇会を5ステージの企画を厚生・福祉担当で行った。その時、厚生課に籍を置いていたので、コマ劇場支配人との打ち合わせや、賞品の手配(テレビ・炊飯器・冷蔵庫・カセットラジオなど)や、招待券の手配など、またお客さんの入場整理など大変であった。

そのコマ劇場は、今年いっぱいでお終いだ。新宿コマ劇場・東宝株式会社との間で新宿区歌舞伎町一丁目の再開発事業に協同して取り組む事に合意した事により、平成20年12月末日で閉館することになった。

平成21年以降の演劇興行に関しては、再開発の実施に伴い、従来の規模に至らないものの、他劇場を利用し、東宝株式会社との連携やプロダクション等との協力体制を構築しながら公演の制作販売は続けるという。

2008年10月21日 (火)

中国の内需が問われる

Katidoki181世界中を荒らし回ってしまった、金融の嵐は、先進8各国にとどまらずブリックスといられる発展途上国いわゆるブラジル・インド・ロシア・中国である。最も注目される中国の経済も一ケタ台の伸び率に留まってしまい、アメリカ向け輸出が相当に落ち込む。北京など不動産も軒並み安くなっていると言う。輸出拡大策から内需に力を入れるべきだ。

日経新聞社説・・・国の国家統計局は7―9月の国内総生産(GDP)が実質で前年同期比9%増えたと発表した。2007年は11.9%成長だったが、今年1―3月は10.6%、4―6月は10.1%と、かなり急激な減速になった。

米欧の金融危機が高成長を続けてきた中国経済にも影を落とし始めたような印象を受ける。ただ、足元の輸出はなお力強い。中国政府は景気対策に力を入れ始めたが、安易な輸出拡大策はつつしみ、内需の振興に重点を置くべきだろう。

9月の輸出は前年同月比21.5%の伸びを確保した。資源・エネルギー価格の高騰で6月まで貿易黒字は前年同月を下回っていたが、7月以降は増加に転じ、8、9月と2カ月連続で過去最高を更新した。

こうしたなかで中国政府は、景気対策の一環として繊維など労働集約型産業の輸出を支援する方針を打ち出した。今年半ばまで急ピッチで上昇していた人民元の対ドル相場がこのところ落ち着いているのも、輸出産業に配慮した面が強い。

懸念されるのは、一部の業界の声に配慮した輸出拡大策が中国の産業構造の転換を遅らせ、世界的な貿易不均衡を一層拡大しかねないことである。貿易黒字が再び増え始めただけに、違和感は強い。

もちろん、米欧で実体経済の減速が深刻になるのはこれからだ。世界経済の動揺が激しいだけに、短期的措置も含め広範な景気対策を準備するのは理解できるが、長期的な観点こそ重要ではないか。

中国政府はかねて外需主導から内需主導の成長への転換を掲げており、景気対策でもそうした姿勢が問われる。今年1月から6月までに比べると7―9月の外需は拡大しており、減速の主な理由も内需の伸び悩みにある。足元の景気対策としても内需振興がカギとなる。

米欧が景気後退に陥る可能性が浮上しており、中国の内需には世界経済の下支え役としての期待も高まっている。その意味で、中国政府が環境対策や「食の安全」対策など国民の安心と安全につながる政策を景気対策のメニューに盛り込んだのは評価できる。人民元改革や農村振興なども含め着実な実行を期待する。

外国人住民と地域の課題

              24191                                       最近街角でも、近所でも外国人を見かけることが多くなった。企業の労働力不足で派遣会社から外国人を・・・。

NHKスタジオパーク・・・解説から(抜粋)編集・・・日系ブラジル人など日本で長く生活する外国人が増えている。そうした外国人住民を受け入れる地域の課題を話し合う会議が開かれた。

日本で長く生活する外国人が増えている背景は、1990年以降、ブラジルなどからの日系人の入国規制が緩和されたことが大きく影響している。

去年末の段階で215万人とこれまでで最も多くなっていて、人口100人のうち1,7人が外国人。1990年以前は登録者の大半が、特別永住者という資格をもつ、在日韓国朝鮮人の人たちで、今ではその割合は5分の1。多くがニューカマーと呼ばれる新たに日本に来た人たちである。

その中でも増えているのが、永住者や定住者という在留資格をもつ人たちで、その中に日系人が多く含まれている。この人たちは、日本での活動に制限がないので、人手不足が深刻な単純労働の現場で合法的に働いていて、徐々に定住化して、家族を呼び寄せるようになっている。

その結果、製造業などが盛んな地域では、外国人の割合が15%を超える自治体も出てきている。

外国人が多く暮らす地域では、ゴミ出しや夜の騒音などをめぐって、周辺住民とのトラブルが絶えない。

それだけでなく、日本で長く暮らすようになって、子供の教育や医療などの問題も深刻化してきている。地域が抱える問題を明らかにして、外国人住民とともに暮らしていくための課題を話し合っている。あちこちの自治体で、外国人が増えているところが多く、いずれ全国どこでも直面する可能性がある問題だと考えられている。

具体的にどんな問題があるかと言うと?

ここ数年、外国人の子供の教育問題を取り上げてきいるが、今年は大人、親の世代への日本語学習支援が重要なテーマとなりました。日本語が分からないことが、地域住民とのトラブルにつながるというだけでなく、彼らの生活不安の原因にもなっているからである。

たとえば、子供の教育への影響です。勉強や進路について、教師から相談されてもわからないと、親が教育に無関心になって、子供の不登校につながる場合があるということ。

母国語しか話せない親と日本語が得意になる子供の間で、意思の疎通がはかれず、家族の不和につながる場合も出ている。

緊急時、たとえば、病気になったり、火事や地震などの災害時にも、言葉が通じないと不安だ。
このほか、納税や社会保険の仕組みが理解されずに、税金や保険料を払ってもらえないという行政サイドの指摘もある。
移民政策の先進国であるドイツやフランスなどでは、その国で暮らすことを決めた外国人に、語学や日常生活の知識を学んでもらう仕組みを国が作っている。生活の混乱を避けるためであるが、日本では、地域に長く暮らす日系人にさえ、そうした生活面での支援は行われてきていない。

日本政府が対応は?

結局、外国人を労働力としてしか考えてこなかったからだ。日系人の入国規制を緩和したのも、バブルの頃に人手不足が深刻になったのがきっかけである。しかし、外国人も地域で生活する人たちですから、受け入れを決めた以上、政府が責任を持って生活支援に取り組む必要があると思う。たとえば、日本語教室を開く自治体を財政支援したり、日本語を教えられる人材を養成したり、来日時に、税や社会保険の仕組みなどについて、オリエンテーションしたりすることである。
それともう一つ重要なのが、企業の責任である。外国人を安い労働力として活用するというだけではすまされない。

健康保険への加入義務さえ果たしていない企業もある。

企業の社会的責任が話し合われ、社会保険への適用だけでなく、日本語学習など生活支援にも積極的に取り組むよう求める意見が合い付いてある。その中でひとつ、外国人従業員のために、先進的に取り組む静岡県浜松市の企業では、仕事を終えた後の時間を利用して、去年から週に一回、日本語教室を開いている。

当初は仕事で使う日本語が中心でしたが、参加者からの要望で、警察官を呼んで110番のかけ方を教えたり、病院での受診、薬局での薬の購入を想定した授業を行ったりしています。彼らの生活上の不安にも目配りすることで、互いの理解が深まり、結果として職場内のコミュニケーションも円滑になったということである。

日本ですでに人口減少が始まったことから、経済活動を支える労働力として、外国人を積極的に受け入れるよう求める声が、経済界を中心に強まってきている。しかし、こうした生活支援にまで責任をもつ覚悟がなければ、日本に来る外国人も、受け入れる地域の側も困惑するばかりである。

すでに日本で暮らす人たちを支援するだけでなく、今後どのような形で、外国人を受け入れるのか。生活を支援するコストも含めて、正面から議論していくことが、求められているのではないだろうか。

パチンコ店にATM設置

10_12801何だそれ!パチンコ店にATMを置く!いったいどういう訳なんだ。私はもう、何十年と行っていない。あの雰囲気、負けて時の不甲斐なさと後悔が情けない思いが残るからだ。

それにしても、振り込め詐欺が横行していて、警察官が何万人と張り付いたという。コンビニに警察官が腕章して立っていた姿を目にした。そういった時節柄パチンコ店はないだろう。

それだけでなく、一部悪の温床との見方もある。パチンコ業界には、営業環境の健全化に向け、店舗敷地内での消費者金融業者の営業やATMの設置を禁止するなどの自主規制がある。このため、“整合性”を問う声が業界のなかからも出ている。と言う。

産経新聞web(抜粋)パチンコ店内での銀行ATM(現金自動預払機)設置は是か非か-。首都圏の一部のパチンコ店に試験的に設置されて1年になるATMへの波紋がおさまらない。「利用者にとって便利」「射幸心をあおる」とさまざまな意見があるなか、行政サイドは静観の構え。設置店舗は、今後増える可能性があり、ギャンブル性と利便性の間で議論がさらに活発化しそうだ。(花房壮)

一方で、ギャンブル依存症に詳しい北海道立精神保健福祉センターの田辺等所長は「パチンコ店内のATM設置は、自分の財布だけで遊ぶレジャーレベルから、危険性が高まるギャンブル性を帯びてくる。酒に例えると、飲酒を楽しむ段階からはしご酒をするようなもので、依存症予備軍の底辺を広げる可能性がある」と指摘する。

パチンコ業界のなかには、「貸金業団体がパチンコ店付近での新たな出店を控える自主規制を設けるなど、多重債務防止への機運が高まる中、ATM設置は業界のイメージを損なう」と批判的な意見もくすぶっており、“店内ATM”の行方が注目される。

環境を守る大切さ

今日の名言

人は父親の死は早く忘れるが、その遺産の喪失は忘れない。

マキアヴェッリ『君主論』

05oonumakoen11動物は一人で住んで蓼の花 川島 葵

蓼(たで)科の花は、「水引(みずひき)」「溝蕎麦(みぞそば)」「継子の尻拭い(ままこのしりぬぐい)」など、どれも野道で見かけるつつましい花である。その野の花の奥に住む生きものの姿を思い浮かべる。大多数の動物は母親だけで子育てをする。

そこに父親と名乗るものが登場しても、彼はあたたかく出迎えられるどころか、侵入者として威嚇されることだろう。さらに親子であっても子離れの早さや、その後の徹底した縄張り争いなどを思うと、動物たちの「一人で住んで」の厳しさを思う。

一匹でも一頭でもなく「一人」と書かれることに違和感を覚えるむきもあるだろうが、作者はより人間に引きつけて思いを強くしているのだろう。

さらに谷崎潤一郎の『蓼喰う虫』が、人間の混迷する関係を描く小説だったことを思うと、掲句の「動物」にもうひとつの側面が見えてくる。〈秋澄むや子供が靴を脱ぎたがり〉〈我々の傾いてゐる葦の花〉『草に花』(2008)所収。(土肥あき子)

動植物の生きるのは、環境の変化に適応が難しい。これも人間の勝手な理屈で環境を変えてきた歴史がある。何千の種族が消滅してしまっている。希少品種はまだまだ沢山ある。それらを保護育成させるのも、人間の責務だ。

勝手に外来種を持ち込み、在来種が消滅しているものが何種類もある。私も感じるのだがたった10年ぐらいで、見かけなくなった、動植物は数知れない。

もう良いじゃないか、人間の欲望は!自然破壊は!最近、北極海の氷が少なくなったとの報道を耳にし、地球温暖化進んでいるのだと実感するのだが・・・。

まだまだ、人々は認識が欠けている。口では環境破壊はいけない、止めなければと言いながら、ゴミは捨てる。タバコの吸殻は捨てる。自分は関係ないなんて思っている人間が多すぎる。昨日、川の土手の棄てられたゴミを拾いながら、環境を守る大切さを思った。

2008年10月20日 (月)

時間とは

      08nairikusen_kayabuki11                                                    散歩しながら、考えた。『時間とは』悲しみを、薄めてくれたり、楽しさを増幅させてくれる。また、時間は戻ってこない。現実ではありえないことだが、 【a time slip(タイムスリップ)=現実の時間・空間から過去や未来の世界に瞬時に移動すること。】                                

物理的な時間の流れは一定であるはずなのに、あるときは長く(遅く)、あるときは短く(速く)感じる。「一日千秋の思い」という言葉がある一方で、「光陰矢のごとし」という表現もある。                                    後でしらべてみたら、「時間とは何か」 「時間は未来に対しての一方向しかない」                                  (どこから何処までの時間と言うけれども実際は時間は、今と言う瞬間しかなくて、在るのは未来への方向だけの意味らしい)ことと、「宇宙が無くなったら時間も無くなる」との説があるらしい。                                                         水道の水をコップに汲んだが、ある一定の時間が来ないと一杯にならないのは何故だろう、3キロ先の駅まで歩いて行くが、時間とスピードの関係は一定の法則があるのだろうか・どうなっているのかとか、対面して歩いてくる人とすれ違いで、通り過ぎてしまうが、お互いに歩いて来た距離を交換したらどうなるのだろうとか?考えて歩いた。一寸おかしなわけも分からぬ発想だ。

「井の頭線」沿線はお金持ちが多い

へえーああ!そうなんダー井の頭線に乗ったら、そんなのが感じられるか気にして見よう。

J-CASTニュース都圏、関西、名古屋の主要私鉄沿線40線のなかで、京王井の頭線沿線にお金持ちが多いことが野村総合研究所の調査でわかった。いったいどんなところなのだろうか

億ション購入者は医者や上場企業の幹部

吉祥寺公園
吉祥寺公園

野村総合研究所が2007年度の年間所得額と金融資産保有額を推計したところ、主要私鉄沿線40線のなかで井の頭線沿線の1世帯あたりの年間所得が709万円、金融資産保有額が3321万円で最も多いことがわかった。08年10月7日に発表した。

井の頭線沿線には吉祥寺、浜田山、永福町、久我山といった高級住宅街がある。吉祥寺には昔からお金持ちや文化人が住んでいて、吉祥寺南町や吉祥寺本町には「お屋敷」が多い。最近では新築マンションの賃貸も増えて、一流企業に勤める人や実業家に人気を集めている。

都心からかなり離れているのに、地価が高い。国土交通省が発表した08年の地価公示によると、吉祥寺駅から280mのところにある吉祥寺南町の住宅が1平方メートルあたり80万円。吉祥寺本町、御殿山は60万円台後半だった。

「駅から徒歩15分圏内で、家賃24~25万円という3LDKの新築物件がありましたが、あっという間に契約が決まりました。井の頭線1本で渋谷と通じていて交通の便が良く、また緑の豊かな『井の頭公園』が近くにあり、都会と自然のバランスが取れていることが人気の理由です」 吉祥寺の不動産屋さんはこう話す。

08年12月には、吉祥寺駅から徒歩15分圏内に新築された億ション「ルフォン吉祥寺」の入居が始まる。部屋のタイプは2LDK~3LDKで、販売価格は8990万円~1億9690万円。売主のサンケイビルの担当者は、「ご契約いただいたのは医者や上場企業の幹部といった高所得者が中心です」と話している。

浜田山店で「ポルシェ」が年間270~280台売れる

高台に位置し、緑が多い浜田山も1戸建てや低層マンションが並ぶ高級住宅街だ。井の頭通り沿いには高級外車「ポルシェ」の販売店があり、全国の販売店で売上げがトップクラスだ。

ポルシェセンター浜田山の担当者は、「全国でポルシェの販売台数は年間約4100台ですが、当店だけで270~280台売れていて、全国でトップ3に入ると思います。浜田山に住んでいる方だけでなく高所得者が多い永福や世田谷方面からも利用してもらっています」と話している。

野村総合研究所によると、所得上位の地域は生産年齢人口や雇用者の比率が高く、金融保険業・不動産業・情報通信業といった比較的所得水準の高い職業に就いている比率が高い。一方で金融資産上位地域は高齢人口が多く、同一住居への居住年数が20年以上の人口比率、持ち家比率、一戸建比率が高いという。

美貌より「知性を磨くこと」

05gihu_hana_festa21お金持ちの男性と結婚するための条件は「美貌」、つまり美人が「玉の輿」に乗れる可能性が強い。一般的にはそんな風に思っている人が多いかもしれない。しかし、実際にはそんなケースはまれで、「知性を磨くほうがはるかに結婚の近道」という調査結果が出たという。

J-CASTニュース・・・19日

「お金持ち妻」の特徴はキャリアウーマン型

富裕層の妻に焦点を絞った「日本のお金持ち妻研究」(東洋経済新報社)にはこんなことが書かれている

「美貌の妻が見初められ一躍玉の輿に乗る結婚というのは例外的だ」

お金持ちと結婚したいと思っている若い女性たちは、美貌を磨くよりも、まず知性を磨いた方が、はるかにお金持ちと結婚する近道で王道、というのだ。調査の職業分類には芸能人、タレント、モデル、スチュワーデスなど玉の輿に乗れそうなものもあったが、該当者は1.9%。しかも、1.9%の中で「容姿はよかった」と回答した人はゼロだったそうだ。

この本は08年9月に出版された。地道なアンケート結果を基に書かれた「日本のお金持ち研究」(日本経済新聞社:05年3月出版)の続編で、「全国高額納税者名簿(2001年度版)」に記された年間納税額3000万円以上の層を「日本のお金持ち」と定義。この本ではそんな「億万長者」6000人にアンケート用紙を配布したが、今回はそれに加え、年間納税額1000万円以上の人1000人を無作為に抽出しアンケートを送付した。調査項目は職業、学歴、子供の教育、余暇の過ごし方など多岐にわたり、回収数は118通。有効回答は108通だった。結果として平均世帯年収は9000万円。高年収は年齢が高い層に多いため、平均年齢は60歳になった。

「お金持ち妻」の特徴は、独身時代から仕事熱心なキャリアウーマン型で、学歴は自身と両親共に高い。夫と同程度かそれ以上に恵まれた環境で育った妻が多い。結婚後は、夫の補佐役として活躍し、夫の経営する会社の関連会社を任されたりもする。そんな妻の功績で夫の会社の事業規模が拡大、世帯年収も増えていく。ちなみに、「お金持ち妻」はブランド物には興味がないそうだ。

つまり、セレブ男性と結婚できるのは男性と同程度の家庭環境や知性を持った女性、ということになる。大人気漫画でドラマや映画化もされた「花より男子」のように、かわいらしい一般庶民の女性が、大財閥のイケメン御曹司と恋に落ちて結婚する、などというのは夢のまた夢なのだろうか。

美人は、やはり「チャンス」が多い?

エグゼクティブ専門のお見合い結婚相談所「アイエグゼ」によると、「玉の輿結婚」を望む女性は年々増えていて、それなりの年収を稼ぐ女性でも、自分よりも年収や、知性の高い男性を求めるようになっているのだという。相談に来る一般女性は結婚相手の条件として、一流企業に勤める年収1000万円の男性を希望。「社長令嬢」クラスになると2000万円だそうだ。同社の池田淳一社長によれば、女性の「美貌」は男性のハートを射止めるのにかなりの威力を発揮し、綺麗な女性にはお見合いの申し込みが殺到するという。ただし、エグゼクティブ婚は男性が有利な「買い手市場」。

「美貌はきっかけの一つ。結婚生活が送れるかどうかの相性は、直接会って話しをしなければわかりません。男性は何人もの女性の中から結婚相手を選ぶわけですから、フィーリング、女性の知性やディスカッション能力が大切なのは間違いありません」

障害者年金のこと

05detohama11先進国と言われる所以は、弱い人に、配慮し心配りをする国だ。身障者や、お年寄りや子供に目配りする政策がキチンとできているかで、評価されることだと思う。しかし、ここにも悪事を働く人間がいる。目が不自由ことで何年も障害者年金を貰っていたが、高級車に乗っていたという人が逮捕された。どこの世界も・・・悲しい。

でも、本当生きるのに苦しんでいる人もいる。確かに法律はある一定の線をを引く事も必要だ。この境界線上にいる人に配慮があっても良いと思う。それが法律だ。

朝日新聞社説・・・心や体に重い障害を持つ人々にとって、最高で月に8万円あまりが支給される障害基礎年金は生活の支えだ。

これを受けるには、国民年金に入っているか、あるいは20歳になる前に医師の診察を受けているかのいずれかが必要だ。審査は公正でなければならないが、救済されるべき人を排除してしまうことがあってはならない。

悩ましいのが統合失調症の場合だ。ほかの病気やけがと異なり、発症しても患者が医師にかかるまでに長い月日がかかり、結果的に20歳を過ぎてしまうこともある。原因がはっきりしないうえ、本人や周囲もなかなか気づかないためだ。このようなとき、「初診日」をどう考えるべきか。

最高裁は「政府が客観的に公平に審査するためには、厳密に初めて診察を受けた日と考えるべきだ」との判断を示した。統合失調症の2人の男性が、不支給の取り消しを求めた裁判でのことだ。これで原告の敗訴が確定した。

背景には、学生については90年度まで、20歳を過ぎても国民年金への加入が任意だった事情がある。当時のほとんどの学生と同じように、原告の2人も未加入だった。また、2人が統合失調症と診断されたのは、21歳と20歳のときだった。2人は、統合失調症の特徴を理由に、「20歳前に発症したのは明らかだ」と訴えた。

一審では原告側がいずれも勝訴したが、二審では、1人は勝訴、もう1人が逆転敗訴と分かれた。 最高裁第二小法廷の4人の裁判官の判断も3対1に分かれた。

多数意見は法律の条文を文字通り解釈して原告の主張を退けた。2人が医学的に20歳前に発症したとみられることは最高裁も認めているのに形式的すぎる。救済されるべき障害者を切り捨てた行政をただしてほしかった。

反対意見を付けた今井功裁判官は「障害基礎年金は社会福祉の原理に基づいて作られた制度だから、発病と近い時期に診察を受けることが期待できない病気については、20歳前に発病していたことが医学的に確認できれば足りる」と述べた。法律を柔軟に解釈して救済を優先しようとする考え方であり、こちらの方が説得力がある。

2人が年金の支給を申請してから10年。提訴してからも7年がたった。48歳になる原告は、生活保護と、無年金者救済のために3年前につくられた特別障害給付金の計15万円を得て、ひとりで暮らしている。もう1人の40歳の男性の収入は特別障害給付金と福祉作業所の報酬など計5万円だけで、いまだに両親が養っている。

2人のような人たちを、司法によって救う道は断たれた。このうえは国会が動くしかない。すみやかに法を改正し、20歳前の発病が医学的に証明された場合にも支給の扉を開くべきだ。

統合失調症=幻覚や妄想、自閉といったように、社会生活上のルールが当てはまらなくなる、あるいは社会との連絡を拒絶する。

麻生内閣支持36% 9ポイント下落

539571同じテーマで、新聞社のデータが違うが、麻生太郎首相誕生・金融危機が実体経済に反映し始めている。衆議議員解散の時期がささやかれ気になっている時期の世論調査は、興味があるところである。この結果では、解散の時期は難しい?

毎日新聞は18、19両日、電話による全国世論調査を実施した。内閣支持率は36%で、麻生政権発足直後の9月24、25日の前回調査から9ポイント下落。また、前回初めて自民党がリードした「次の衆院選で自民党と民主党のどちらに勝ってほしいか」への回答が再逆転するなど、衆院選に関する質問も自民党に厳しい数字が並んだ。次期衆院選が11月30日投開票の可能性が高まっている中、調査結果は麻生太郎首相の解散戦略に影響を与えそうだ。

 麻生内閣を「支持しない」と答えたのは前回調査比15ポイント増の41%で、不支持が支持を5ポイント上回った。「関心がない」は6ポイント減の21%だった。

 支持理由は「首相の指導力に期待できる」が前回に続き最多だったものの9ポイント減の33%だった。一方、不支持理由のトップは「首相の政策に期待できないから」で6ポイント増の42%。経済状況悪化への首相の対応への不満が支持率下落につながっていることがうかがえた。また、中山成彬前国土交通相が問題発言で引責辞任したことも影響したとみられる。

 「衆院選でどちらに勝ってほしいか」との質問は、参院選直後の昨年8月に始めて今回が14回目。自民が5ポイント減の36%、民主が11ポイント増の48%、その他の政党が1ポイント増の12%だった。今年8月まで12回連続してリードした民主が再び12ポイント上回る結果となった。

 「衆院選が今実施されるとしたら、比例代表でどの政党に投票するか」に対する回答は民主が38%で、自民の25%を大きくリード。前回は自民が民主を6ポイント上回った政党支持率も自民が4ポイント減の24%、民主が5ポイント増の27%で逆転した。

 一方、「麻生首相と民主党の小沢一郎代表のどちらが首相にふさわしいか」は麻生首相が2ポイント減の40%で、小沢氏が1ポイント減の18%。「どちらもふさわしくない」が10ポイント増の40%だった。望ましい政権の形は(1)「自民、民主が協力する大連立」30%(2)「民主党を中心とした連立政権」25%(3)「今の自民、公明の連立政権」12%--などの順で、同じ質問をした今年1月調査と同じ傾向だった。【高塚保】

不規則な生活

今日の名言

何か遺産を譲り受けるという喜びは、死者を思いやって人が感じる、ごく自然な悲しみをやわらげたり、かき消したりするものだからである。

セルバンテス『ドン・キホーテ』後篇(三)

Sekiseiinko_m1色鳥や切手はいまも舐めて貼る川名将義

秋に渡ってくる小鳥たちのなかでも、マガモやジョウビタキなど、姿の美しいものを「色鳥(いろどり)」と言う。どんな歳時記にもそんな説明が載っているけれど、まず日常用語の範疇にはない。美しい言葉だが、ほとんどの人は知らないだろう。

俳句を知っていて少しは良かったと思うのは、こういうときだ。ただし、揚句の色鳥は実物ではなくて、切手に描かれた鳥たちのことを指している。なぜ切手に鳥が多く印刷されているのかは知らない。が、とにかく鳥と花が切手図案の双璧である。

切手の世界も「花鳥風月」なのかしらん(笑)。そんな鳥の切手を、作者はぺろりと舐めて貼ったのである。「いまも」と言うのだから、子供の頃からそうしてきたのだ。そして子供の頃から、こういう貼り方には抵抗があったのだろう。

オフィスなどで見られる水を含んだスポンジなどで湿して貼るほうが上品だし清潔だし、第一、ぺろっと舐めて貼るなんぞは相手に対して失礼な感じがする。しかし、わかっちゃいるけど止められない。ついつい、ぺろっとやってしまう。

それだけの句であるが、人はそれだけのことを、気にしつつも生涯修正しないままに続けてしまうことが実に多い。そのあたりの機微を、この句は上手く言い止めている。なんでもない日常の小事をフレームアップできるのも、俳句ならではのことと読んだ。

余談だが、谷川俊太郎さんが「ぼくは切手になりたいよ」と言ったことがある。「それも高額のものじゃなくて、普通の安い切手ね。そうなれれば、いろんな人にぺろぺろ舐めて貰えるもん」。『湾岸』(2008)所収。(清水哲男)

昨日は、何だか疲れたので、超早く寝てしまった。確か夕飯を5時半に食べて6時には床の中だった。早く寝れば、当然夜中に目が覚める。12時である。「エイ!起きちゃえ!」という訳で12時に起きて、NHKラジオ深夜便を聞きながら、パソコン稼動させる。

鷹羽 狩行さんの俳句解説があった。寝ぼけていてちょっと、鮮明な記憶はないが、秋の実り収穫・田園風景と稲の刈り取り農作業などを句にした名句を紹介・解説があった。

一日のサイクルが不規則になってしまった。その中で生活のリズム、をキッチリさせようと思うのだが、中々できない。だから、朝から一寝(うたた寝)15分ぐらいする。まあ・・・一日に5時間ぐらい寝れば良いと自分で決めている。

2008年10月19日 (日)

国庫補助金の不正経理

Center171国民の税金を裏金づくりをして、研修費として旅行費用として使う目的であったとは・・・呆れてしまう。

「信頼を裏切った」「見解の相違だ」。全国12道府県で18日、国庫補助金の不正経理が発覚した。2006年に岐阜、長崎両県などで裏金づくりが明らかになって2年。やまない不正に自治体の幹部は相次いで記者会見、釈明に追われた。
 約1億3000万円の不正経理を会計検査院から指摘された愛知県では、永田清農林水産部長、湯山芳夫建設部長らが会見。「県民の信頼を裏切る行為で誠に申し訳なく、心からおわび申し上げます」と頭を下げた。
 部長らによると、不正経理があったのは建設事務所など9つの出先機関。業者に架空の発注をして補助金をプールさせる「預け金」は5年間で約2000万円に上り、印鑑の箱や写真のプリント用紙、記録用CDなどの購入に充てていたという。
 愛知県は、昨年名古屋市で裏金が発覚した際、内部調査を実施、「不正はない」と結論付けていた。今回不正が指摘されたことについて、「書類上、食い違いはなかった」と釈明した。
 事業費ベースで約9700万円の不正を指摘された京都府は、大槻茂会計管理者が会見。指摘のうち出張旅費約7800万円について「会計検査院との見解の相違で、不適切と考えていなかった」と強調した。
 大槻会計管理者によると、国庫補助事業の打ち合わせで出張し、翌日に別の仕事をした際は、出張旅費として一括して補助事業の費用から支出していたといい、「費用を分けるのは無理だと考えていた」と説明。関連のない研修会に費用を支出しているとの指摘については「補助事業を狭くとらえているのではないか」と批判した。(2008/10/19-00:19)

国庫補助金事業での不正経理が発覚し、報道陣に答える愛知県の神田知事。02年度から5年間で約1億3千万円。裏金はないとしてきたが「私の判断は間違っていた」と陳謝。
愛知県の出先機関で2002-06年度の国土交通、農林水産両省の補助金をめぐる不正経理問題で、国補助金絡みの1億3000万円に加え、県費での不正経理も明らかになり、県費を含めた総額は3億円前後に達することが分かった。
国補助金関連の1億3000万円のうち、物品購入を装って業者に公金をプールする「預け金」は2000万円あった。「裏金はない」と繰り返してきた神田真秋知事は18日、「預け金は世間的には裏金」と述べ、謝罪した。

新聞週間に考える 変革期のジャーナリズム

3612_2私は、ブログを書いて3年目である。最近はネットを始め、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌・メデア情報を捉えて、自分なりの意見を書き残そうと思っている。そのことで、本来の日記・つぶやき、としていきたい。確かに、ニュースには人の判断と解釈で個性が出る。したがって中立公正な内容という事は、ありえない。思想・信条社会に与える影響は計り知れない。

そういった意味で社会での役割の大きさは、立場を何時も冷静に判断して、報道を心がける責任はあり、信頼される事に繫がるのだろうと思う。そして、現代の金融危機と叫ばれている。この報道の仕方一つをとっても、人々を勇気付けるのも、メデアの役割である。そこで東京新聞に以下の社説が載っていたので記して見た。

米国発の金融危機は、大恐慌に至らないまでも長期の世界同時不況の覚悟がいるようです。この不安の時代に新聞は座右の指南書たりうるか-。

 ことしのノーベル経済学賞受賞者が米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授だったことは象徴的でした。ニューヨーク・タイムズのレギュラーコラムニストでもある教授は、ブッシュ政権の極端なまでの新自由主義的政策の批判者で、住宅バブルを警告をし、世界の現況を大恐慌前夜とも語っていた人物だからです。

◆拝金主義は終わりに

 教授は「格差はつくられた」(早川書房)「グローバル経済を動かす愚かな人々」(同)などの著書で、米国の格差拡大が健全な中間層を崩壊させていることを懸念し、告発しています。この三十年の米国の経済成長の大部分の恩恵にあずかったのはひと握りの裕福な人々だったというのです。

 例えば、一九七〇年代の米国の代表的企業の最高経営責任者(CEO)の報酬は平均的労働者の四十倍ほどでした。それが二〇〇〇年にはCEOの平均年収は九百万ドル(九億円)で、平均労働者の給与の三百六十七倍にも膨れ上がりました。

 一方で、現在は破産を申し立てる世帯が三十年前の五倍。多くの家庭で借金を抱えるようになったのですが、調査の結果、借金は批判されたような贅沢(ぜいたく)品に消費されたのではなく、例えば、より良い学区に住宅購入のため、というのが実態でした。子供に学力をつけさせ、成功のチャンスを与えたかったのです。

 努力すれば報われる社会への参画の国民の強い意欲を示していますが、クルーグマン教授は米国にそんな平等社会はなく、極端な格差が中間層の夢と希望を砕き、やがては社会や政治を腐敗させてしまうと憂慮しています。

◆人間として生きる権利

 確かに、経営破綻(はたん)したリーマン・ブラザーズのCEOの二〇〇〇年以降の報酬が五百億円だったとのニュースには驚かされます。金融安定化法がそんなスーパーリッチたちを救済する法だとしたら、米国民が怒りをぶちまけ、法案に反対するのも無理なし、でしょう。民主主義の危機です。

 米国流の新自由主義経済に追随してきた日本の格差も深刻の度合いを増しています。すでに全労働者の三分の一は非正規雇用で、年収二百万円以下のワーキングプアは一千万人に達しました。格差の要因がグローバル経済や技術革新のせいではないという教授の指摘も重要です。

 富裕層に向けた最高税率の大幅引き下げや企業へのさまざまな規制緩和と撤廃、労働組合弱体化や福祉・社会保障削減という保守派の政策こそが大格差社会を生んだという教授の分析は、そのまま日本にも当てはまりそうです。

 蟹(かに)工船ブームや「希望は戦争」の論文、反貧困ネットワークなど若い世代の悲鳴はやり過ごすことができないところにきています。ジャーナリストの堤未果さんが「貧困大国アメリカ」で報告しているイラク戦争に参加した日本人青年の「人間らしく生きるための生存権を失ったとき、目の前のパンに手がのびるのは当たり前」のセリフの強烈さも忘れられません。これ以上の貧困の拡大は阻止しなければなりません。

 将来の人生設計ができない不安はすでに世代を超えて広がっています。金融危機に続く今後の長期不況を覚悟しなければならないとしたらなおさらです。人間らしく生きるために社会は、政治と経済はどうあるべきか。新聞として最優先で考えたい事柄です。確かな人間の生活なくして日本の未来もないからです。

 所得の再配分や年金、医療、福祉などの社会保障のあり方は根本から考え直されなければなりません。制度設計のさいには何より助け合いの精神と思いやりが必要かもしれません。

 インターネット社会の進展とは裏腹に、活字メディアには逆風が吹きます。有力雑誌の休刊が相次ぎ、新聞・テレビを扱った新書「ジャーナリズム崩壊」が話題を呼びました。その批判に耳を傾けつつ、新聞にはなお多くの任務が課せられていると考えます。

◆庶民の心とコモンセンス

 わたしたちの論説室の担当は一面のコラムや社説の執筆ですが「ニュース鑑定人」でなければとの思いを強くしています。あふれる情報を選択、真贋(しんがん)を見極めて評価分析して、論評、主張するのが任務だからです。

 庶民の心とコモンセンスとひたすらの研鑚(けんさん)。私たちのコラムや社説が信頼され、役立つことを願うのです。ルーズベルト大統領の炉辺談話が大恐慌下の人々を慰め励ましたように、そして考えるヒントとなることを。

アフガニスタンの問題

0008tyokai1アフガニスタンでの戦闘は、全く収束できない。イラクほどの情報がない。アメリカを中心に軍隊を派遣していて、どこの国で派遣されているか分からない。

日本ではインド洋に、給油艦を出しているが継続するかは国会で議論中であるが、最近アメリカより、ヘリコプターの派遣の要請の打診があったという。

しかし、ウサマ・ビンラデイン率いるイスラム過激派とタリバンとの係わり合いなどが複雑でよく分からない。アメリカの空爆は誤爆からアフニスタンの住民の多くが犠牲になっているという。高い山岳が多く複雑な土地の上、少数民族が多く集まって歴史的に構成しているようだ。

考えられるのは、何故話し合いが出来ないのか、民族の指導者を集め話し合いの場を作るのが、国連だ。アメリカの誤爆で犠牲の家族は、不信が高まって、タリバンに移るような反感を買うようで仕方がない。

読売新聞web・・・具体的には〈1〉CH47輸送ヘリによるアフガン国内の輸送〈2〉C130輸送機による海外からアフガンの拠点空港への輸送〈3〉地方復興チーム(PRT)への人的貢献――の3分野。インド洋での海上自衛隊の給油活動の継続に加えて、米側がアフガン本土での日本の貢献拡大に期待していることが改めて浮き彫りになった。

関係者によると、道路整備が遅れたアフガンでの輸送の中心となるヘリの数が不足しており、米側は「物資輸送だけでなく、負傷した兵士の搬送にも支障が出ている」と説明。大型輸送ヘリを多数保有する国は少ないとして、日本の協力に期待感を示したという。

ただ、ヘリや輸送機の派遣には新たな法整備が必要となる。衆院解散・総選挙が終わるまで、日本政府として具体的な検討に入る状況にはないのが実情だ。

(2008年10月19日03時03分  読売新聞)

電車に乗る

今日の名言

ふつうの人が懐疑家だとか無信仰者だとか自称する時はたいていの場合何事でも最後まで考え抜く気持ちのないことをおおい隠すただのポーズである。

T・S・エリオット『文芸批評論』

07_sl_kurosawa21秋夜遭ふ機関車につづく車輛なし 山口誓子 

遭ふは、あまりよくないことに偶然にあうという意味です。ということは、作者は駅のホームにいたのではなく、どこか街中の引込み線か、金網越しの操車場に向かって歩いていたのでしょうか。夜中にうつむいて、とぼとぼと歩いていたら、突然目の前に機関車がわっと現れた、というのです。

それも、本来はいくつもつながっているはずの車輛が、見えません。なにかに断ち切られたようにして、機関車だけがそこにぽつんと置かれてあります。読むものとしては、どうしても機関車を擬人化し、引き離された孤独を感じてしまいます。

またその孤独は、操車場近くの暗い道を歩く作者の内面から出たものとして、読み取ろうとしてしまいます。しかし、多くの車両を引くために、日々力強く走る機関車を、家族のために働き続ける世のお父さんやお母さんの姿とダブらせてしまうのは、作者の意図するところではないのでしょう。

読み返すほどに、なにげなく置かれた「つづく」の見事な一語が、身にせまる孤独感をさらに増しているように感じられます。『俳句の世界』(1995・講談社)所載。(松下育男)

久し振り京王線に乗った。切符を買うのとき何時もうまく操作ができない。何故だろうと思い、時間はある、お客さんは誰もいない、ゆっくり出来ると思い、お金を入れて、金額表示が出たので押した。そうしたら全然何んとも画面が変わらない。取り消しを押して返金しもう一度、ゆっくりやったら、やっと切符が買えた。「ドジ!」だあな・・・と我ながら情けなく感じてしまった。

2008年10月18日 (土)

サブプライム損失6600億ドル 

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損失額が6600億ドルとは!金融取引は高度化されて、庶民には分からない。こういった人達で世界経済が大きく変わってしまう社会が今更ながら驚きである。

bloomberg・・・世界の大手金融機関約100社における、サブプライムローン問題が表面化した2007年7月から今月16日までの評価損を含めた損失額が総額6600億ドル(約67兆200億円)に上ることがわかった。一方で、そうした損失への対処に総額6196億ドルの資金が調達されている。

16日には、シティグループが第3四半期(7~9月)決算で132億ドルの評価損を含めた損失を計上。これにより同社の損失額は681億ドルに達した。

同日決算を発表したメリルリンチも同期に135億ドルの評価損を計上。これには7月に売却したCDO(債務担保証券)関連の57億ドルのほか、不動産関連資産の損失などが含まれているという。

損失額のトップは、年内にウェルズ・ファーゴに統合されることが決まっているワコビアで967億ドル。

地域別では北米が4078億ドルと突出して多く、逆にサブプライムローンの影響が少なかったアジアは247億ドルにとどまっている。

これら金融機関の損失は、すべて米国のサブプライムローン市場の崩壊に由来するものだが、数字にはサブプライム以外の住宅ローン資産に関連した損失、および07年初頭以降のレバレッジドローンがらみの負債も反映されている。貸し倒れ損失には、住宅ローンの債務不履行の増加を受けた、引当金の上昇分が含まれる。

一方、資金調達額は世界で6196億ドル。普通株、優先株、劣後債、ハイブリッド証券(中核的自己資本のティア1資本、補助的自己資本のティア2資本としてみなされる)のほか、資本増強目的の株式、子会社の売却が含まれる。ただ、なお損失額が先行。欧米各国が金融機関の株式取得など公的資金による資本注入を進めている。(Yalman Onaran、Dave Pierson)

また、日経新聞社説で「米金融機関の損失は負の連鎖の恐れ」という見出しで、懸念を表している。 住宅バブル崩壊に伴う米金融機関の巨額損失が続いている。7―9月決算では、シティグループなど大手米銀3行の関連損失が計250億ドル(約2兆5000億円)に及んだ。金融危機は実体経済を圧迫しており、金融機関の損失が住宅関連だけでなく個人や企業への融資の焦げつきに広がっている点は警戒が必要だ。

シティグループが16日発表した決算には、損失の性格の変化が表れている。保有する住宅ローンの証券化商品などの評価損を44億ドル計上したが、融資の回収が危ういことを示す貸倒引当金の積み増しも前年同期に比べて42億ドルも増えた。

実体経済の悪化が借り手の返済能力を落としているのだ。家計は、保有する住宅価格の下落に歯止めがかからず、企業の人員削減による収入減も重なる。企業の資金繰りも厳しい。銀行の貸し渋りに加え、市場を使った資金調達が株安で難しくなった。トムソン・ロイターの集計では、米市場では8月7日を最後に、米企業の株式上場が止まっている。

最も懸念されるのは、金融機関の損失と実体経済との負の連鎖である。損失で資本を棄損した金融機関が貸し渋りに拍車をかけて実体経済を傷める。金融機関は融資を回収できなくなり、焦げつきによる損失が新たな貸し渋りを生む構図だ。

15日に米連邦準備理事会(FRB)が発表した地区連銀経済報告には、悪循環の芽が表れている。景況感が悪化した理由として、銀行が貸し出し基準を一段と厳しくしているとの報告が相次いだ。決算発表でもJPモルガン・チェースの会長が、融資を拡大することについて「怖くないとしたら、その経営者はどうかしている」と本音を漏らした。

米政府による金融機関への資本注入や不良資産購入は、金融機関の財務体質を安定させ、負の連鎖を断ち切るのがねらいだ。ただ、金融機関の損失予想額は膨らんでいる。国際通貨基金(IMF)は今月、サブプライムローン問題による世界の金融機関の損失見通しを1兆4000億ドルと試算、わずか6カ月前の試算から1.5倍に修正した。住宅価格の下落など、実体経済の悪化が要因だ。

日本にも、同じ構図が波及しかねない。銀行の慎重な融資姿勢は、不動産業界などの倒産の伏線ともなっている。政府や日銀は、金融システムと実体経済の動揺を抑える細心の注意を払ってほしい。企業も備えが必要だ。資金調達の手段を拡充する一方、負債が大きすぎれば圧縮しておくなど、信用収縮に対する自衛策を進める時期に入ったといえる。

ソマリア周辺の海賊対策で自衛隊も

05detohama11昨日の衆議院テロ防止特別委員会で、麻生太郎首相は、インド洋での給油活動だけでなく、ソマリア周辺の海賊対策も考える用意はあると発言。ちょっと問題があるかな・・・考えないと・・・

読売新聞web・・・麻生首相は17日の衆院テロ防止特別委員会で、アフリカのソマリア周辺海域で頻発する海賊対策に海上自衛隊艦艇を活用するための法整備を前向きに検討する考えを明らかにした。
民主党の長島昭久氏らの質問に、「検討する用意は十分ある」と答弁した。

これに関連し、首相は同日夜、首相官邸で記者団に対し、自民党に与野党で具体策を検討するよう指示したことも明らかにした。艦艇派遣のほか、P3C哨戒機による洋上監視などが検討課題になると見られる。

ただ、自衛隊の活用には、武器使用基準の緩和が必要となり、憲法解釈が議論になる可能性がある。公明党の太田代表は17日、「勉強が必要だ」と慎重姿勢を示した

読売社説抜粋・・・インド洋のソマリア沖では海賊行為が急増している。日本関係船舶の被害も今年、4件を数えるそうだ。この海域で襲われた船舶を救助しているのは、主に、海自が給油している多国籍海軍の艦船である。

この海域での海自のプレゼンス(存在)が、輸入原油の9割を中東に依存する日本の海上交通路(シーレーン)の安全確保にも重要な貢献をしている。日本国内では、「原油高の時、海自が無料で給油するのはどうか」との異論も一部であった。

今年度予算の燃料費は約20億円だ。年200億円超のアフガン向け政府開発援助(ODA)と比べても、ずっと少額だ。国際社会の評価が高いうえ、危険は小さく、費用対効果は非常に高い。

NHKweb・・・麻生総理大臣は、アフリカのソマリア沖などで相次いでいる海賊事件への対応について、「制服の警察官が歩いているだけで、ある程度の犯罪が未然に防止できるというが、同じように、きちんと武装した艦船が航行するだけで、ある程度の抑止効果があがるという意見はそのとおりだ。

検討する用意が十分にある」と述べ、自衛隊の艦船がタンカーなどを護衛することも検討に値するという考えを示しました。また、麻生総理大臣は、「民主党の小沢代表は、先の衆議院の代表質問で、『日本の安全保障は、最終的には国連の平和維持活動によって担保される』と述べたが、疑問を持たざるをえない。

国連の活動を自国の安全保障の最終的なよりどころにすることを、国連中心主義というなら、日本と国民の安寧を守ることができないのは明らかだ」と述べ小沢氏の考え方を批判しました。

さらに、麻生総理大臣は、海上自衛隊の特殊部隊の養成課程の隊員が、訓練中に頭を打って死亡した問題について、「優秀な人材を失うことはたいへん悲劇であり損失でもある。十分な反省に立って再発防止に努めるのは当然だ」と述べたほか、浜田防衛大臣は、みずからへの報告が、報道よりも遅かったとして、「事実関係をもう1度確認し、報告が遅れた理由をはっきりさせ、厳正に対処していきたい」と述べました。

一方、民主党の対案は、アフガニスタンでは、抗争の停止が合意されている地域に限定して、生活支援などを行い、自衛隊は、こうした活動だけに参加できるとしており、提出者の犬塚直史参議院議員は、「給油活動でアフガニスタンは平和にならない。民主党は、アフガニスタンに必要なのは、油ではなく水だという立場であり、それを、どう進めるか考えたのが、民主党の法案だ」と述べ、対案の意義を強調しました。

風葬

今日の名言

雨は金持の上にも降れば、貧乏人の上にも降る。善人の上にも降れば、悪人の上にも降る。とはいえ、雨はけっして公平とはいえぬ。もともとが不公平な世の中の上に降るからだ。

老舎『駱駝祥子』

15401風葬の山脈遠く秋耕す 目貫るり子

裏作の畑に種を撒くことや、稲刈りを終えた田の土を起こすことを秋耕という。春の「耕し」に比べて、気持ちはややゆったりとして、ときおり仰ぐ空は青く高い。くっきりとした稜線を見せながら、仄かに色づきつつある山。

そのまた先の見知らぬ山々と、どこまでも続く澄んだ空に、風葬、の一語が風となって渡ってゆく。空葬ともよばれる風葬は、山奥の洞窟や高い木の上、海に向かった断崖などを選んで行われたという。

晒される、と考えると、その語感とはうらはらな印象もあるが、この句の風葬の山のその先には、海が広がり遙かな水平線が見える。澄んだ青空から山そして海へ、風と共に彷徨うように運ばれた視線。

それを、秋耕す、の下五が、足元の大地へひきもどす。耕すことは生きることであり、遠近の対比は、生と死の対比でもあるのだろう。『彩 円虹例句集』(2008・円虹発行所)所載。(今井肖子)

風葬は、遺体を風にさらし風化を待つ葬制。崖や洞窟、樹上で行われることもある。日本ではかつて沖縄、奄美などで見られたが、現在はもちろん行われていない。

私は、チベット4千メートルもする高地で行われるという事を聞いた事がある。確かに山には燃やす木があまりない。それと輪廻連鎖の思想が重なって風葬、水葬の葬儀が根付いている。
火葬もありますが大変高いそうで、高僧等は火葬だそうですが、チベット人の60%は風葬儀だと言われ、もっと安いのは水葬で遺体は河に流すことだそうだ。

葬儀を取り仕切る人達は特殊な人達で一般人とは別のところにグループで住んでいて、
風葬現場には一般人外国人は入れないとのことで、入り込んで殺されそうになった外国人がいるという。
盆地であるラサ
を取り巻く山には7箇所の風葬場があり、そこには取り仕切る僧侶と職人が一緒に住んでいる。
人が死ぬと家族は山の上まで遺体を運びお願いして下山する。風葬師は遺体をさいころ状に切断し鳥が食べやすいように処理するそうである。
さいころ状に切断するのは水葬の場合も同様。水葬はお金のない人達が使う。
ちょっと残酷なようだが、転生思想で遺体と精神を分けて考えれば、とても自然でよい感じ。空気が乾いていて、清潔感さえただようと言う。・・・そんな話を聞いた覚えがある。

※中国、チベット自治区の首府。同区南東部の標高3600メートルの高原に位置している。

2008年10月17日 (金)

スカイツリー日立と東芝、エレベータ受注 

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日立製作所と東芝エレベータがエレベーターを納品する東京スカイツリーの完成予想図イメージ

私も少しは胸を張られるかな・・・(元勤め先〈東芝〉だった。)

FujiSankei Business i.on the web・・・日立製作所と東芝エレベータ(東京都品川区)は16日、東京都墨田区で2011年に完成予定の新電波塔「東京スカイツリー」向けにエレベーターを受注したと発表した。業務用を含む受注台数は日立が7台、東芝が6台。日立はエスカレーター12台も納める。メーンとなるエレベーターは、地上4階から第1展望台までを東芝、第1展望台から第2展望台までを日立が手がける。受注金額は明らかにしていない。

東武鉄道グループが建設するスカイツリーの高さは610メートルで、地上350メートルに第1展望台、450メートルに第2展望台を備える計画。メーンのエレベーターには40人収容。東芝が手がける第1展望台への移動用は昇降速度が分速600メートルで、40人乗りとしては国内最高速。

「高速型」アジア戦略に弾み
今回の受注によって、両社のビジネス拡大にはずみがつきそうだ。
日立の推定によると、2008年度の世界のエレベーター市場(低付加価値分野を除く)は49万6000台で、前年度より4.6%伸びる見通し。価格の低下が目立つものの、中国や中東、インドなどでは堅調な需要が続いている。特に中国は世界市場の約3分の1を占め、年率15~20%の成長を続けている。中東もドバイを中心に超高層ビルの建設ラッシュが続く。

そのため日本メーカーは、高速エレベーターなどの高付加価値分野を中心に、アジアでの拡販に力を入れている。日立はクウェートに建設中の超高層ビル「アル ハムラ ミックスド ユース コンプレックス」向けに、高速エレベーターやエスカレーターなど計47台を10月末に出荷を開始する。東芝エレベータは、今年上海で完成した森ビルの「上海環球金融中心(ワールド・ファイナンシャル・センター)」に納入実績を持つ。

日本国内で約8割のシェアを占める三菱電機、日立、東芝の“御三家”も、世界では米オーチスやスイスのシンドラーなどにおくれをとってきた。

「今回の受注は大きな宣伝効果が見込める。当社が強みとする高速エレベーター分野を中心に受注活動のプラスになる」(東芝エレベータ)。スカイツリーは、東京の新しいシンボルとして高い知名度が予想され、このような受注実績を積み重ねることで、アジア戦略を優位に進める原動力になりそうだ。(井田通人)

補正予算成立

23581 底なし沼は、計り知れない。このまま暗黒の世界に入ってしまっては、堪ったものでない。当分乱高下は続くだろうが、動きを注意深く見ていく必要があるだろう。しかし、どうも不祥事を政争の具にして、与野党なじりあいをしている場合ではないと思う。(前田衆議院の開き直った言動も分からないが)政府は、しっかり国民の目線で、対応を取ってもらいたい。

東京新聞社説・・・与党が少数勢力である参院の本会議で十六日、補正予算がすんなりと成立した。衆院での対応と同様、早期の解散・総選挙を求める民主党が賛成したためだ。

これを受け、政府・与党は金融危機の影響を考慮した追加経済対策を今月末までに決定する。併せて地方銀行などに公的資金を注入できる金融機能強化法を復活、日銀副総裁人事も理事の昇格で決着させる方針で、民主も協力する意向を示している。インド洋での給油継続法案は二十九日にも参院で否決、衆院再可決の公算だ。

従来のねじれ国会の攻防とは打って変わって、政府にとっての懸案が次々と片付きそうな展開である。月末の「話し合い解散」も視野に、与党側がかじを切りつつあるようだ。最終儀式としての位置付けなのか、二十九日には麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表の党首討論も検討されている。

首相はこの機を逸することなく有権者の信任を仰ぐべきだろう。その前提として各党は説明責任の重要性をかみしめてほしい。

国会審議では、例えば追加経済対策の焦点である定額減税の規模と財源について政府から納得いく説明がなかった。将来のツケとなる赤字国債発行を伴うかどうかは有権者の判断材料のはずだ。聞き心地のいいメニューだけを並べるようなまねはすべきでない。子ども手当など独自政策を掲げる民主党にも同じことがいえる。

前田雄吉衆院議員がマルチ商法業界から献金を受け、業界寄りの国会質問をしたと指摘される問題は与野党に大きな波紋を広げた。前田氏は民主党を離党し次期総選挙不出馬を表明したが、山岡賢次国対委員長、石井一副代表らへの資金提供も判明している。うさんくささを残したままの幕引きでいいのか。執行部に説明を求める。

この問題は野田聖子消費者行政担当相にも飛び火した。業界擁護と受け取れる国会質問を過去にしたことを自ら明らかにしたが、当時の経緯などをより詳細に語るべきである。

政党に問われているのは説明責任を真摯(しんし)に果たそうとする意思と能力だ。ないがしろにすれば、政治不信を強めるだけで、有権者から厳しい審判が下されるだろう。

総合経済対策を盛り込んだ補正予算が参院で可決、成立した。金融危機の行方は予断を許さないが、緊急案件処理へ与野党の共同歩調が続き、衆院解散のムードが漂ってきた。機は熟したようだ。

 与党が少数勢力である参院の本会議で十六日、補正予算がすんなりと成立した。衆院での対応と同様、早期の解散・総選挙を求める民主党が賛成したためだ。

 これを受け、政府・与党は金融危機の影響を考慮した追加経済対策を今月末までに決定する。併せて地方銀行などに公的資金を注入できる金融機能強化法を復活、日銀副総裁人事も理事の昇格で決着させる方針で、民主も協力する意向を示している。インド洋での給油継続法案は二十九日にも参院で否決、衆院再可決の公算だ。

従来のねじれ国会の攻防とは打って変わって、政府にとっての懸案が次々と片付きそうな展開である。月末の「話し合い解散」も視野に、与党側がかじを切りつつあるようだ。最終儀式としての位置付けなのか、二十九日には麻生太郎首相と小沢一郎民主党代表の党首討論も検討されている。

首相はこの機を逸することなく有権者の信任を仰ぐべきだろう。その前提として各党は説明責任の重要性をかみしめてほしい。

国会審議では、例えば追加経済対策の焦点である定額減税の規模と財源について政府から納得いく説明がなかった。将来のツケとなる赤字国債発行を伴うかどうかは有権者の判断材料のはずだ。聞き心地のいいメニューだけを並べるようなまねはすべきでない。子ども手当など独自政策を掲げる民主党にも同じことがいえる。

前田雄吉衆院議員がマルチ商法業界から献金を受け、業界寄りの国会質問をしたと指摘される問題は与野党に大きな波紋を広げた。前田氏は民主党を離党し次期総選挙不出馬を表明したが、山岡賢次国対委員長、石井一副代表らへの資金提供も判明している。うさんくささを残したままの幕引きでいいのか。執行部に説明を求める。

この問題は野田聖子消費者行政担当相にも飛び火した。業界擁護と受け取れる国会質問を過去にしたことを自ら明らかにしたが、当時の経緯などをより詳細に語るべきである。

政党に問われているのは説明責任を真摯(しんし)に果たそうとする意思と能力だ。ないがしろにすれば、政治不信を強めるだけで、有権者から厳しい審判が下されるだろう。

中国産冷凍インゲン

05detohama11日本は、いまや中国産の食料を輸入しないと、生活が成り立たない?状態になてしまったようだ。餃子事件あたりで、一切食料品の中国産輸入品は使わないとはいかない。

中国だって、日本に輸出しなければ死活問題となる。だから、日本・中国が、こういった問題を双方で検証して、原因を究明して、信頼できる食料品として認められる製品で、安心・安全を保障できるようしなければならない。でも冷凍餃子問題はどうなってしまったのだろう。

毎日新聞「余禄」・・・英作家ノックスが1928年に示した推理小説の「十戒」の一つでは、中国人を登場させてはいけないことになっている。当時の欧米人の人種的偏見を物語るタブーだが、中国人は推理小説の理詰めの謎解きを台無しにする神秘的存在と見なされたのだ。

だが当の中国では13世紀の南宋で、早くも推理小説の元祖のような書物が編まれた。古今の名裁判の話を集めた「棠陰比事(とういんひじ)」だ。たとえばひったくり犯と捕らえた男が互いに相手を犯人と言い合う話がある。判決は2人を競走させ、遅い方を犯人とした。

実はこの書物、日本の大岡裁きなどのタネ本だ。子の親を名乗る2人が当の子を引っ張り合い、手放した方が実の親という例の話もある。証拠により合理的に推理する話が多く、中国人にすれば推理の本家はこちらと英国人に言いたかろう。

では今度のミステリーにはどう対処するのだろう。中国産冷凍インゲンを食べた主婦が入院し、高濃度の殺虫剤が検出された事件である。今年1月の冷凍ギョーザ事件も未解決だというのに、またも中国製食品への危険な毒物の混入だった。

問題のインゲンは中国と日本で6回に及ぶ検査・検疫をくぐり抜けている。その間の工場や保管所で検出された殺虫剤は使用していないともいう。人為か事故か、中国でか日本でか、またも「混入ルートの謎」が浮かび上がった。

謎解きには日中の緊密な連携が必要だが、ギョーザ事件でのギクシャクを思えば心配である。中国での混入が確実なギョーザ事件をふくめ、中国当局はこの際ミステリー解明に強いところを見せてほしい。でないと中国製食品は食の安全・安心のタブーとなりかねない。

犬と人間

今日の名言

「皮肉」と「憐れみ」とはふたりのよき助言者である。前者は、ほほえみながら、人生を愛すべきものにしてくれ、後者は、泣いて、人生を聖なるものにしてくれる。

アナトール・フランス『エピクロスの園』

539571ときに犬さびしきかほを秋彼岸 山上樹実雄

前世というものがあったのなら、僕は犬だったような気がする。初めて出遭った犬も僕には妙に親近感を示す。「不思議よねぇ。この犬、他人にはだめなんだけど」なんて言われるとこちらも尻尾をふりたくなる。

昔から犬顔だと言われ、犬という渾名をつけられたこともある。僕はどんな犬だったのだろうか。目をつぶって念じて観ると、白粉花なんかが路傍に咲いている坂のある街が見えてきた。何種もの血が混じってなんとも愛嬌のある風貌をした僕は、毎日そんな坂を上り下りしたのだった。

散歩の帰りに坂の上から見る茜雲のきれいだったこと。写生という方法は、瞬間のカットの中に永遠を封印する。秋の日向の道にしゃがんで犬の背や頭を撫でているときに、犬はふっと人間のような表情を見せる。

犬の前世は人間だったのかも知れぬ。人間から犬へ、犬から人間へ。輪廻の永遠の時間の中の瞬間が今だ。秋彼岸とはそのことへの意識。『晩翠』(2008)所収。(今井 聖)

掲句から、解説者のような発想は私にはできない。犬と人間の付き合いは長い。犬の目から人間の歴史を見つめてきて、人間の性を哀しく思い、寂しさなどを、考えさせらる秋になった。また同情の念もあるのかな・・・と。

犬といえば、忠犬ハチ公が有名である。

Wikipedia・・・1924年から東京帝国大学(現・東京大学)農学部の教授、上野英三郎に飼われることになった。上野の存命中は、玄関先や門の前で上野を見送り、時には最寄駅である渋谷駅まで送り迎えすることもあった。上野の自宅は、現在の東急百貨店本店(旧大向小学校)周辺と言われている。

1925年5月に上野が急逝した後も、毎日渋谷駅前で主人の帰りを待ち続けたとされ、東京朝日新聞の記事により世間一般に知れ渡った。主人を慕うハチの一途な姿は人々に感銘を与え、「忠犬」と呼ばれるようになった。

1935年3月、フィラリアにより、渋谷川に架かる稲荷橋付近の路地で死去。剥製は国立科学博物館に保存されている。

2008年10月16日 (木)

終値も1000円超下落 8458円

10_12801一体どうなっているの、これはちょっと・・・参った。

毎日新聞web・・・16日の東京株式市場は、前日の米国株価の急落などを受け、取引開始直後から全面安の展開となった。日経平均株価は3日ぶりに反落し、この日の最安値となる前日終値比1089円02銭安の8458円45銭で取引を終えた。下落率は、11.41%となり、87年10月20日のブラックマンデー(14.90%)に次ぐ過去2番目の水準となった。アジア市場でも株価が軒並み下落しており、再び世界同時株安の様相となった。

TOPIX(東証株価指数)の終値は同90.99ポイント安の864.52。

世界的な景気後退懸念が強まったことに加え、外国為替市場の円相場が円高・ドル安方向に進んだことを嫌気し、造船、不動産、鉄鋼、精密など幅広い銘柄が売られ、下げ幅を拡大した。【野原大輔】

自衛隊の犠牲者

05sikotuko31自衛隊の不祥事が続いている。今回の江田島の訓練中の事故死の問題はマスコミで大きく取り上げている。15人を相手に戦うという激しい訓練?でも死んではなのもならない。幹部指導者は、この訓練は承認していたそうだ。浜田防衛大臣は行き過ぎと、他人行儀のような話をしていた。確かに国を守るには、強い任命感と精神力と体力・技術力を鍛えることは大事なことであると思うが、「死んでは何もならない」事だけは確かである

16日産経抄・・・自衛隊員は入隊時に、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」と誓う。きのうの「主張」にもあったこの「服務の宣誓」通りの仕事をしたのが、平成11(1999)年11月に起きた、航空自衛隊のジェット練習機墜落事故で、殉職した2人のパイロットだ。

事故機は、埼玉県狭山市の送電線を切断したため、首都圏の鉄道、ATM、金融取引など広範囲に影響が出た。事故直後は、被害の大きさばかりが取りざたされたが、事故調査が進むと、2人が命と引き換えに、住民への直接の被害を防いだことがわかった。

最初に脱出を図ったときは、住宅地にまだ近く、被害が及ばない地点まで、あえて飛行を続けたというのだ。自衛隊員は日々、厳しい訓練に明け暮れている。安全を優先させれば、いざというときに国家の滅亡につながるからだ。

自衛隊の前身である警察予備隊が発足した昭和25(1950)年以来、殉職隊員が1798人にものぼっている事実が、それを裏付けている。まして、海上自衛隊のえりすぐりの隊員で構成された「警察予備隊」の養成訓練となれば、その過酷さは、想像を絶するものがある。

とはいえ、広島県江田島市の海上自衛隊第1技科学校で、訓練中に頭を強打して、死亡した3等海曹(25)の事故は、首をかしげることばかりだ。すでに中途離脱が決まっていた海曹1人に、15人相手の格闘をさせていた。7月にも、やはり異動直前の隊員が同様の訓練でけがをしている。

訓練に参加した隊員は、「異動のはなむけのつもり」で、「いじめ」や「しごき」ではない、と話しているという。少なくともエリート隊員が、果たすべき「責務」ではないだろう。

夢を抱いて生きる

今日の名言

大食(おおぐら)いをして、眠りをこのみ、ころげまわって寝て、まどろんでいる愚鈍な人は、糧(かて)を食べて肥る大きな豚のようである。

『仏弟子の告白』

15401硝子器に風は充ちてよこの国に死なむ大本義幸


面識はなくとも篤実な人柄を感じさせる俳人がいる。この作者の俳句を読むとしみじみと懐かしさがこみあげてくる。「熱き尿放つ京浜工業地帯の夜の農奴よ」「旗を灯に変えるすべなし汗の蒲団」など時代のやるせなさを詠じた句も多いが、重苦しい現実との闘いを経ても作者の心はへし折れることはない。

「朝顔にありがとうを云う朝であった。」抒情溢れる句が生み出す優しい強さに力づけられる。掲句について大井恒行は解説で「ついに風が充ちないことを知りながら、なお、充ちてよと願わざるを得ないのである。」と書き綴っている。

「硝子器」とは現実に息詰まりそうになる自分自身であろうが、その内側にある精神はすがすがしい風に充たされ、解き放たれることを乞わずにはいられない。純粋なものへの憧れを抱き続ける心がこの国の情けない姿に悲嘆しつつも、「この国に死なむ」とすべてを受け入れようとしているのだろう。

苦しみの底にこそ軽やかな精神が存在する。作者がたどってきた複雑な人生の色合いが俳句に織りなされた一冊だと思う。『硝子器に春の影みち』(2008)所収。(三宅やよい)

私には、解説がないと意味が分からない掲句である。70年人生を歩んで来たが、昭和恐慌依頼の金融危機が世界中駆け巡っている。終戦の時は確かに食料などの厳しさはあったが、子供であったから、絶望感はなかった。だから、今年が最も、私にとって厳しいかな・・・。

「いばらな坂道を登り歩く人生」では当然であり、これが人生と思う。この苦しさの中で、嬉しさ・楽しさ・幸福を探し求めて生きていくのが大事だと思う。

詩ができ、画ができ、歌ができ、必ず春が来る。そして夢(希望)が湧いてくるこれが人生である。夢を抱いて生きる事は素晴らしく未来が開ける。

2008年10月15日 (水)

農薬:中国産冷凍インゲンから基準の3万倍

10247681地元にも、とうとう来たか、中国産の食品でトラブル続きの報道は、毎日のようである。その影響が身近に来ると、安閑としてはいられない心境である。NHKの午前3時のニュースあったのでびっくりしてしまった。

毎日新聞web・・・厚生労働省は15日、ニチレイフーズ(東京都中央区)が中国から輸入した冷凍食品「いんげん」から、食品衛生法の基準の約3万4500倍にあたる農薬ジクロルボスが検出されたと発表した。このインゲンを食べた東京都八王子市内の50代の女性が唇のしびれなどを訴えたが、命に別条はなく、同様の被害の訴えはないという。

八王子市保健所によると、女性は今月11日夜、八王子市南大沢の「イトーヨーカドー南大沢店」でこの商品をを購入。翌12日夜に食べたところ、異様なにおいと味がしたため吐き出した。女性は口や唇のしびれと胸の不快感を訴えて病院に運ばれたが、2~3時間で症状が回復した。

都健康安全研究センターが調べたところ、ジクロルボスを6900ppm(基準0.2ppm)検出した。ただし、未開封の同一ロットの製品からはジクロルボスは検出されていない。

都によると、この商品は1袋250グラム入りで、07年8月1日に中国の業者が冷凍加工。国内では、同一ロットの商品がイトーヨーカ堂と系列店で少なくとも7万袋が流通していたが、13日から販売を中止している。この中国の業者からは昨年10月以降、冷凍インゲンが約265トン輸入されているという。

ジクロルボスは農薬や家庭用殺虫剤などに使われる有機リン系殺虫剤。厚生労働省によると、米環境保護庁が「人が口から摂取した後24時間以内に健康に悪影響を示さない」と推定する基準は、体重1キログラム当たり0.008ミリグラム。体重60キロの人の場合、今回と同濃度の冷凍インゲンを0.07グラム食べただけで、この基準に達するという

株価全面高ー過去最高の上昇率

07tamurano_yuhi31ようやっと、落ち着きを取り戻したか?しかし、まだまだ、乱高下は続くだろう。アメリカももう少し早めの対策が取れなかたのかなあ・・・。それにしても1171円も上がったとは・・・。世界中の投資家を震えあがらした大波は各国の真剣な対応で、1930年の昭和恐慌のようなことはないだろう。あっては困る。

NHKweb「焦点のニュース」・・・連休明けの14日の東京株式市場は、G7=先進7か国の財務相・中央銀行総裁会議で打ち出された金融危機の打開に向けた対策への期待感から全面高の展開となり、日経平均株価は過去最大の14%余り上昇し、9000円台半ばまで回復しました。

G7後、初めての取り引きとなった14日の東京株式市場は、13日の欧米市場の株価が記録的な上昇となった流れを受けて全面高の展開になり、日経平均株価は、取り引き開始直後に9000円台を回復したあと、午後に入って値上がり幅が一段と拡大しました。
結局、日経平均株価は、先週末の終わり値に比べて1171円14銭高い9447円57銭で取り引きを終えました。
上昇率は14.15%で、バブル期の平成2年10月の13.24%を上回って過去最大を記録しました。
東証株価指数=トピックスは115.44高い956.30、1日の出来高は23億8300万株でした。
株価が大きく反発したのは、G7で金融危機を打開するため、あらゆる政策を総動員する行動計画が示されたのに続いて、ヨーロッパ各国が、金融機関の資本増強などに公的資金を投入する具体策を相次いで打ち出したことで、金融市場が今後安定に向かうという期待感が広がったためです。
しかし、市場関係者の間では、実体経済の悪化に対する警戒感が根強く、株価の本格的な回復に対しては慎重な見方も残っています。

渡り鳥と環境の変化

今日の名言

善とは一言にていえば人格の実現である。

西田幾多郎『善の研究』

Tombi061母恋ひの若狭は遠し雁の旅 水上 勉


雁は十月頃に北方から日本にやってきて、春先まで滞在する。真雁(まがん)はきれいなV字形になって飛び、菱喰(ひしくい)は一列横隊で飛ぶ。雁にも種類はいろいろあるけれども、一般によく知られているのは真雁か菱喰である。

秋の大空を渡って行く雁を見あげながら、若狭出身の自分は遠いその地に残してきた母を思い出し、恋しがっているのであろう。遠い地にはしばらく帰っていないから、母にもしばらく会っていない。

渡る雁は鳴いていて、その声を母を恋う自分の声であるかのように重ねながら、しばし呆然としているのかもしれない。そんな心境を、石田波郷は胸の上に雁ゆきし空残りけりと詠んだ。波郷には雁が去って行った空が、勉には故郷若狭が見えている。

いきなりの「母恋ひ」は、私などには面映くて一瞬戸惑ってしまうけれども、若い日の水上勉の世界としてみればいかにも納得がいく。ここは北陸の若狭であるだけに、句にしっとりとした味わいが加わった。

当方が若い日に読んで感激した直木賞作品「雁の寺」を、やはり想起せずにはいられない。『文人俳句歳時記』(1969)所収。(八木忠栄)

環境の変化というか、昔は、いなかった鴨が、前の川(湯殿川ー一級河川)に冬に来るようになって、だんだんその数を増やしているようだ。春先に雛を連れて泳ぐ姿をみるようになって来るようになった。最近は一年中いるようだ。近くの住民が餌をあげているからだと思う。最近は、川鵜が水面を出たり、潜ったりしている姿を見るようになった。

その代わり、昔いた雉・こじゅけいなどはいなくなってしまった。今考えると、鴨は獲って食べてしまっていると思う。なにしろ食べ物がなかったからなあ・・・。

環境は人間によって変えてしまったのだ。昔からいた、山や川に棲む動植物を何としても、後世に残していきたいものだ。

2008年10月14日 (火)

空売り一時凍結

08nairikusen_kayabuki11                                                   

から‐うり【空売り】とは

(2008年10月14日11時52分  読売新聞)

株式の信用取引や商品の先物取引で、一定の証拠金を預託して現物を借り、売りつけること。相場の値下がりとともに買い戻して値ざやを得る目的で行う場合と、手持ちの現物が値下がりによって被る損失を防ぐために行う場合とがある。→空買い →売り繋ぎ

私もこの混乱を収めるには、空売りは実体経済にそぐわない取引で、信頼性がなくなった市場では、取引は成り立たないと思っていた。無理に行うとしてもますます混乱するばかりであり、一時凍結は当然である。

中川財務・金融相は14日の閣議後記者会見で、政府保有株売却の一時凍結や株式の空売り規制強化などを柱とする金融市場安定化策を談話形式で発表した。

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混乱が続いていた東京市場の鎮静化を図り、先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で採択された行動計画を受け、欧米の対策への協調姿勢を示す狙いがある。

安定化策には、地方金融機関への予防的な公的資本注入を定めた金融機能強化法の復活や、生命保険の契約者保護のために公的資金を投入できる枠組みの延長検討を盛り込んだ。金融機能強化法の復活は、麻生首相が13日、中川財務・金融相に指示していた。

バブル崩壊後の大幅な株価下落を食い止めるため、日銀と、民間金融機関で作った銀行等保有株式取得機構が2002~06年に買い取った計約2兆円分の株式については、市場での売却を一時凍結する。経済界などが求めている新たな株式買い取りについては、中川財務・金融相は「柔軟に考えていきたい」と述べた。

空売りについては、各証券取引所の空売りの売買額の情報開示を毎月から毎日に強化するよう、金融庁が同日、各取引所に要請した。また自社株買いについて、14日以降、年内に限って1日に買い付けできる株式数を現在の4倍に引き上げ、過去4週間の1日平均売買高までとする。現在は認められていない取引時間終了前の30分間も取引を認める。

金融危機とノーベル経済学賞

Shinagawa191横丁の雑貨やさんのお婆さん、子供達が大勢で押しかける。飴玉一個を買って、満足して帰る。そういったむかしの町の風景が懐かしい。今はそういったお店は一軒もない。大きなドラックストアー、お店中には薬だけではなく、食料品、衣類、おっ勝って用品、一寸したスーパーである。超大きいホームセンターでは何でも揃う。そして色々な大型外食産業が軒を連ねている。そして、東京ドーム4個分の敷地にアウトレッドは娯楽、買い物、食事が出来るという施設が出来たという。

どこか、人間味のない暮らしを増長する社会である。そういった社会構造の変化は、会話のなく、道徳心はなくなり、万引き、窃盗、詐欺などの犯罪が低年齢化していく、そして、環境破壊は進んでしまい、歯止めが掛からない社会となった。

このままでいい筈がない。格差社会は大きな問題を引き起こし、争いはなくならない。そうして、この世界の金融危機が国際経済が、世界の流れをどう修正し変えていくかは各国の首脳が知恵を出す、方向付けが注目される。

そんな、認識でいるが、2008年のノーベル経済学賞が決まった。

スウェーデンの王立科学アカデミーは13日、2008年のノーベル経済学賞を米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授(55)に授与すると発表した。貿易理論を刷新したことが授賞理由。ニューヨーク・タイムズ紙のコラムなども執筆し、金融危機を招いたブッシュ政権に批判的な論客として知られる。

クルーグマン氏は、生産規模が拡大するほど費用が低下する「収穫逓増」の産業は、歴史的な偶然によって国際競争力が決まることをモデルで説明した。例えば米国の航空機産業は、ベトナム戦争に伴う生産拡大で競争力が高まったという。

従来の国際貿易理論は「収穫逓減」を前提とし、土地、資本、労働といった生産要素が存在するかどうかで競争力が決まるとされていたが、新たな考え方を提示した。

米国の経済学者の受賞は9年連続。1997年に発生したアジア経済危機を“予言”したことでも知られる。

クルーグマン氏はエール大卒。マサチューセッツ工科大で博士号を取得。2000年からプリンストン大教授。1982-83年にはレーガン政権で経済諮問委員を務めた。「恐慌の罠」「グローバル経済を動かす愚かな人々」などの著書がある。最近では、米国の格差拡大をもたらしたとして共和党政権の政策を批判した「格差はつくられた」が話題になった。

今の社会に、ノーベル経済学賞を米プリンストン大学のポール・クルーグマン教授(55)が警鐘を鳴らしているのではないかと思う。

クラウドコンピューティングとは

3612毎日、パソコンを弄っているが、難しいことは分からないが、今やコンピュータ(パソコン)がないと生活できない時代である。何時も使いながら思うのであるが、奥が深く、幅の広い情報を如何に自分の思う通り取り入れられるか、いわゆる情報処理が難しく、何時も自分の生活に最も有利な活用は何かを考えてしまう。

まだまだ、進化していくツールは果てしない。「クラウドコンピューティング」などの文字を見て何だろうと思い記して見たが、良く分からない。

NHKの番組クローズアップ現代で「クラウドコンピューティング衝撃」取り上げる。(15日)

@IT情報マネジメントでは・・・インターネット上にグローバルに拡散したコンピューティングリソースを使って、ユーザーに情報サービスやアプリケーションサービスを提供するという、コンピュータ構成・利用に関するコンセプトのこと。米国では2006年ごろから、注目のキーワードとなっている。

インターネットやTCP/IPネットワークは、しばしばクラウド(cloud=雲)と表現される。ここから、インターネット上の“どこか”にあるハードウェアリソース、ソフトウェアリソース、データリソースをユーザーがその所在や内部構造を意識することなく利用できる環境、ないしその利用スタイルを「クラウドコンピューティング cloud computing」という。

適切な方法で“雲”=インターネットに接続さえすれば、ユーザーは即座に各種のサービスが利用できるという点では、SaaS・ASPに近い。ただし、クラウドコンピューティングでは、特定のサーバファーム(データセンター)にリモートアクセスするというより、リソースの所在をユーザーに意識させないというニュアンスが強い。システムインフラの面でも、増加するリソース需要に対してハードウェアの高機能化で対処するのではなく、グリッドや仮想化によって相互に接続され、複数のコンピュータが一体化・抽象化した分散・並列型の巨大ネットワークを構築するイメージで語られることが多い。

従来のコンピュータ・ネットワークにおいて、ネットワークは単にデータやメッセージが通過する経路であり、エンドノードである個々のコンピュータこそが計算や情報処理を行う主体であった。これに対してクラウドコンピューティングには、つかみどころのない“雲”化した巨大ネットワーク(インターネット)にあらゆるシステムリソースが集約され、それ自体がコンピュータとなるという、パラダイムシフトの意味が込められている。米国グーグルのCEO エリック・シュミット(Eric Schmidt)は、英エコノミスト誌の特別号「The World In 2007」(2006年11月発行)に「Don’t bet against the Internet.」という一文を寄せ、「われわれはクラウドコンピューティングの時代の中にいる。(中略)このネットワークは真にコンピュータとなるだろう」と述べている。

クラウドコンピューティングは、システムインフラの複雑な構造をユーザーから隠ぺいする動きと見ることができるが、システムがブラックボックス化することは障害発生時の原因究明・復旧にマイナスだと懸念する声もある。

宮が瀬から伊勢原へ

今日の名言

人間という者は、少しやさし過ぎるくらいでなくちゃあ、十分やさしくあり得ないのだ。

マリヴォー『愛と偶然との戯れ』

041 さはやかに湯をはなれたるけむりかな 安藤恭子


昨日に引き続き「爽やか」句。人が何をもって爽やかさを実感するかは、まことにそれぞれと思う。掲句は一見、「熱湯」と「爽やか」とはまるで別種なものであるように感じるが、熱された水のなかで生まれた湯気がごぼりと水面へと押し出され、そして「けむり」として空中へと放たれる。

立ち上る煙が秋の空気に紛れ、徐々に薄れ溶け込んでいく様子は、心地よく爽快な気分をもって頭に描かれる。「煙」も「けむり」と平仮名で書かれるだけで、水から生まれた透明感を感じさせている。

また、水が蒸発して雲になり、雲が雨を降らせ、また地に戻り、という健やかに巡る水の旅の一コマであることにも気づかされる。俳句は語数が限られているだけに、たびたび立ち止まって考えてみることが必要な、ある意味では不親切な文芸である。しかし、そこに含まれている内容が意外であるほど、理解し、共感しえたときの喜びは大きい。

一方句集のなかには烏賊洗ふからだの中に手を入れてという作品も。こちらは掲出の頭に描かれる景色とはまったく逆の、内蔵を引き抜かれ、ぐったりとしたイカの生々しくもあやしい感触を手渡しされた一句であった。〈小揺るぎもせぬマフラーの上の顔〉『朝饗』(2008)所収。(土肥あき子)

いわしぐも 宮が瀬越えて 伊勢原へ

最近、ボーリングで1500メートル堀り、温泉施設の大きな“スパ”が出来ている。だから、気軽に温泉気分を味わえる。しかし、規定の温度まで上がらず、沸かしているところもあるそうだ。

昨日片道30キロもある神奈川県伊勢原市に行ってきた。途中、箱根芦ノ湖と同じ水量があると言われる宮が瀬ダムを経由して行くのであるが、高台から見るダムの風景は、すっかり秋風情であった。

秋を感じる、いわし雲、百舌の鳴き声、と農家の家の周りに柿がたわわに実り枝が折れそうである。それにしても、減反政策からか、田んぼが少なく、ちょっと寂しい。

秋空に 笑顔が絶えない 老夫婦

よく行く、農家に行き野菜をかう。日に焼けた皺だらけの顔は、笑顔が絶えなかった。こういう屈託のない笑顔に出会うと、今日の一日が幸せを感じる。

2008年10月13日 (月)

ニコール・キッドマン

  Nicole_kidman1                      MSNweb・・・最近映画を見ていないので、全く分からないが、写真で見る限り、さすが美人であると思う。

米女性ファッション誌エルが主催する、映画界で活躍する女性を讃える賞「第15回ウーマン・イン・ハリウッド(Women in Hollywood)」の授賞式が10月6日、ロサンゼルス・ビバリーヒルズのフォーシーズンズホテルで行われ、女優ニコール・キッドマンが受賞した。

同誌最新号の表紙も飾っているキッドマンはカバーストーリーのインタビューで、今年7月に出産した娘のサンデー・ローズについて、「41歳で母親になり、胸が痛むような愛情を感じているわ。娘を見つめながら、彼女の人生にどんな恐怖や痛みが待ち受けているのかと考えると、心臓が締めつけられるような気持ちになるの。それは(前夫トム・クルーズとの間に持った養子の)ベラとコナーに対しても同じよ」とコメント。

現在は、歌手キース・アーバンと幸せな結婚生活を送るキッドマンだが、「私がスクリーンの中で演じてきた女性たちの人生は、私自身の人生より何倍も美しくエキサイティングだわ。私は長く孤独な時期を過ごしてきたの。すごく傷ついていて、分かち合うものなんて何もなかったから、誰かと真剣に付き合いたくなかった」と過去の心境を吐露している。

話題も多い人                                                              美白の女優ニコール・キッドマンが、元ボンドガールのブリット・エクランドから、美容治療薬「ボトックス」を使い過ぎているとクレームを付けられた。

エクランドは、女優が(ボトックスによって)シワ取り処理すると、表情がこわばって、豊かな感情表現が見せられなくなると指摘した。

41歳のキッドマンは、7月7日に初の実子である娘サンデー・ローズを出産したばかり。これまでもボトックス使用疑惑が再三ささやかれてきたが、本人は否認してきた。

65歳のエクランドは英国メディアに、「女優たちはボトックスを使った時が命取りなの。『コールド・マウンテン』(03)を見た時、私にはニコールがそれを使っているように見えた」と語った。

「彼女の顔には悲しみも喜びも何もないのよ。彼女は肌色に塗られた人形みたいだった。そこで私思ったの、『なぜ、あんなものを使ったのかしら?』って」

ボトックス治療は、シワ取り効果があることから人気の“プチ整形”治療法だが、今年3月にはボトックス治療の権威であるオーストラリア人医師マーティン・ブラウン博士から、キッドマンの顔には「副作用が見られる」と指摘されていた。もっとも、同博士によれば「ハリウッドスターの99%はボトックスを使用している」とのことだ。

エクランドは、「007/黄金銃を持つ男」(74)のボンドガールで、80年に亡くなった名優ピーター・セラーズの最後の妻として有名。その後、ロッド・スチュワートとのロマンスも話題になった。セラーズの伝記映画「ライフ・イズ・コメディ!/ピーター・セラーズの愛し方」では、シャーリーズ・セロンが彼女役を演じている。

読字障害とは

0261nifty web を見たら、「瞬 ワード」ランキング一位が、「読字障害」であった。そこで、NHKのテレビ、スペシャル番組で紹介があった。(観ていない)ちょっと気になるので記してみた。病の起源 第4集 読字障害~文字が生んだ病~10/12放送でした。

会話能力にも問題はなく、しかも眼に異常があるわけでもないのに、文章を読むのに著しい困難を抱える人たちがいる。文盲とは全く別の病、読字障害だ。この障害が見つかったのは、19世紀末の英国。数字の「7」は読めるのに「seven」を見せると読めない中学生が見つかった。当時は、まれなケースと思われていたが、英米では人口の10%、日本では5%もいることが判ってきた。最新の研究によって読字障害の人は一般の人と、脳での情報処理の仕方が異なることが明らかになってきた。通常、情報を統合する領域で文字を自動処理しているが、読字障害の人は文字処理をスムーズにできないのである。人類が文字を使い始めてわずか5千年、この時間の短さ故、脳は十分に文字を処理できるよう適応しきれていないのである。
一方、読字障害の人には独創的な発想が出来る人や空間処理能力が高い人が多い。映画ジュラシックパークで恐竜博士のモデルになったモンタナ州立大学の考古学者ジャック・ホーナー博士も読字障害の一人。ホーナー博士は、恐竜の生態が鳥類に近い生き物であったことを証明し、恐竜研究に革命を起こした。しかしホーナー博士の読み書き能力は、小学3年生程度と言う。
人類進化が生んだ文字に適応できずに現れた病に迫る。

【ディスレクシアの症状】ディスレクシアとは(英語:Dyslexia、ディスレキシアとも)とは学習障害の1種である。失読症、難読症、識字障害、読字障害ともいう。

新聞はこれからも必要だと思う人は90%

Sakura4031最近、新聞をよむ時間が少なくなった。パソコンでの情報とテレビを見ていての情報収集である。どうも目の衰えも原因があるようだ。しかし、新聞も夕刊がないところもあり、何だか毎日でなく、一日おきでも良いと思うのは私一人ではないのかなあ・・・

新聞にもっと個性のある、内容があって良いと思うが、中立性・客感性はある程度必要だと思うが、新聞社の伝統を守るだけでなく、主張すべきはしっかり主張をした記事があっても良いと思う。

読売新聞の世論調査で、これからも新聞は必要と思う人が90%というが、私は新聞社の個性をもうちょっと出して欲しい。思想的には中立を保ちながらである。

事件などの記事内容でプライバシーを侵さないことは言うまでもないが、特種(とくだね)意識を持つのは、ちょっと抑えて欲しい。取材戦争が読者に伝わるのはどうかな・・・

読売新聞web・・・読売新聞社が15~21日の第61回新聞週間を前に行った全国世論調査(面接方式)によると、情報や知識を得るために、新聞はこれからも必要だと思う人は90%に上った。

Click here to find out more!新聞の報道を信頼できるという人も85%に達し、国民の多くが新聞を重視していることがわかった。新聞について、「必要とする情報や日常生活に役立つ情報を提供している」と思う人は86%を占めた。「報道が国民の人権やプライバシーを侵さないように気を配っている」との答えは70%、「事実やいろいろな立場の意見などを公平に伝えている」は66%だった。

ニュースの背景や問題点を掘り下げて解説するという点で、大きな役割を果たしているメディアを三つまで挙げてもらったところ、「一般の新聞」は76%で最も多かった。社会の懸案や課題に対する解決策を提案するという点では63%、権力者や世の中の不正を追及するという点でも58%と、いずれも、「一般の新聞」が他のメディアを上回った。

 調査は9月6~7日に実施した。(2008年10月12日22時40分  読売新聞)

弁当の思い出

今日の名言

人間はおのおのものの見方をもっている。そして同じ一人の人間でも、時が変われば同じ対象に対して違った見方をする。

ベッカリーア『犯罪と刑罰』

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爽やかや弁当の箸忘れをり  浅見 百

箸を忘れたのは小学生くらいのお子さんだろう。句集には、この句の前に子育ての右往左往に水澄めりと載っている。普通の日なら学校給食があるので、今日は秋の遠足か運動会か。いずれにしても、子供にとっては愉しかるべき日のはずだ。天気もすこぶるつきの上天気。

その爽やかさに作者も気分良く背伸びなどをしているときに、食卓の上に忘れられている箸に気がつき、はっとした。こういうときの親心は、むろん届けてやろうという具合に動く。作者にもかつて箸を忘れた体験があるわけで、あの不便さったらない。

私などは仕方がないから、鉛筆を箸代わりにしたものだが、食べにくいし、第一格好が悪い。だから一瞬届けてやろうと気持ちは動いたのだが、しかし作者は「まあ、いいか。何とかするだろう」とそのままにしておくことにした。

すなわちこの句の面白さは、天候によって人の気持ちに差異が出ると言っているところだ。これがしとしとと雨の降っている日だったりすると、同じ状況でも、心の動きは違ってくる。とても「爽やか」なので、そんなに深刻には考えないのである。

晴天には総じて心をゆったりと持つことができ、悪天候だとくよくよとなりがちだ。そのあたりの人情の機微がさりげなく詠まれていて、いまの私も、なんだか爽やかな気持ちになっている。『時の舟』(2008)所収。(清水哲男)

私の小学校・中学校の時代で弁当を持って行ったことがない。昼休みになると友達と一斉に家まで、食べに行くのである。畑を突っ切り、雑木林・田んぼを通って家に駆け込み、釜にあるご飯を食べる。家のものがいてもそれが当たり前であった。

雨の日は、学校に行く前に、自分で弁当を詰めていくのであるが、おかずは梅干一個とおかかを醤油をかけた弁当である。麦7分・米3分の黒いご飯である。

今そんな、生活をしている国はないと思うが、終戦直後に学校に行かれた70歳前後の方は経験された人は多いだろう。掲句を読んでそんな思いでが浮かんだ。

遠足は、親父が(お袋は死んでいなかた)おにぎりを作ってくれた。おかずは沢庵こうこである。何だかご飯がしよっぱかった記憶がある。

2008年10月12日 (日)

麻生首相が一定の理解

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マコーミック報道官が記者会見で発表する前にアメリカののブッシュ大統領は麻生太郎首相と電話会談をして、了解を取っていたそうだ。アメリカにいた、中川財務・金融大臣は、遺憾の意を記者のインタビューに表していたが・・・拉致被害者家族は、一応に落胆していた。6各国協議の場で拉致問題が取り上げられていけばいいが・・・

12日時事ドットコム・・・麻生太郎首相は12日午後、米国が北朝鮮のテロ支援国指定を解除したことについて「(核問題が)動かない状況を置いておくよりは、きちんとやった方がいいということだ。一つの方法だと思う」と述べ、一定の理解を示した。拉致問題が置き去りにされるのではないかとの懸念については「これで(解決への)てこを失うなどということは全くない」と打ち消した。浜松市内で記者団の質問に答えた。

首相は11日夜にブッシュ米大統領と電話で会談し、指定解除の説明を受けている。これに関し、首相は「こちらから(拉致問題について)言う前に、大統領の方からその話はしていたし、きちんとした対応がなされている」と述べ、拉致問題の解決に協力する米側の姿勢に変化はないと強調。「6カ国協議を進めていくとき、いろいろな交渉の過程で十分に拉致の話ができる」と語った。 

また、河村建夫官房長官も12日、都内で記者団に「日本は拉致問題という大きな問題を抱えている。これも同時に進んでいかなければならない」と指摘。日朝協議で合意した拉致被害者の再調査に早急に着手するよう、北朝鮮に求めていく考えを示した。

花より男子ファイナル プレミアム・エディション

「クリーンエネルギー」対「名湯守れ」 草津温泉の騒動

15401利害関係は、人間が価値判断するものであるが、正しい真理一つである。どちらにも言い分は一理ある。まあ・・・こういう問題は日本中どこでも起きている。人間の知恵で解決するには話し合いである。結果ではない。

朝日新聞の注目トピックス欄・・・高原キャベツの特産地・群馬県嬬恋村が打ち出した地熱発電所建設構想に、名湯で知られるお隣の草津町が「ボーリング調査でさえ草津温泉の源泉に悪影響を及ぼす。名湯の危機だ」と猛反発。行政訴訟も視野に入れての大々的な反対活動を検討し始めている。

「日本の貴重な温泉文化の中心、草津温泉の危機が迫っています」。草津温泉のシンボル「湯畑」の前で9月1日朝、地元の旅館協同組合青年部や女将(おかみ)らでつくる「湯の華」会のメンバーが声を上げた。嬬恋村の地熱発電所建設構想に反対する署名活動で、観光客にも協力を求めた。

村が構想を明らかにしたのは今年2月。「村地域新エネルギービジョン策定等事業報告書」に盛り込んだ。地下のマグマによって温められた地下水や蒸気でタービンを回し、電気を作り出すという青写真を描く。この中で、草津白根山ふもとの石津地区と西南の鹿沢地区の2カ所での建設に言及。石津地区での構想が草津町を刺激した。

同地区が、草津温泉全体の60%を供給している万代鉱源泉から南に3.5キロしか離れていないからだ。

地熱発電所の建設には、地中を深く掘り下げる作業が伴うから、地下水の流れの変化や掘削地点近くの源泉の湯量の減少、湯温の低下などの影響が懸念される。実際、5月と6月に東北地方や九州で稼働している地熱発電所の周辺の一部温泉を視察した町議や町幹部は、温泉の湧出(ゆうしゅつ)量の減少を目の当たりにしたという。

草津町は「万代鉱源泉にもしものことがあったら」と反発。福田信夫・副町長は「草津の温泉施設で働いている村民も多いのに」と雇用関係にも触れながら怒る。

一方、嬬恋村の熊川栄村長は「構想が実現した暁には電力を売って村の収入に」と構想を村の財政健全化の一助にと考えている。今年3月には、建設段階になると補助金が出る独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」に、建設を前提にした資源調査の委託対象にしてくれるよう提案。6月にいったん却下されたが、「クリーンエネルギーとして、これからも検討する」と村長にめげる様子はない。

報告書が町に渡された今年3月末、中沢敬・草津町長はすぐさま、ボーリング掘削の許可権を持つ大沢正明県知事に反対の意思を伝えた。福田副町長は「訴訟を起こして対抗することも検討する」と強硬だ。これに「過剰反応だ」と応酬する熊川村長は、構想に磨きをかける構えだ。(原裕司)

地球は不思議だ

Pn2008101001000670ci00031NHKwebニュース・・・東京大学海洋研究所などの研究グループが、水深7700メートル余りの海底で深海魚の群れを撮影することに成功しました。これほど深い海で魚の群れが見つかったのは初めてで、研究グループは深海魚の生態の解明につながるとしています。

東京大学の海洋研究所は、水深6000メートルより深い海の生態系を調べるために、イギリスの大学と共同で、茨城県沖の日本海溝の海底にカメラなどを備えた観測装置を設置し、先月から今月にかけて撮影を行いました。その結果、水深7703メートルの海底で魚の群れを撮影することに成功しました。この魚は「シンカイクサウオ」という深海魚とみられ、体長10センチから30センチあまりの大きさの17匹の魚が長い尾ひれを動かしながら仕掛けたエサに群がっている様子が撮影されています。水深6000メートルを超える水圧の高いところでは餌となる生物も少ないため、魚はほとんどいないと考えられており、海洋研究所の松本亜沙子研究員は「今回、魚が群れで見つかったことはこれまでの常識を覆すものだ」としています。水深7000メートルを超える深海で魚が撮影されたのは初めてだということです。研究グループは、今回、海底から3匹の魚を引き揚げることにも成功しており、今後、詳しく分析して深海魚の生態の解明につなげたいとしています。

まだまだ、地球場の生物で解明されていない、動植物ある。実際7703メートルの深海に生物は、水圧・食料など考えられない、悪条件で生きているとは想像できなかった。

何気ないく、見過ごされている地球上には、生物の営みが、何億年前から営々として続いているが、環境によって、進化し、淘汰され今がある。

だから、陸上の岩・土・石・砂・そして水・酸素など地球を構成している自然界・大宇宙に思いは果てしなく広がっていく。不思議だなあ・・・地球は・・・

時は忘れさせられる

06oga_toga11「その時歴史が動いた」NHKの番組ではないが、昨日ビックニュース。(私にとって)

(その一)『アメリカの北朝鮮テロ支援国家指定の解除』である。これで日本人拉致被害者救助は遠のく?、日本政府の対応が難しくなった。

時事通信web・・・米国務省は11日、北朝鮮の核活動に関する「多くの重要な検証手段」で同国と合意したと発表、ライス国務長官が北朝鮮のテロ支援国指定を解除したことを明らかにした。同国がテロ支援国のリストから外れるのは、1987年の大韓航空機爆破事件を機に翌年1月に指定されて以来20年ぶり。

米朝関係改善に向けた重大な一歩となり、膠着(こうちゃく)している6カ国協議の非核化プロセスが再び動きだす可能性が出てきた。一方、拉致問題進展のてこを失った日本は今後、厳しい対応を迫られる。

北朝鮮は、寧辺の核施設の無能力化を直ちに再開することに同意。米当局者は今月中にも検証計画の合意を文書化する6カ国協議の会合が開催されるとの見通しを明らかにした。

マコーマック国務省報道官によると、監視・検証手順合意に含まれるすべての措置は、プルトニウム基盤の計画とあらゆるウラン濃縮計画、核拡散活動に適用される。検証作業には、日本など非核保有国を含む6カ国協議の全参加国の専門家が参加でき、国際原子力機関(IAEA)は支援的役割を担う。

専門家はすべての申告施設に立ち入りでき、未申告施設には相互了解に基づき立ち入りできる。標本採取などを含む科学的手法の使用でも合意している。
マコーマック報道官は、拉致問題をめぐる日本の懸念に遅滞なく対処していくよう北朝鮮に強く働き掛ける方針を強調した。 

(その二)「三浦和義元社長の自殺」である。

日米両国の捜査と司法のはざまで無実を訴え続けた元輸入雑貨販売会社社長、三浦和義容疑者(61)が、因縁の地のロサンゼルスで自殺したことは、日本の支援者や事件関係者に大きな衝撃を与えた。85年に警視庁で最初に逮捕されてから約23年。

日本で無罪を勝ち取り、米国で再び逮捕されるという異例の経過をたどった事件に、三浦元社長は自ら終止符を打った。

この二つのニュースを聴き、家族(遺族)の絆とは・・・思いは・・・は何だろうと改めて考えて見た。そして「時は忘れさせあられる」ことが恐ろしい。

実際の当事者でないから、その思いは当然100分の1にも感覚はもてないが、人の命の尊さは、地球より重い、そして真実は必ずある。人間はその真実を追究していく事が大事で、これがなかったら、人間ではない。

それと、ジャイアンツが、阪神と13ゲームも開いていたゲーム差を縮めて何と優勝するという偉業を成し遂げた。これで、多くの人に勇気を与えたことだろう。素晴らしい。

雨のち晴れの運動会

今日の名言

音楽について話す時、一番いい話し方は黙っていることだ。

シューマン『音楽と音楽家』

07bonchi_asayake_kumo11_2人間が名付け親なり鰯雲 酒井せつ子

実際に空を仰いで見るというよりも、この季節になると、鰯雲の「写真」をたびたび見ることがあります。ネットであったり、新聞であったり、雑誌であったり、まるで「鰯雲」という新商品がいっせいに発売されたかのように、空の写真が頻繁に日常の中に入り込んできます。

たしかにそのすがたは美しく、目を雑誌に落としている瞬間も、遠くの空を見渡しているような心持になるものです。今日の句は、鰯雲の見た目を詠っているのではなく、句を作る発想の足元を、一歩後ろへ下げています。

すでにあるものとしてそのものを詠うのではなく、そのものの成り立ちや起源に目を向けることは、俳句の世界では必ずしも珍しいことではありません。それでもこの句が私の目を惹いたのは、「ああそうか、ひとつひとつの名前の奥には、名づけるという人の動作が隠されているのだ」ということを、改めて思い出させてくれたからなのです。

さらに、「名付け親」の一語が、妙に物語めいた雰囲気を醸しだしていて、読み手を空想の世界に導いてくれるのです。ただ漫然と空を見上げているだけでも、わたしたちが「名付け親」なのだと思えば、鰯雲との距離も、かすかに近づいてくるはずです。「朝日俳壇」(「朝日新聞」2008年10月6日付)所載。(松下育男)

運動会 雨のち晴れの いわし雲

昨日、孫の幼稚園の運動会に行って来た。朝から小雨が降ったり止んだりだった。「これで、やるの?」と妻は電話したら、中止の連絡はないとの事で、ちょっと強く降りだした雨の中、電車に乗り込んだ。

会場の小学校についたら、雨の中、孫達は運動場で整列して、園長先生の挨拶を聞くところだった。ビニールの敷物の上は雨水が溜まって座れない。傘を差して、その様子を見ていた。

プログラムは、中止は何個かあったようだが、午前中は何とかできた。午前中のスケジュールが終わる頃雨は止んで、青空になった。そして昼食は、孫達家族と一緒に食べられた。午後のスケジュールが始まる頃は、真綿を強く引っ張ったようで、また秋特有ないわし雲のような天高く、すっかり晴れて、運動会となった。真夏日のような暑さは、雨傘が、日傘になってしまった。歓声が一層大きくなったようだった。

そして昨夜は十三夜だったというが、疲れて早く寝てしまい見られなかった。

2008年10月11日 (土)

首相の『決断』は重厚であるべき

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                                     麻生太郎首相の就任挨拶で今年は日本列島に台風が一個も上陸していない、これは珍しいと、切り出した。いまは、世界恐慌、の恐れは、何としても抑えなくてはならない、それは、日本丸の船長である麻生太郎首相の舵とりに「信頼」があって初めて荒波を乗り越えられるのだ。どうも、閣僚の鳩山邦夫総務省大臣の和歌山でヒ素発言もそうだが、以前から首相の発言の軽さに、頭を傾げることがあって、一悶着があった。人夫々の受け取り方が違った首相の表現では困る。

東京新聞社説・・・これは事件である。一国の首相の「決断」が主要な月刊誌に掲載されている。なのに、その「決断」が甚だしくぶれている。弁明も弁明になっていない。首相の言葉が軽い。この軽率は政治を乱す。

麻生太郎首相が「文芸春秋」十一月号にこう書いた。「私は決断した」と。そして「国会の冒頭、堂々と私とわが自民党の政策を小沢代表にぶつけ、その賛否をただしたうえで国民に信を問おうと思う」「強い政治を取り戻す発射台としてまず国民の審判を仰ぐのが最初の使命だ」と続く。

いま開会中の臨時国会に向けたこん身の決意表明である。冒頭で衆院を解散して総選挙を戦う、そう自分は決断した、との趣旨は、誰が読んでも明々白々だろう。

党総裁に選ばれ、九月二十四日の首相就任までの間に脱稿したとされるが、一文は国の最高責任者としてつづられている。その人の言葉だ。当然に重い響きを放つ。

ところが首相はその「決断」を実践しないまま、今日に至っている。「いつ解散するとは一切書いてない」と、こちらが気恥ずかしくなるようなコメントをして。

冒頭解散を避けた理由を首相が挙げている。一つは民主党の小沢一郎代表から「賛否」の言葉をもらっていない。もう一つは、脱稿したころよりも米国発の金融危機がわが国経済を害しそうになったので「政局より景気対策だ」と。

国会の代表質問で民主の「否」は明らかだ。公約施策の財源のあいまいさを突くなら与党の財源も同様である。首相が書いたように事態は「何をさておいても、従うべきは国民の信」の局面にある。

金融危機や世界恐慌の可能性に首相の一文は触れていた。なんのことはない。危機の日本波及を読み違えていただけではないか。

弁明まで軽いことにあきれる。かつて政治改革政局で「解散」の「重大決意」を口にして退陣を余儀なくされた先輩首相もいた。言葉が命取りになることを、麻生首相が知らないはずはあるまい。

自民に広がる総選挙先送り論は見当がつく。いま解散なら政権を失うかも、という恐怖である。首相も同じ心境か。「私は逃げない」と書いた言葉の真偽を問う。

政権維持へ赤字国債での景気刺激論が与党に強まる。国民の将来不安を逆なでする古い手法と、東証株価の暴落と、無縁とは言い切れまい。「国民の信」が決定的に乏しいのだ。そうさせた一因が首相にあるなら責任は重大である。

たまには明るいニュース

05gihu_hana_festa21世界は、危機は、金融危機だけではない。しかし、人間の知性で解決される事を信じたい

北朝鮮の核実験の事やアメリカの「テロ支援国家」指定解除のニュースがあるが、明るいニューをまとめて見た。

今朝の朝日新聞webで紛争が7年も続いている、アフガニスタンで、アフガン・タリバンとの平和論が急浮上したとニュースがあった。

内容は・・・反政府武装勢力タリバーンとの戦闘が激化しているアフガニスタンで、タリバーンとの和平論が急浮上している。カルザイ大統領はタリバーン指導者オマール師に政権参加を呼びかけ、米英でも政治的解決を支持する声が広がり始めた。7日で丸7年を迎えた米軍を中心とする軍事介入が行き詰まりつつある現状を反映した形だ。

「数日前、私はオマール師に『同胞を殺すのをやめ、国の平和と国民の福祉のために共に働こう』と呼びかけた」

カルザイ大統領は1日の記者会見でこう述べ、タリバーンに政権参加を求め、サウジアラビアに仲介を依頼していることも明らかにした。

和平機運の裏には、出口の見えない戦闘の泥沼化がある。駐アフガン英軍司令官のスミス准将は5日付の英サンデー・タイムズ紙で「タリバーンに対する軍事的な完全勝利はありえない」と断言した。

そして、読売新聞web・・・『誘拐された日本人の女医「赤羽桂子さん」ソマリアで地元記者が無事を確認』

エチオピアで日本人女性医師ら2人が誘拐された事件で、犯行集団は10日、隣国ソマリアの首都モガディシオで2人の姿を初めて“公開”した。AFP通信などによると、犯行集団が開いた「記者会見」で、『赤羽桂子です』と名乗った女性医師は、地元記者の問いかけに「無事です」とはっきりと答えたという。

また、朝日新聞社説(抜粋)・・・世界平和に貢献された人、今年のノーベル平和賞は、フィンランドのマルティ・アハティサーリ元大統領に贈られることになった。

旧ユーゴスラビア、インドネシアのアチェ、北アイルランドなど多くの地域紛争で、和平の仲介や交渉にあたってきた。30年に及ぶ貢献を評価するとともに、とくに冷戦後の世界における紛争調停の重要性に光をあてたいというのが贈る側の意図だろう。

ノーベル平和賞は一昨年に貧困撲滅、昨年には地球温暖化問題に着目した。今年の選考結果は、戦争の悲惨を食い止めるという平和賞の原点に戻ったとも言える。

アハティサーリ氏が初めて紛争調停を経験したのは70年代末、40歳そこそこの外交官だったころのことだ。アフリカ南部ナミビアの紛争で国連代表に任命され、紛争当事者の対話仲介にあたった。

冷戦終結後の90年代、地域紛争が世界各地で起きるとともに、アハティサーリ氏の出番も増えていった。

このところ、ブログでは暗い話題が多かったが、明るいニュースである。

虫の声

今日の名言

およそ人の頭脳には三通りある。第一は自分で判断をつけるもの、第二は他人の考えが判(わか)るもの、第三は自分でも判らず、他人の考えも解らぬもの。第一はもっとも優れ、第二も善く、第三は無能である。

マキアヴェッリ『君主論』

0008umaoi11カンガルー横座りして小鳥来る 永沢達明

朝の通勤途中に仰ぐ空が、日々高くなってきた。そしてどこからともなく降ってくる小鳥の声。それは秋日のように、次々と青空からこぼれ、花水木の小さい赤い実をゆらしている。

小鳥来る、主語述語、と具体的でありながら、秋という季節の持つ明るい一面を軽やかに象徴する季節の言葉だ。そこにカンガルー。以前見た横座りしているカンガルーは、肩と肘(?)のあたりや伸びた後ろ脚が、思わずまじまじと見入ってしまうほど人間ぽく、いきなり話しかけられても普通に会話できそうだったのを思い出す。

そんな、ふっと笑ってしまうようなカンガルーのはっきりとした姿と、小鳥来る、の持つきらきら感が出会って、一句に不思議なおもしろさと、自由でのびのびとした表情を与えている。明日から、小鳥の声を聞くたびに、カンガルーを思い浮かべてしまいそうな、インパクトの強い句である。『彩 円虹例句集』(2008・円虹発行所)所載。(今井肖子)

こうろぎの 素肌も光る  草の影

毎日、朝起きて庭を一回りすることにしているが、庭の片隅の草むらに、こうろぎが昨夜から鳴いていたのだろうか、ピョンピョンと飛び出てきた。朝日に当たって艶々と光っていた。ジーとみていたら、草むらに姿を隠した。

最近、虫の種類がすくなくなった。もしかしてこうろぎも、いなくなってしまうのかなあ・・・何かとても寂しい。今の季節、キリギリス・ウマオイなどが座敷に入ってきて障子の桟に止まって、「スイーチョ・スイーチョ」と鳴いている緑色した小さな虫が懐かしい。

「童謡・・虫の声」

あれ松虫が 鳴いている

ちんちろ ちんちろ ちんちろりん

あれ鈴虫も 鳴いている

りんりん りんりん りいんりん

秋の夜長を 鳴き通す

ああおもしろい 虫の声



きりきりきりきり こおろぎや

がちゃがちゃ がちゃがちゃ くつわむし

あとから馬おい おいついて

ちょんちょん ちょんちょん すいちよん

秋の夜長を 鳴き通す

ああおもしろい 虫の声

2008年10月10日 (金)

株価暴落「下値予想は無駄」

386351ブラックマンデーに次ぐ株価の暴落(1987年10月19日(月)、ニューヨーク証券取引所で平均株価が508ドルも下がる。(22.6%)という史上最大の大暴落した。底が抜けたバケツ?!

朝日新聞web情報・・・10日午前の東京株式市場で日経平均株価が一時1000円超暴落し、8000円割れ寸前に迫った。下落率は一時11.38%に達し、過去2番目の大きさ。そのなかで中堅生保の大和(やまと)生命が損失拡大から更生特例法を申請し、経営破綻(はたん)した。米国発の金融危機により世界中で株安が加速し、実体経済への波及も拡大する事態に、10日にワシントンで開かれる主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では、欧米諸国が経営難の金融機関への資本注入に踏み込むことを確認する見通し。主要国首脳会議(G8)の緊急開催も検討が始まった。

10日の東京株式市場は、前日の米国市場の株価急落を受けて日経平均株価は暴落、一時は前日比1042円08銭安の8115円41銭まで下落した。9000円台を割り込むのは、03年6月以来約5年4カ月ぶり。下げ幅が1000円を超すのは「ITバブル」が崩壊した00年4月以来(終値比較)。下落率は一時11.38%に達し、1987年10月の株価大暴落「ブラックマンデー」以来、過去2番目の大きさ(同)となった。

日経平均の午前の終値は前日比974円12銭安い8183円37銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は、75.20ポイント低い829.91。日経平均は7営業日連続の下落で、TOPIXとともに年初来安値を更新している。出来高は15億5千万株。東証1部上場の9割を超える銘柄が値下がりし、全業種が下落した。保険、銀行株は9~10%、不動産株は9%程度の値下がりとなっている。

午後1時時点では、日経平均は932円58銭安い8224円91銭。TOPIXは75.97ポイント低い829.14。

取引開始直後から売り注文が殺到し、買い手がつかずに値段がつかない銘柄が続出。急激な株価下落で日経平均とTOPIXに連動する金融派生商品(デリバティブ)の「日経平均先物」「TOPIX先物」は一時取引を停止し、その後再開した。日経平均先物の取引一時停止は、米同時多発テロがあった01年9月以来で、TOPIX先物は昨年2月以来の異例の事態となった。

また、10日の東京外国為替市場の円相場は、午前9時過ぎに一時、今年3月以来となる1ドル=97円台をつけた。これを受け、輸出関連企業の業績不安も高まり、自動車や電機なども7%以上の下落。トヨタ自動車やパナソニックなどが年初来安値を更新し、「業績に関係なくあらゆる銘柄が売り浴びせられている」(大手証券)。

東京に続いて取引が始まったアジア新興国市場の株価指数も軒並み下落。韓国、シンガポール、豪州は一時6%以上のマイナス。中国・上海も4%以上のマイナスとなっている。インドネシア証券取引所は10日、当面の間、取引を停止すると発表した。この日、2日ぶりに再開する予定だったが、世界的に株式暴落の傾向が収まらないことから、期限を設けずに停止する方針を発表した。

世界的な金融不安が実体経済にも波及。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の経営危機も表面化し、株価反転の兆しは見えない。市場では「大和生命の破綻で日本の金融システムにも不安が広がっており、まるで恐慌のような状況だ」(大手証券)との声が上がっている。

信頼が地に落ちた市場

0107ukisima11アメリカ発の金融不安は、先に決まった金融安定化法案が成立も、一般投資家の不安は解消されないようだ。

今までのバーチャルな金融取引に信頼がなくなあって、実態取引で信頼が得られる本来の経済・金融取引を世界の関係者の考えであろう。だから、信頼できる政策を早めに打つことだ。

中川財務大臣のG7財務大臣・中央銀行総裁会議にが今週末にある。記者のインタビューである。期待したい。

幸か不幸か、こういうタイミングの中で主要国の財務大臣・中央銀行が集まるわけですから、そこで腹を割って率直に世界の金融システム、経済状況の回復のために話し合うことができると思います。日本としても過去の経験もありますし、日本が出来ること、やらなければいけないこと、各国と協調しながらということも含めて何か出来ないかなと私自身ちょっと頭を絞り始めております。どちらにしても中央銀行その他との国内的な連携と各国との一層の連携が瞬時、常に必要だろうと。その上でのG7だと思っています。

今朝の毎日新聞社説(抜粋)・・・市場のパニックにあわてた当局が、切羽詰まって新対策を決め、またパニックが起きては次の策を検討する。その繰り返しが止まらない。

難航の末、ようやく成立した米国の金融安定化法だったが、不安の解消に向かうどころかその後も世界の金融は激震が続いている。危機はむしろ、未知の局面に近づいているかのようでもある。

警戒を強めた米欧など主要国の中央銀行が同時利下げを実施した。各国が協調して危機に対応する覚悟があることをアピールし、市場で拡大を続ける不安心理に歯止めをかけようと狙ったものだった。

協調利下げ自体、望ましい対策だったといえるが、流れを変えるには力が足りなかったようだ。主要国の協調といっても、「利下げ」という伝統的な手法にとどまっているためだろう。市場はなお神経質な動きを続けている。

協調利下げに先立ち、異例の公的資金注入を決めた英国のブラウン首相は、「もはや従来型の思考や時代遅れの教義にこだわっている時ではなく、問題の核心にメスを入れる革新的な(政府)介入の時だ」と述べた。まさにその通りである。

今の最大の問題は、金融の大前提となる「信用」がほぼ消滅してしまったところにある。焦げ付きを極端に恐れるあまり、誰も資金を出さなくなった。マネーという血流が詰まり、実体経済の活動を脅かし始めている。

長き夜を感じるこの頃

今日の名言

わたしは良心を持っていない。わたしの持っているのは神経ばかりである。

芥川竜之介『侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な』

Omoide31夜昼夜と九度の熱でて聴く野分 高柳重信

重信は「もの」を写してつくる手法をとらない。現実や風景がそこに在るように写すことの意義を認めない。五感を通して把握した「実感」を第一義に優先して言葉にすることの意義も認めない。俳句に用いる言葉は詩語であるから、言葉自体から発するイメージを紡いでいくのが本質だと思っている。

だから彼が伝統俳句を読み解くときも詩語としての働きが言葉にあるかどうかの角度から始める。飯田龍太の一月の川一月の谷の中も最初にこの人が取り上げて毀誉褒貶の論議が起こった。その角度に対する賛否はここでは言わない。

ただ、この句、「夜昼夜」の畳み掛けに驚きとリアリティがあり「九度」もまた作者にとっての「真実」を援護する。たとえ、それが仕掛けだろうと伝統的書き方に対する揶揄だろうと。と、これは自分の実感を第一義に考える側に立った角度からの鑑賞である。朝日文庫『金子兜太・高柳重信集』(1984)所収。(今井 聖)

 秋寒の バイクの音か 三時前

このところ、寒暖の差が大きいので、風を引かないようにしないといけない。昨夜は、下着などの冬物と夏物を区分けしてタンスを整理した。ランニングシャツは真夏だけしか着ないが妻は勝手に買ってきて、無駄だなあ・・・と思いながら整理をした。

昨日、一時間散歩して来たら、汗をかいたまだ日中は動いたら暑いと感じる。しかし肌に感じる風は、爽やかで、秋風を感じる。稲の実った田んぼに雀の群れが飛び交っていた。遠くに見える富士の頂上に白くよそおっていた。

長き夜を感じるこの頃、どうも夜寝るのが早いのか、朝が早く午前三時ごろ目が覚めてしまう。新聞屋さんの朝刊の配達のバイクで起き出しパソコンを開く毎日である。

2008年10月 9日 (木)

麻生太郎首相のメルマガ創刊号

15401今日、地元中小企業の社長と、社会情勢と景気判断を聞いてみた。銀行からの融資が厳しくなった。本当の大変だ。悲壮感漂っていた。

読売新聞web・・・民間信用調査会社の帝国データバンクが8日発表した2008年4~9月の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)は、前年同期比15・3%増の6343件となり、上半期ベースでは3年連続で前年実績を上回った。

負債総額は約2・9倍の8兆4533億円で、上半期としては2000年度以来、8年ぶりとなる戦後2番目の高水準に達した。

9月に経営破綻(はたん)した米証券大手のリーマン・ブラザーズの日本法人(負債額3兆4314億円)や東証1部の不動産業のアーバンコーポレイショイン(2558億円)など大型倒産が目立った。上場企業の破綻(はたん)は戦後最多の18件(上場廃止1件含む)だった。


倒産の原因別では、販売不振や資金調達難など「不況型倒産」が倒産件数全体の約8割を占めた。 「強く、明るく」は麻生太郎首相のキャッチフレーズであるが、生易しい問題ではない。

ノーベル賞の日本人が4人も決まったと言う明るいニュースもあるが、「底力」を出させる環境作りは、麻生首相にある?。期待していいのかなあ・・・

メルマガ内容(抜粋)・・・日本人は、その底力にもっと自信を持っていい。日本は、「強く明るく」あらねばなりません。メルマガは、正式には今日が創刊号ですが、そうした私の思いを、毎週皆さんに発信していきたいと思います。

他方で、経済に目を向ければ、地方をはじめ、景気は大変厳しさを増しています。何よりも、国民の生活に対する不安を取り除きたい。まずは、先般とりまとめた「緊急総合対策」をすぐに実現しなければなりません。

そのための補正予算が、昨日、衆議院を通過しました。次は、参議院での審議ですが、一刻も早い成立を目指します。

今週、日経平均株価が4年10ヶ月ぶりに1万円を切りました。1ドル1円を切るような円高も進んでいます。

海外に比べると、日本の金融システムは健全ですが、アメリカの深刻な金
融危機に端を発し、今後、実体経済への影響も大変懸念されます。経済情勢の推移を注視しながら、適切な対策をしっかりと講じてまいります。

この他にも、重要な政策課題がたくさんあります。国会の場で、正々堂々と議論を行い、スピーディーに結論を出していきます。

家計にも影響…資産目減りで消費減に拍車

3612我が家でも財産目減り・・・は痛い。まさかこれほどまで想定外である。マネーゲームは、素人には手を出してはいけない、高い授業料だった。

zakzakより・・・株価下落は企業収益だけでなく、個人消費にも大きな影響を与えそうだ。大和総研の試算によると、株式や投資信託による家計の含み損は、昨年夏以降で約125兆円に上る。退職金を株式・投信で運用していた団塊世代など金融資産の多い世帯ほど多くの含み損を抱えたとみられている。

ここ数年、「団塊世代」は消費のキーワードになっていた。旅行会社や自動車、電機メーカーなどが団塊世代の消費を当て込んだ高級製品やプランを開発。証券会社も、政府が「貯蓄から投資へ」の流れを加速させるなか、団塊世代に狙いを定め、株式による運用を証券会社に一任する「ラップ口座」や投資信託を推奨してきた。

しかし、金融不安や株価下落で団塊世代など高級品購入の主役の消費行動に異変が生じた。「年配者が高級セダンより小型車を選ぶ流れが止まらない」(大手自動車メーカー)とされるほか、高級車の優良顧客だった高給取りの外資系金融マンも姿を消した。

一般家庭の消費も瀬戸際だ。2011年のアナログ放送停止を控え、人気の薄型テレビだが、最近は「安い製品を選ぶのではなく、アナログ停止はまだ先と、購入自体を見送る動きが出てきた」(大手電機メーカー)という。

総務省発表の8月の家計調査によると1世帯当たりの消費支出は物価変動を除く実質で前年同月比4.0%減と6カ月連続のマイナス。消費を左右する雇用者報酬も4-6月期国内総生産(GDP)では実質で前期比0.4%減と低迷する。

家計の収入減に追い打ちを掛けた株価下落による資産の目減りが消費者心理を一段と冷え込ませそうだ。

秋真っ只中

10_12801_3寒露 (かんろ) 10/8頃 陰寒の気に合って、露むすび凝らんとすれば也 (朝夕の冷気が草の葉に露となる頃。また、草の葉に宿った露の中に無数の朝日が輝く頃だ。冷たい露の結ぶ頃。秋もいよいよ本番。菊の花が咲き始め、山の木々の葉は紅葉の準備に入る。稲刈りもそろそろ終わる時期である。

昨夜の雨で、2メートルするだろう、背丈に育ったコスモスが、しおれて花びらを散らしている。先週紐で結わいたが・・・。城址公園の雑木林に、百舌がけたたましい、叫び声で鳴いている。柿の熟した実が落ちている。

頂上に白く薄化粧した富士山も、今日はくっきり見える。稲の穂がだいぶ重そうに垂れてきた。秋真っ只中という感じである。今朝は関東地方は、16度ぐらいで、日中も20ぐらいで上着が必要という。

今度の3連休は学校で、幼稚園で運動会が行われる。クレヨンの園児のポスターが街角に貼られていた。私の一番小さい6歳の孫も10月11日に行われ招待されている。孫の一生懸命走る格好が楽しみだ。晴れればいいが・・・。

 

ノーベル賞と頭脳流出

1231今年のノーベル賞の受賞者は日本人4人となった。このところ暗いニュースばかりで、元気が出るニュースで喜ばしいことだ。

しかし、ノーベル物理学賞に決まった南部陽一郎さん、さらに化学賞の下村さん。いずれも米国在住の研究者だ。特に、若くして米国の研究所に移った南部さんは「頭脳流出」の代表例。よりよい研究環境を求めて国境を越える研究者の流れはその後、強まる一方だ。

過去の受賞者国で、ダントツでアメリカである。研究機関にお金を始め環境に配慮しているから、世界中の研究者がアメリカに集まってしまうのかなあ・・・

7日の物理学賞発表について、海外メディアの多くは受賞者を「2人の日本人と1人の米国人」と報じた。生まれ育ちは日本だが米国生活が長く、70年に米国籍を取得した南部さんの扱いが異なるためだ。

「南部さんを日本人とカウントしないわけにはいかないが……」。素粒子物理学などの基礎研究を支援する文部科学省は、内部資料としてノーベル賞の受賞者数を国別に毎年集計している。

詳しい内容・・・毎日新聞webより

スウェーデン王立科学アカデミーは8日、08年のノーベル化学賞を下村脩・米ボストン大名誉教授(80)ら3博士に授与すると発表した。受賞理由は「緑色蛍光たんぱく質(GFP)の発見と発光機構の解明」。下村氏らが見つけたGFPとその遺伝子によって、たんぱく質を蛍光標識し、脳の神経細胞の発達過程や、がん細胞が広がる過程などを生きた細胞で観察できるようになった。分子生物学や生命科学の発展に大きく貢献したことが高く評価された。

日本人のノーベル賞受賞は7日の物理学賞3人に続いて16人目。化学賞は福井謙一氏(故人)、白川英樹氏、野依良治氏、田中耕一氏に続き5人目。年間の受賞者数も過去最多の4人となった。

授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ、下村氏ら3人に賞金1000万クローナ(約1億4000万円)が3分の1ずつ贈られる。

下村氏は、1962年にオワンクラゲから緑色蛍光たんぱく質(GFP)を初めて発見した。さらに分離・精製にも成功した。このGFPは、紫外線を当てると発光する。その後、92年に別の研究チームがGFPの遺伝子を特定し、複製に成功。さらに別のチームが、異種の細胞内にGFPを導入し、発色させることに成功した。

GFPの発見以前は、たんぱく質を蛍光標識する際、たんぱく質を一度精製した上で蛍光物質を付け、蛍光標識したたんぱく質を生きた細胞内に注入するなど、煩雑な作業が必要だった。GFPは、他のたんぱく質の遺伝子に融合させ、細胞内に入れるだけで、細胞内の好きな場所で蛍光を作り出せる。そのため、目的の遺伝子が生きた細胞内のどの場所で働いているか調べられるようになり、これによって分子生物学や生命科学などの研究が大きく進展するようになった。

運動会とお弁当

今日の名言

私のために門閥制度は親の敵(かたき)で御座る。

福沢諭吉『新訂 福翁自伝』

Img_0012                                                                                   弁当は食べてしまつた秋の空 麻里伊

運動会、ピクニック、山登り。行楽に気持ちのよい季節になった。芝生の上に色とりどりのビニールシートを広げて、それぞれの家族が食事を楽しんでいる。

コンビ二やデパートの弁当を買ってきて外で食べるだけでも気分が変わっていいものだけど、弁当の王者はなんと言っても三段重ねの重箱だろう。

各地を転勤して回ったなかで一番弁当が豪華だったのは鹿児島の運動会だった。ご近所が誘い合って座る大判のビニールシートの真ん中にいくつも重箱が並び、魔法瓶に詰めた焼酎を酌み交わしていた。このご時世アルコールは禁止になっているだろうが、あの賑わいはよかった。

手の込んだ弁当をみんなで食べるのも楽しみだが、梅干をどかんとおいた日の丸弁当でも充分。一粒も残さず食べた空っぽの弁当の蓋を閉じて見上げればどこまでも広がる秋の空。

「食べてしまつた」と単純な言葉であるが、楽しい行楽の半ば以上が終わってしまったさみしさと秋空の空白感が響き合っている。運動会、遠足。あんなにもお弁当が楽しみだった子供の、家族の心持ちを懐かしく思い出させる句である。『水は水へ』(2002)所収。(三宅やよい)

孫が、4人で、10・9・8・7歳と2家族である。その孫から運動会の招待を受けるのであるが、今年の運動会は10月11日で、最後の一番小さい孫の幼稚園でもあるので、楽しみである。場所とりが大変らしい。そして、お弁当作りで親は早朝から忙しい。

小学校の運動会は、ちょっと雰囲気が違う。弁当は家族で食べられないようだ。

それにしても、むかしの運動会は、賞品が帳面、鉛筆などが定番であった。普段はなかなか買ってもらえないので、それこそ一生懸命走った思い出がある。

行進曲・ピストルの音・歓声・青い空・万国旗・運動会場いっぱいに広がっている。孫の元気に走る姿がいい。

2008年10月 8日 (水)

私のフレーズランキング(10/8)

07_sl_kurosawa21最近、何々ランキング何んてあって、「フレーズランキング」の言葉がある。今私の頭に浮かんでいる(関心)ランキングと言うと・・・。

① 株価暴落

② 麻生太郎首相

③ 衆議院解散の時期

④ ノーベル物理学賞

⑤ 尾形拳の死

⑥ 北朝鮮の動向

⑦ 地域の防犯・防災

⑧ 環境の認識に相違

⑨ 自分と家族の健康

⑩ 将来の暮ら

であるが、ブログココログで、「検索フレーズランキング」では、次のとおりである。(10/8)

1位:対称性の自発的な破れ
2位:昔の水がめ
3位:たばこ 価格 2008年
4位:日本と中国の食の問題
5位:名もない花
6位:一将功成りて万骨枯る
7位:アメリカ 金融危機
8位:株価
9位:憮然 使い方
10位:花ほととぎす

政権末期とは悲しい

282_field111アメリカ発の世界同時の金融危機というのに、そして大統領選挙が後1ヶ月におこなわれる。共和党ブッシュ政権のうちに北朝鮮の核の問題で、決着を付けたいという焦りに見える。

今朝の産経新聞コラムに、激怒?ともとれる内容で書かれていたので、良いこと言っているので記してみた。

ニューヨーク市場に引きずられる形で、東京株式市場はきのう日経平均株価が一時、1万円の大台を割った。まさに世界が米国発の金融危機に悲鳴をあげているとき、こそこそ北朝鮮へ出かけていった御仁がいる。

米国のヒル国務次官補だ。北朝鮮が核施設を当面使用不能にする無能力化作業を中断したのに慌てふためいてアメをなめさせにいったようだ。韓国の通信社電によると、案の定、食糧支援など追加の見返り措置を要求されてワシントンに戻ったとか。

それだけならまだしも、北朝鮮が核施設の検証計画を提出さえすれば、テロ以遠国家の指定を解除するという甘い約束をしてしまったようだ。計画はあくまでも計画にすぎない。約束した拉致被害者の「再調査」もほごにするような連中をどうして信用できるのだろうか。

瀬戸際外交が北朝鮮の唯一の武器であるのは、新米外交官だってわかる。よしんば核施設が再稼働しても国際社会から制裁を受けて困るのは北朝鮮の方だ。金正日総書記の健康状態がとりざたされる中、何をそんなに焦っているのか。ヒル氏が日米同盟よりも総書記やその取り巻きとの友情を大切にしているのは確かなようだが。

政権末期とは悲しいもので、功名心にはやる部下の暴走を大統領は抑えられない。ブッシュ政権は、イラクで失敗し、今また北朝鮮で失態を犯そうとしている。もうこれ以上、何もしてくれるなといいたい。

ここは一番、ニューヨーク・タイムズに「ナショナリスト」と褒められた麻生太郎首相の出番だ。しっかりと大統領にクギをささないといけない。米国発の世界恐慌という最悪の事態に備えた緊急対策も待ったなしだ。いまこの国にのんびり総選挙をやっているヒマはない。

昨日の衆議院予算委員会を見て

Tombi061昨日、予算委員会の国会中継をみていたが、麻生太郎首相の答弁は、どうも歯切れが悪い印象が残った。

朝日新聞の社説でも指摘にあったように、守りに徹した感があった。社説の内容は・・・

所信表明演説で「私は逃げない」と胸を張った麻生首相。だが、衆院予算委員会での野党の論客との応酬では、そうした歯切れの良さは影を潜めたかのようだった。

たとえば、野党から省庁に資料請求があった場合、事前に報告するよう自民党が求めた件。相は「議院内閣制のもとでは特段の問題はない」としたものの、野党側に追及された石破農水相は省内の文書について「疑念を持たせた」と謝罪し、河村官房長官も各省庁に行き過ぎがないよう徹底する趣旨を答えた。だが、首相は「官房長官が答えた通り」とぶぜんとするばかりだった。

厚生年金の記録改ざんの問題では、民主党の長妻昭議員が、改ざんが疑われるケースをサンプル調査するよう何度も迫った。だが、舛添厚労相がそれを拒否すると、首相は「厚労相の意見を尊重する」とかわした。

道路特定財源の一般財源化では、来年度予算の概算要求で国交省が今年度を上回る道路整備費を求めていることを追及された。首相は「12月の予算編成で答えを出せばよろしい」と述べ、道路以外の事業にどのくらい振り向けるか語ろうとしなかった。

今年度中に実施するという定額減税についても、来年度からの基礎年金の国庫負担率の増加についても、規模や財源は「年末に決める」として、具体像に触れようとしなかった。

総選挙に向けて、閣僚たちが民主党攻撃のボルテージを上げるのは分かる。中川財務相は、民主党の政策の財源があいまいであることを指摘した。だが、麻生政権としてどのような政策を展開していくのか、首相が具体的に語ろうとしない姿勢は納得できない。

総選挙で民主党に敗れれば先はないのだからというわけでもあるまい。政権が続くことを前提に、これからの政策の基本を明確にする責任が首相にはあるはずだ。

金融危機や景気後退への緊急対応を強調するならなおさら、減税の規模や財源、社会保障の持続性などを説得力をもって国民に語ってもらわねばならない。景気対策での財政出動に前向きと言われる首相だが、では国債の大量発行に踏み出すのか、財源論抜きではキャッチフレーズの域を出ない。

これでは、有権者は評価のしようがない。衆院の解散・総選挙を控えての論戦は、一票を投じるにあたっての貴重な判断材料となる。だからこそ、民主党は弱点とされる自らの政策の財源について、パネルまで用意して語ろうとしたのだろう。

与野党には、財源をめぐる論争を深めるよう求めたい。首相は「どちらが政権担当能力があるか、明らかにすべきだ」と述べた。ならば答弁をはぐらかさず、もっと堂々と応じるべきだ。

野老(ところ)

今日の名言

人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦々々しい。重大に扱わなければ危険である。

芥川竜之介『侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な』

Tokoro21家遠く雲近くして野老掘る 佐藤春夫

野老(ところ)は薯蕷(とろろ)芋や山芋と属は同じヤマイモ科だが、別のものである。苦いので食用には適さず、薬用とされる。ヒゲ根が多いところから長寿の老人になぞらえて、「海老(えび)」に対して「野老」と記すといういわれがおもしろい。

高い山で野老を探して掘りつづけているのである。だから晴れわたった秋空に浮く雲は、すぐ近くに感じられる。もちろん奥山だから、わが家(あるいはその集落)からは、遠いところに来てしまっている。野老を掘っているうちに、いつのまにか山の高いあたりまで到りついたのであろう。

広大な風景のなかの澄みわたった空気、その静けさのなかで黙々と掘る人の映像が見えてくる。この場合の「遠」と「近」との対照的な距離が、句姿を大きく見せている。いかにも秋ではないか。春夫の句について、村山古郷は「形や内容にとらわれないで、のびのび嘱目感想を詠んだ」と評している。

秋を詠んだ他の句に「柿干して一部落ある夕日ざし」「思ひ見る湖底の村の秋の燈を」などがある。いずれも嘱目吟と思われる。『能火野人(のうかやじん)十七音詩抄』(1964)所収。(八木忠栄)

「野老」70年田舎に生まれ、生きてきたが、全くその名を知らなかった。写真で見ると見た記憶はある。netで調べてみた。

・山の芋(やまのいも)科。 学名  Dioscorea tokoro   Dioscorea : ヤマノイモ属             
  tokoro    : トコロ(日本名) Dioscorea(ディオスコリア)は1世紀(!)のギリシャの自然科学者 「Dioscorides」さんの名前にちなむ。          

・つるでどんどん伸びる。葉っぱはハート形。 ・夏につぶつぶの花が咲く。・根の部分はふくらんで芋のようになる。食べられる。また、”ひげ根”が多数つく。      

・根にかたまりができることから「凝(とこり)」、 これが「ところ」に変化したといわれる。 また「”とろり”と凝った汁」ができることから、そこからいろいろ変化したとの説もある。漢字の「野老」は、根の”ひげ根”を老人の ”ひげ”に見立てて、海の「海老」に対して  山野の「野老」ということでこの名になった。 ということは、「海老」は、いっぱいあるひげを 老人に見立てた命名かもしれません。         

・根茎の”ひげ根”を並べて干し、正月の蓬莱(ほうらい)飾りとする。(老人に見立てて長寿を祈る)・別名  「鬼野老(おにどころ)」。             

「皇祖神(すめろぎ)の  神の宮人  ところ葛(づら) いや常重(とこしく)に  われかへり見む」  (万葉集)

一体どんな味がするのだろう。今度山に行ったら、根っこを掘ってみよう。   

2008年10月 7日 (火)

ノーベル物理学賞に日本人3人

Shirakaba_b12008年度のノーベル物理学賞に日本人3人が選ばれた。

毎日新聞webより、スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2008年のノーベル物理学賞を高エネルギー加速器研究機構の小林誠名誉教授(64)と益川敏英京都大名誉教授(68)=京都産業大教授、米シカゴ大の南部陽一郎(87)の3氏に授与すると発表した。授賞理由は「小林・益川理論」と「対称性の自発的な破れ」による素粒子物理学への貢献。宇宙や物質の成り立ちにかかわる根源的な現象を解明し、素粒子物理学の基礎となる「標準理論」を構築した功績が評価された。日本人のノーベル賞は6年ぶりで、共同受賞は初めて。

ノーベル物理学賞を授賞した高エネルギー加速器研究機構の小林誠名誉教授(64)と益川敏英京都大名誉教授(68)=京都産業大教授=は「小林・益川理論」による素粒子物理学への貢献が授賞理由となった。宇宙や物質の成り立ちにかかわる根源的な現象を理論的に解明し、素粒子物理学の基礎となる「標準理論」を築いた功績が評価された。

日本人のノーベル賞受賞者は2002年の小柴昌俊氏(物理学)、田中耕一氏(化学)以来で、計14人(一緒に受賞した南部陽一郎氏は東京生まれだが、米国籍を取得しており、南部氏を入れれば15人)になった。物理学賞は故湯川秀樹氏、故朝永振一郎氏、江崎玲於奈氏、小柴氏に続く受賞。授賞式は12月10日、ストックホルムで行われる。3氏に賞金計1000万スウェーデンクローナ(約1億8000万円)が贈られる。

宇宙は約137億年前、「ビッグバン」と呼ばれる大爆発によって誕生した。その直後、物質を構成するクオークや電子などの「粒子」と、質量が同じで電荷が反対の「反粒子」が同じ数だけ生まれた。

粒子と反粒子が出合うと、光を放ってどちらも消滅してしまう不思議な性質がある。このため両者がいつまでも併存していると、宇宙には物質がなくなってしまう。ところが現在の宇宙では反粒子は見当たらず、粒子だけが生き残り、銀河や太陽系が生まれた。

反粒子が宇宙から消えたのは、粒子と比べて電荷以外にもわずかな性質の違いがあり、反粒子の方が生き残る確率が低いためだ。この両者の性質の違いは「CP対称性の破れ」と呼ばれ、その仕組みは素粒子物理学の大きな謎だった。

小林、益川両氏は、ともに京都大助手だった1973(昭和48)年、共同でこの謎の解明に取り組み、「小林・益川理論」を発表。物質を構成する最小単位の素粒子であるクオークが少なくとも6種類あれば、対称性の破れが起きることを初めて理論的に示した。小林氏が29歳、益川氏が33歳のときだった。

クオークは当時、「アップ」「ダウン」「ストレンジ」の3種類しか見つかっていなかったが、74年に4番目の「チャーム」、77年に5番目の「ボトム」が発見された。95年に6番目の「トップ」が確認され、小林・益川理論が予言したクオークがすべて実在することが分かった。

残る課題は、対称性の破れが理論通りに起きることを、実験で確認することだった。高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)と米スタンフォード線形加速器センターを中心とする2つの国際グループは2001年、B中間子の崩壊過程で、理論値通りに対称性の破れが起きることを確認。高エネ研は2004年までに、さらに精度の高い実験で理論の正しさをほぼ
完全に裏付けた。

小林・益川理論は、素粒子物理学の標準理論を支える重要な柱の一つとして国際的な評価を確立しており、関係者の間でノーベル賞受賞の期待が膨らんでいた。

日本経済は底堅く健全=与謝野担当相

05detohama11アメリカのNYダウが10000ドル割れ、欧州も大荒れになって、米国発金融不安による世界同時株安や円高進行して、日経平均株価も一時10000円大台を割った。NHKの昼のニュースに与謝野馨経済財政担当相にインタビューで話された。

与謝野馨経済財政担当相は7日の閣議後会見で、米国発金融不安による世界同時株安や円高進行が日本経済に与える影響について、よい材料はそろっていないが、日本経済自体は底堅く健全であるとの見解を示した。
外為市場で円高が進んでいることに関連して、相対的に安全な円が買い進まれているとの認識を明らかにした。
米金融安定化法案が成立したにもかかわらず6日のNYダウが一時4年ぶりの安値を付けたことについて与謝野担当相は「金融安定化法は有効な法律だが発動までには時間がかかる。また資本注入が必要と多くの人が感じている状況で、(米)株式市場はまだやらなければならない対策があることを発信している」と述べる一方で、「いずれ(金融機関への)資本注入が必要になってくることは米国もよく知っている」と語った。
一方、円高進行については「世界各国の通貨のなかで相対的に安全で円買いが進んでいる」と指摘。
世界同時株安や円高が日本経済に与える影響については「欧米経済のこれからくるであろう不振やそれに伴う中国・東アジア経済(の減速)によって、外需が落ち込む。円高によっても外需が若干落ちる。いい材料はそろっていないが、日本経済自体は底堅く健全だ」と述べた。とりわけ日本の金融システムが諸外国に比べ「健全である」とし、「他の国に比べ落胆する要素はない」と述べた。
追加経済対策に関しては「まだ注文はきていないので動いていないが、党の方ではその必要性を感じている人が日に日に増えている」と述べ、前向きに検討する姿勢をにじませた。

しかし、この状況認識は各国で相当な違いを示している。いわゆるマネーゲームでなした架空取引でなした景気は、バーチャルで実態がない。そんな経済は、長続きはしない。10日よりアメリカで、7カ国蔵相会議が行われる。日本からは中川蔵相・金融大臣が出席される。当面この会議を注目したい。

株価急落

24191昨夜から、NHKラジオの深夜便の2・3・4時のニュースは、世界中が震えが止まらない。衝撃的なことが起きた。それは何かと言うと、ようやっとアメリカの金融安定化法案が成立したにもかかわらず、何と株価800ドルも値を下げてしまい、とうとう平均株価10000ドルを割り込んでしまった。そして、日経平均株価も一時10000円の大台を割ってしまった。「イヤアー参った」これで半年に相当に損したが、まだまだ底がない。日本国民も生活環境が大きく変わってしまう。

新政権の麻生総理大臣に期待したいが、景気浮上相当の難しいだろう。起死回生の救世主が現れてくれないかなあ・・・。救いはオーストラリアや中国・韓国などのアジア株が極端に落ちていないのが慰めになるか?。

日経新聞社説・・・日米の株式相場の下落が続いている。日経平均株価は6日、前週末比で465円下げ、2003年以来の1万円割れが視野に入ってきた。6日午前の米ダウ工業株30種平均は1万ドルを下回った。米金融システム危機が世界の実体経済に波及し、企業業績が下振れするとの懸念が強まった。政府や日本企業は「有事モード」で構えておく必要がある。

日本企業はここ数年、内需の不振に対応して収益源を海外に移してきた。しかし、米国の家計消費は住宅価格の下落などを背景に萎縮している。下支え役が期待された新興国の景気も、対米輸出の鈍化で減速を余儀なくされている。

日本の上場企業は08年3月期まで6年連続で増益を続けてきた。しかし今月発表する7―9月期決算の結果を受けて、09年3月期は減益に転じるのが避けられないとの見通しが強まる公算が大きい。

震源地の米国は、金融安定化法にとどまらず必要な手を講じてほしい。手間取れば市場の不安はぬぐえず一段の株安を招く。不良資産を抱えて損失が膨らんだ金融機関への資本注入は不可欠との見方も多い。

日本は、自衛のためにも行動が必要だ。金融当局は引き続き、各国と協調して市場の動揺に備えてほしい。市場心理が冷え込んで予想外の出来事に過剰に反応しやすいだけに、細心の注意が求められる。

大恐慌以来ともいわれる今回の米金融危機は、世界の実体経済を長期的に圧迫する可能性がある。それだけに、09年度の予算編成を控えた政府は景気の下支えにつながる成長力の強化策を検討する必要がある。

生産性の向上に結びつかない公共投資を抑える一方、成長分野への手当てはためらうべきではない。例えば太陽光発電の普及を後押しするなどの地球温暖化対策は、長期的な需要の創出につながる可能性がある。

企業はまず、財務体質の総点検が必要だ。貸し渋りは不動産業向けなどを中心に、国内の金融機関でも始まっている。過大な負債は圧縮し、適切な規模の手元資金を確保して金融情勢の変化に備えるべきだ。

経営環境の逆風は、企業の長期的な成長戦略を立て直すきっかけにもなる。本業と関係の薄い事業を売却し、経営資源を戦略分野に集中する構造改革を進めてほしい。

世界的な株安は、企業を割安に買収する機会でもある。金融危機でも企業のグローバル競争は後退しない。自らの経営環境や体力を見極めて正しいリスクを取るのであれば、株式市場も評価するだろう。

夕日に映えるビル

今日の名言

恋は、人間を何ほどか自己以上のものにし、同時に、何ほどか自己以下のものにする。

モーム『月と六ペンス』

Center171水澄むや水のやうなるビルの壁 長嶺千晶

掲句でまず思い浮かべたのは、表参道に並ぶハナエモリビル。立体的な外壁のガラスに街路樹や空が映る様子に「ああ、東京ってすごい」と、素直に見とれたものだった。

丹下健三氏の設計によるこのビルは、映り込みを徹底的に意識して作られたものなので、ことに美しく感じたのだが、それにしても最近の高層ビルは全面がのっぺりと鏡のようになっているものが多い。高層化に伴い空が映ったり、雲が映ったりで美しいかといえば、接近しすぎの隣のビルを映しているだけだったりする。

それでもビルに映し出される風景は、どこか虚像めいていて、不思議な感触を覚える。掲句も、無機質なビルの壁を見上げているが、それを「水のやう」とまことに美しく捉えている。都会の風景を瑞々しく表現するのは容易でない。

しかも「水澄む」という自然界の季語を扱うことで、現代の都会にも季節が流れ、生活が存在することを実感させている。現代社会に顔をしかめるのではなく、この町のなかで、機嫌良く生きていこうとする作者の姿勢に強く共感する。〈百年の秋風を呼ぶ大樹かな〉〈良夜かな人すれ違ひすれ違ひ〉『つめた貝』(2008)所収。(土肥あき子)

 コオロギは かすかに聞こえ 雨の夜

夕日に映えるビルの壁は、見る角度によって違う。首都高をバスに乗って目に映るのは、高いビル群である。人間の生活時間が想像できない。見る方向で鏡のように見える。

夕暮れの秋といえば、秋刀魚の焼く煙と匂いが懐かしい思いがするが、高層ビルでは、とても考えられない。

早朝にパソコンを弄って、耳を澄ましているとコオロギが鳴いているが、人間社会の落ち込みを(株価暴落)感じているようで、ため息に聞えてくるようだ。

2008年10月 6日 (月)

東京株価一時500円超下げ

Kamejima41米の金融安定化法案が可決されたが、案の問題点はその実効性にある。買い取り枠が十分ではないとみられているほか、金融機関の不良債権の買い取りには1カ月以上かかり、効果は未知数。

東京株価一時500円超下げで、麻生太郎首相は6日午後の衆院予算委員会で、追加経済対策について「きょうは後場で(日経平均が)1万0500円を切った。こういった状態はかなりの事態になってきているということは有権者は肌で感じている。」と発言。
その上で、そういったものを勘案しながら然るべきことが必要と判断するのであれば、それなりの対応は当然のこととしてさせていただく」と述べた。

産経新聞web・・・6日の東京株式市況は、先週末に発表された米雇用統計の悪化などで米株式市場が下落した流れを嫌気し、大幅続落した。日経平均株価は、一時500円超下げ、4年5カ月ぶりに1万500円を割り込んで推移している。TOPIXも4年10カ月ぶりに一時1000を割り込んだ。

日経平均株価は午後1時現在、先週末終値比360円48銭安の1万577円66銭。全銘柄の値動きを示す東京株価指数(TOPIX)も39.75ポイント低い1008.22。

米金融安定化法案が可決されたものの、市場ではその実効性が疑問視され、金融不安が根強く残っている。米経済の後退色が強まり、1ドル=103円台前半までドル安円高が進んでいる。国内企業の業績悪化懸念から電機や商社、銀行など幅広い銘柄で売りが広がった。特に午後になって下げ幅を強めている。

<三菱UFJ証券 投資情報部長 藤戸 則弘氏>         米金融安定化法案が可決されれば株価が上昇すると考えていた市場参加者はほとんどいなかったはずだ。法案の問題点はその実効性にある。買い取り枠が十分ではないとみられているほか、金融機関の不良債権の買い取りには1カ月以上かかるとの一部報道があるなど効果は未知数だ。実際に法案を運用するのは新政権ということになるのだろうが、前週末の米市場では株価が急落する米大手銀行があるなどマーケットでは警戒感が強まっている。

またマーケットの目はグローバルリセッションのおそれに向いている。9月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は15万9000人減少と9カ月連続の減少となった。また米国では1割の富裕層が9割の資産を持っていると言われるが、レイオフされる労働者だけでなく、こうした富裕層も株と土地の下落で大きな痛手を受けている。今年のクリスマスだけでなく、厳しいリセッションが長期化するとの懸念が株価を押し下げている。日経平均株価.N225の1万円割れも視野に入れておく必要があろう。

ボランティア活動とは

3612私も、ボランティア活動をしているが、改めてボランティア活動を考えて見たい。

ボランティア活動は、子どもも、学生も、社会人も、シニア世代も、誰でも、自分の興味や関心によって、また時間の余裕や生活スタイルにあわせて参加できる活動である。

そして、ボランティア活動には、こうした気軽さとあわせて、自分の考えではじめたこととしての責任が大切でもある。また、ほかの人々の考えを尊重しつつ、お互いの違いを認め合うことも必要である。

「ボランティア」とは、「意志」「善意」の意味をもつラテン語の ≪VOLUNTAS≫ が語源だといわれることから、「自分自身の、自由な意志によって、援助のためにすすんで行動する人」といえる。そして、一人ひとりの自由と信念が尊重され、誰もが安心してくらせる平和な社会を創ることに、自分の考えで、金銭を目的とせずにかかわっていくことが“ボランティア活動”である。

ボランティア活動には、学校や職場では得られない「出会い」と「気づき」、そして「学び」がある。ボランティア活動を通して、自分の街で、そして、社会で起きていることに気づき、出会った人々の生き方から考えさせられ、自分の生活を見つめなおす機会ができる。そして、その中で、年齢、職業、国籍を超えたさまざまな人々のつながりが生まれる。

ボランティア活動をはじめる時も、場所も、そしてきっかけもさまざまである。自分らしさを大切にしながら、ボランティア活動実施することにある。
子どもも、学生も、社会人も、シニア世代も、誰でも、自分の興味や関心によって、また時間の余裕や生活スタイルにあわせて参加できる活動である。

そして、ボランティア活動には、こうした気軽さとあわせて、自分の考えではじめたこととしての責任が大切でもある。また、ほかの人々の考えを尊重しつつ、お互いの違いを認め合うことも必要である。

四っの基本

1)自分からすすんで行動をする。---「自主性・主体性」

2)ともに支え合い、学び合う。----  「社会性・連帯性」

3)見返りをもとめない。------  「無償性・無給性」

4)よりよい社会をつくる。ーーーーーー 「創造性・開拓性・先駆性」

心してこれからも行動しよう。

産業界に新星?「コケ」脚光

Sekiseiinko_m1レアメタル=希少金属=地球上にほとんどない金属や、経済的、技術的な理由で抽出するのが難しい金属の総称。コバルトやバナジウムなど全部で31鉱種ある。わずかな量を加えるだけで製品の機能を上げることができるなどの優れた特徴があり、自動車、環境保全、鉄鋼など幅広い分野で利用されているが、世界的な需要拡大で供給難が懸念されている。レアメタルは、製造工程で発生するくずや使用済みの電子機器、携帯電話などに含まれるため、それらをリサイクルすれば再び資源として利用できる。日本国内で発生する使用済み製品にはレアメタルを含むものが多くあり、「都市鉱山」と呼ばれ、リサイクル技術の開発が進められている。

Fuji Sankei Susiness i・・・自動車や携帯電話などのハイテク製品に欠かせないレアメタル(希少金属)の回収や、排水処理に植物や微生物の特性を活用する研究が広がっている。二酸化炭素(CO2)削減と環境対応にもつながり、産業界も熱い視線を送っている。日本生物工学会も「メタルバイオテクノロジー研究部会」を発足させるなど、生物と金属の関わりを科学的に解明する研究開発が活発化しそうだ。

鮮やかな緑色をした液体が理化学研究所植物化学研究センター(横浜市鶴見区)の研究室に保管されている。中に含まれているのは日本各地に分布するコケの一種
※「ヒョウタンゴケ」だ。ヒョウタンゴケは、自らの乾燥質量に対して、約7割もの鉛を蓄積できることが分かり、非鉄金属大手のDOWAホールディングスと理研は今春から、重金属排水処理装置の共同開発に着手している。 ヒョウタンゴケ科のコケ。全体に淡緑色で、湿地に群生する。高さ約1センチ。小さい葉がつく。茎の先から細い柄を出し、ひょうたん形の胞子嚢(ほうしのう)をつけ、熟すと褐色になる。

DOWAは現在、排水処理方法として化学薬品を投入しているが、コケによる浄化装置が実用化されれば、薬品購入コストが削減できる。コケを利用することで「排水処理に伴うCO2排出量はほぼゼロになる」(DOWA)として、今年度中に試作機の運用を開始したい考えだ。将来的には、レアメタルを回収し、再利用する技術確立を目指す。

コケ類は、「環境汚染下でも生き抜く能力を秘めている」(理研)ことから、新たな能力を持つコケ類発見にも注力する。また、重イオン(炭素)ビーム照射による突然変異誘発法を用いて、レアメタル回収能力が高い変異株を作り出すことにも挑んでいる。

微生物を使い、排水からのレアメタル回収を試みる動きもある。芝浦工業大応用化学科の山下光雄教授(応用生物化学)らは、ガラス染色や化学触媒として使われるレアメタル「セレン」を回収、リサイクルする技術開発を進めている。採取したセレン酸還元菌を使い、排水に含まれるセレンを無害化した上で、沈殿したセレンを回収・再資源化をはかるものだ。

ステンレス鋼に使われるモリブデンやメッキ材料のニッケルといった他のレアメタルに関しても回収技術の検討を始めている。日本生物工学会では山下教授を中心に昨年「メタルバイオテクノロジー研究会」を発足、植物や微生物による金属回収技術などの研究を重ねている。

北陸先端科学技術大学院大学の金子達雄准教授らは今年度から、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同で、日本固有種の藍藻「スイゼンジノリ」から抽出した多糖類「サクラン」を使い、レアメタルを回収する研究に乗り出す。 レアメタルが付着するとゲル化する性質を持つことから、工場排水からレアメタルを回収する。新興国の需要拡大などでレアメタルは現在、家電製品から回収する動きが広がっているが、排水や土壌に含まれるレアメタルを回収することは困難だ。植物を利用すれば、コストも低く抑えることができるうえ、CO2発生も少ない。未利用の生物資源として、今後の活用が期待される。

弁護士失格のTV発言

0563001結局は、お金欲しさと自己PRで、TV出演する。バライテイ番組で好きなトークで語る。軽い乗りで、今で言う、「ちょうしこいて」しまったようだ。何でもありのこう言った番組も野放ししないでどこかで、抑えることが必要になったようだ。

今朝の東京新聞・・・タレントとしての軽い“乗り”の発言が、他人の名誉を傷つけた。橋下徹大阪府知事が弁護士失格と批判されるのは当然だが、無責任なコメントがはびこるテレビ番組の作り方を変えるべきだ。

山口県光市の母子殺害事件をめぐり、テレビ出演した橋下氏は弁護側主張を「荒唐(こうとう)無稽(むけい)」と批判、弁護団の懲戒請求を視聴者に呼びかけた。これを受けて弁護士会に殺到した請求は退けられたが、弁護団は対応に追われた。

弁護団から橋下氏への慰謝料請求を審理していた広島地裁は、橋下発言には根拠がなく名誉棄損だと認定し、計八百万円の支払いを命じた。マスメディアを通じて懲戒請求を呼びかけたことを不法行為と断定し、軽はずみなコメントを厳しく戒めたのである。

判決文には「少数派の基本的人権も保護すべき弁護士の使命、多数から批判されたからといって弁護活動が制限されたり懲戒されてはならないことを、橋下氏は理解していない」とまである。法律家としての基本常識もわきまえていないと言わんばかりである。

「テレビのトーク番組の軽い乗りでつい…」という言い訳は通らない。高度な専門知識と厳しい倫理観が求められる専門職である弁護士の資格が疑われる。

判決後に橋下氏は謝罪したが、控訴するという。判決は不当ではないと言いながら控訴するのは、法律家として理解しがたい。

歯切れ良さで知られる橋下氏は知事としても「くそ教育委員会」などの刺激的発言が物議を醸すことがある。政治家も弁護士も、説得力ある論理と、それを相手が納得するように説明する言語能力がなければならない。言葉の重さと節度を自覚すべきだ。

橋下発言だけではない。母子殺害事件の報道では、放送倫理・番組向上機構の放送倫理検証委員会から多くのテレビ番組が、刑事裁判の基礎知識不足や公平性、正確性の欠如を指摘された。

情報番組一般に言えるのは軽すぎるコメントの乱発だ。識者として登場する人たちが、専門知識があるわけでも特別勉強しているわけでもないことに安直、無責任に発言する。司会者の多くはいわゆるタレントだ。

視聴率を上げるため、親しみやすく、面白く…情報の本質を伝えることとは無縁の番組作りが橋下放言の背景にあるのではないか。だとすれば単なるタレント弁護士の暴走ではすまされない。

エイズウイルスに関する研究

539571『音のない戦争』と言われている、「エイズ」は世界中で、問題になっている恐ろしい病気である。今朝、後述にあるエイズウイルス(HIV)の増殖を制御する蛋白質に研究成果のニュースがあったので興味あり、記して見た。

日本ユニセフの調査・・・エイズによる死者は累計で2300万人にのぼり、この数は2010年までに4500万人になると予測されている。現在、HIVに感染している人は4200万人にのぼっており、2003年だけで新たに500万人がHIVに感染したと推定されている。最も感染者が多いのがサハラ以南のアフリカ地域で、感染者の6~7割がこの地域に暮らしている。

世界的に流行しているエイズウイルスの主流、HIV1型の主系統(M群)がヒトの間で広まったのは、従来考えられていた1930年代より早く、1908年ごろにアフリカ中部のベルギー領コンゴ(現コンゴ民主共和国)の首都レオポルドビル(現キンシャサ)で起きた可能性が高いことが分かった。米アリゾナ大などの国際研究チームが2日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

HIV1型の起源は、アフリカ中西部に生息するチンパンジーのサル免疫不全ウイルス(SIV)であり、ヒトが捕獲して食べたために感染したと考えられている。レオポルドビルは当時、植民地交易の中心地で都市化が進み始めており、人口が集中し、濃厚接触が増えたことで、HIV1型が確立して感染が拡大したとみられるという。

HIV1型が確認された最古の試料は、59年にレオポルドビルの男性から採取された血液。国際研究チームは、60年に採取された女性のリンパ節試料に含まれるHIV1型M群の遺伝情報を解析し、59年のウイルスとの違いを比べ、変異にかかる時間から共通の祖先が1908年ごろに存在したと結論付けた。 

今朝の産経新聞web・・・エイズウイルス(HIV)の増殖を制御するタンパク質「アポベック(APOBEC)3G」について、これに酵素を結合させることで増殖を抑える効果が高まることを、エイズ予防財団の白川康太郎研究員(ウイルス学)と京都大学医科学研究科の高折晃史講師(同)の研究チームが突き止めた。新たな治療薬の開発につながると期待されている。6日発行の米国科学誌に研究成果が発表される。

アポベック3Gはもともと、HIVの増殖を制御する物質とされるが、同じ制御性を持つタンパク質「Vif」と結合することでHIVの増殖を進めている、とみられている。

研究チームでは人の細胞を使った実験で、Aキナーゼ(タンパク質リン酸化酵素)と呼ばれる酵素がアポベック3Gに作用すると、Vifとの結合が抑えられ、HIVの増殖が抑制されることを初めて突き止めた。

研究チームは、アポベック3GとVifの結合を抑える薬品の研究を進めれば、新たなエイズ新薬に結びつく可能性があるとしている。

青身の魚

今日の名言

どうしても言い分を通そうと思って一つ事だけ言っていれば、必ず勝つにきまっているものだ。

ゲーテ『ファウスト』(第一部)

1020208_img1男なら味噌煮と決めよ秋の鯖 吉田汀史

ははは、こりゃいいや。俳句で「鯖」といえば夏の季語。まだ痩せていて、そんなに美味いとは思わない。対して「秋の鯖(秋鯖)」は脂がのっていて美味である。もっとも青魚が苦手な人には敬遠されそうだが、味噌煮という調理法はそういう人の口にも入るように開発されたのではあるまいか。あるいは貧弱な夏季の鯖用だったのかもしれない。

いずれにしても鯖は釣り人が嫌う(釣っても自慢にはならないから)ほどにたくさん釣れるので、昔から庶民の食卓に乗せられつづけてきた。安定食屋の定番でもあった。そんなありふれた魚ゆえ、能書きも多い。ネットをめぐっていたら、こんな意見が出ていた。

「俺は、サバは塩焼きか水煮で食するのが正解なので、味噌煮は間違っているのではないかと思うわけです。というのも、サバって味が濃い魚でしょう。それを味の濃い味噌で食べると、両者の特徴が相殺されてしまって、サバを味わっているのか味噌を味わっているのかがよくわからなくなる。

ここはやはり塩焼きが正解なのではないでしょうか」。作者は、よほど味噌煮好きなのだろう秋鯖に味噌は三河の八丁ぞの句もある。この種の意見の持ち主に対して、ごちゃごちゃ言うな、鯖は味噌煮に限るんだと叱っている。「男なら」の措辞は、味噌煮といういささか大雑把な料理法に通じていて、句に「味」をしみこませている。俳誌「航標」(2008年10月号)所載。(清水哲男)

私は、さかなと言えば、青魚が好きだ。鰯・秋刀魚・鯖・鯵などで、調理方法は焼いても、煮てもいい。もともと、子供頃から貧しい暮らしで、高級魚などは食べられなかったので、安い青魚が口にあってしまったのだろう。

最近、青魚が身体にいいと盛んに宣伝されている。中性脂肪を減らすには、魚の脂肪部分に含まれるEPAという成分が効果的。このEPAは、血液の流れをよくしたり、中性脂肪値を低下させたり、動脈硬化をはじめとする生活習慣病の予防にも、とっても効果がある。

魚の脂肪分に多く含まれているので、白身魚よりも青魚を。焼くと脂肪が落ちるので、新鮮なお刺身が最も効率よくEPAを摂取できる。そのほかでは、ホイル焼きや煮魚にして煮汁ごと食べるなど工夫して。ただし、脂肪分も高いので食べすぎは逆効果である。

だから、必ず毎日食べるようにしている。鰯の丸干しを2・3匹を朝に、妻はどうも嫌いらしい。仕方がないので私が無理やりに勧める。年をとるとカルシュームが減少し、骨がもろくなる、骨粗鬆症になり、転んで足の骨を折らないように気をつけている。

骨粗鬆症は、骨の量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気である。古くは古代エジプト文明時代からある病気なのでるが、近年寿命が延び、高齢者人口が増えてきたため、特に問題になってきている。
日本では、約1,000万人の患者さんがいると言われ、高齢者人口の増加に伴ってその数は増える傾向にある。
骨の構造から見ると、皮質骨よりも海綿骨で骨の量の減少が明らかである。海綿骨の量が減ると、複雑にからみあったジャングルジムのような網目構造がくずれて、あちこちでジャングルジムの「棒」(骨梁:こつりょう)がなくなっていくので、骨が弱くなる。

2008年10月 5日 (日)

金融安定化法案の成立

15401エ!!ウソ!』予想外の下院否決で株価が暴落し、世界を震え上がらせた金融安定化法案だったが、上院での修正案可決、下院の再採決を経て議会を通過、ブッシュ大統領が署名し、ようやく成立した。

政治が動いた。アメリカの政府の「行動」がなかった場合の影響を想像すると、安堵(あんど)しないではいられない。最大75兆円の公的資金を活用した不良資産の買い取りが効果を上げるよう、米政権には改めて迅速な実施を求める。

わずか数日で一転、可決となった背景には複数の要因があろう。預金者や納税者に配慮した修正案の上院可決はその一つだ。議会指導部や大統領候補者らによる懸命の説得活動も後押しした。だが決め手となったのは、下院否決後の株価暴落など市場の大波乱と、それを受けた米世論の変化ではないか。

朝日新聞社説より・・・難産だった。最大7千億ドル(約75兆円)の公的資金を投じて金融機関が抱える不良資産を政府が買い取る。これを柱とする米国の金融救済法案が下院で可決され、成立した。

当初案は下院で否決され、世界の市場に緊張が走った。しかし、上院が大型減税などを追加・修正して可決した案を、下院も何とか受け入れた。これで、金融危機に対処する最低限の陣形がやっと整った。

とはいえ、安心してはいけない。買値が高すぎると国民負担が膨らむし、安すぎれば金融機関の損が拡大するので売り手が現れないからだ。そのうえ、制度を使う金融機関の経営陣の報酬を制限したり、買い取り後に損失が膨らんだら金融業界が穴埋めの追加負担を求められたりする条件がついた。安易な利用に歯止めがかかった半面、75兆円も用意しながら買い取りが滞る恐れもある。

不良資産の買い取りが動き始めれば、遠からず次の対策が必要になってくるだろう。

危機の根本にある住宅市況の下落は底が見えないし、景気も悪化してきた。不良資産は今後も拡大しそうだ。体力のある金融機関は率先して不良資産を売って身軽になるが、苦しいところは持ちこたえられなくなる。

行き詰まった金融機関は、公的資金で静かに処理する。生き残る見込みがあるなら、公的資金を資本へ注入して立て直す。そうした対策である。金融システムの安定維持のため、米国民が払う負担はこれからも続く。今回の法案をめぐる議会の苦悩と決断は、米国民がそのような覚悟を固めていくうえで、よい学習になったのではないだろうか。

金融危機と格闘しているのは米国だけではない。とくに、米国の住宅バブルが飛び火していた欧州では、金融機関の損失が拡大して緊張が高まってきた。各国で銀行が国有化されたり、預金の全額保護が打ち出されたりしている。米国と同様に3千億ユーロ(約44兆円)の救済基金を共同で設けることなどが提唱され、4日には英仏独伊が緊急首脳会談を開いた。

欧州では国により、金融機関の規模や当局による監督方法がまちまちだ。ユーロ圏の国とそれ以外にも分かれており、危機対応に手間取るとの懸念もある。このようなねじれやギャップを克服し、全欧州で素早く動ける態勢づくりを急がねばならない。

日本では今のところ金融危機の心配はない。だが、バブル崩壊期に作られた危機回避の仕組みのなかには、期限を迎えて姿を消したものもある。世界的な景気落ち込みが押し寄せるなど、日本経済もこれから厳しさを増す。たじろぐことなく、備えを整えておかなければならない。

夕焼け小焼け

今日の名言

何億という人間が生きているが、顔はそれよりもたくさんにある。だれもがいくつもの顔を持っているからである。

リルケ『マルテの手記』

07tamurano_yuhi31夕焼けて玩具の切符は京都行き 西宮陽子

夕焼けは夏の季語ですが、個人的にはむしろ、秋が似合っている感じがするのです。それはたぶん、日の暮れ方の寂しさが、寒さへ向かう季節を連想させるからなのだと思います。一日を終えて、夕焼けを顔いっぱいに浴びながらその日の終点にたどり着く。

この句を読んでいると、そんな時の動きが、空間の移動に自然に結びついてきます。とはいうものの、「玩具の切符」というのですから、この移動は遊びの中の出来事でしかありません。作者は、縁側に置きっぱなしにされた子供の遊び道具を見ているのでしょうか。

夕焼けがきれいに映し出すその中に、薄っぺらな紙に電車の切符を模した玩具があります。見れば行き先は京都。かつての人生で、京都に行った日のことなども思い出していたのかもしれません。

「切符」という言葉を見るだけで、ちょっとうれしくなるのはなぜなのでしょうか。この句を読んでいると、胸がどこかしら、弾んでくるのです。『俳句鑑賞450番勝負』(2007・文芸春秋)所載。(松下育男)

童謡「夕焼小焼」の作詞者として知られる中村雨紅(うこう)氏はここ恩方(東京府南多摩郡恩方村上恩方(現在の八王子市上恩方町 ))で明治30年に生まれた。恩方はこのことから「夕焼け小焼けの里」と呼ばれている。

八王子市内をはしる国道20号を西に向かうと途中の追分交差点で、左へ甲州街道(旧名:甲州道中)、右へ陣馬(じんば)街道(旧名 :案下道(あんげみち))に分かれている。陣馬街道を西に陣馬高原へ向かうと「恩方」である。

夕焼け小焼け♪~(仲村雨紅作詞 草川 信作曲)

1・ 夕焼け小焼けで 日が暮れて
山のお寺の 鐘が鳴る
お手々つないで みな帰ろう
からすといっしょに かえりましょ

2・ 子供が帰った 後からは
まるい大きな お月さま
小鳥が夢を 見るころは
空にはきらきら 金の星

やっぱりこの歌は秋風景に歌いたいなあ。。。。

そうだ、今日は小学校の同窓会である。何人くるかなあ・・・

2008年10月 4日 (土)

北極海の海氷量、過去最小か

0107ukisima11地球温暖化は確実に進行している。人間の勝手な行動はもう許されない。何とか進行を遅らせる施策を立てないと、その付けは人間はもとより、地球の生物の生態系に重大な影響を及ぼす事になる。

時事通信・・・北極海の海氷面積が今年9月半ば、衛星観測が始まった1979年以来、2番目に小さくなってから、秋の始まりとともに増加に転じたことが、日米欧の研究機関の観測で確認された。米コロラド大によると、数年かけて形成された分厚い多年氷が減り、薄い1年氷が増えたため、体積では観測史上最小だった可能性があるという。
 二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの増加による気温と海水温の上昇が原因と考えられる。海氷が異常に少ない状況が来夏以降も続き、日本など周辺諸国の天候に影響することが懸念される。
 一方、欧州宇宙機関(ESA)によると、今夏はノルウェー海からシベリア北方を経てベーリング海に至る北極海(北東)航路と、反対側のカナダ北方を経由する北西航路が、初めて同時に数週間開通した。毎年夏に安定して開通するようになると、欧州から日中韓などへの海上輸送が便利になる可能性がある。 

品川駅まで徒歩10分新築マンション 「驚愕価格」

282_field111景気の悪さからなのか?不動産業者の倒産が相次ぎ、世の中ますます不透明さが強まった感じだ。

J-CASTニュース・・・マンションは売れ残りが続出し、深刻な不況といわれる中で、東京都内ではまだまだ人気物件がある。不動産調査会社の東京カンテイは「中古マンション市場は活況を呈している」といい、高嶺の花と思われていた都心部の新築物件でも、住友不動産の「シティタワー品川」は即日完売した。品川駅から徒歩10分で、価格が2LDK~4LDKで2247万円~4347万円というから驚きだ。

■中古物件の販売「首都圏20万件は間違いない」

東京カンテイによると、2008年1月から8月までに首都圏で売れた中古マンションは、15万9553件。07年の年間実績は18万2741件で、「価格が高騰する前の06年(19万3666件)を上回る、20万件超のペース。昨年を上回ることは間違いありません」(市場調査部)と話す。築10年以内で、最近のマンションと設備や管理がほとんど変わらない物件が売れ筋で、新築マンションが高値で手が出なくなった購入者層が、割安な中古物件に流れたとみている。

08年8月の首都圏の中古マンション(3LDKタイプ)の価格は、7月の3143万円から1.9%下落して3082万円となり、5か月連続で下落。東京都は1.4%、千葉県で1.2%下落、神奈川県と埼玉県は横ばいだった。下落幅は、07年に価格が急上昇した都心部(東京都23区)ほど大きい。

「新築物件が在庫処分などでまだ値下がりするでしょうから、中古市場の調整も進むといえます。割安感があるエリアから売れていくと思われます」と話す。

■PRしていないのに、購入希望者殺到、最高倍率378倍

驚くことに、こうした中古マンションの価格を下回ろうかという新築マンションがあった。住友不動産が売り出した地上43階建て、総戸数828戸の「シティタワー品川」は、JR品川駅まで徒歩10分の大都会の一等地にもかかわらず、最多価格帯3200万円のファミリータイプのマンション。2LDKタイプの最低価格はなんと2247万円と、中古物件よりも1000万円近く安い。

ほとんどPRしていないのに、購入希望者は殺到。9月5日には公開抽選会が行われ、25階の3LDK+納戸+3ウォークインクローゼット(114.27平米)は、最高倍率378倍だった。

激安のワケは、「定期借地権」にある。この土地の持ち主である東京都が、マンション建設にあたり住友不動産に付けた「条件」だった。定期借地権の設定で、東京都は土地を売却せずに、期限を付けて住友不動産に「貸し出した」。住友不動産は72年後、東京都にこの土地を更地にして返すが、それまでの間は借地料を支払うことになり、それはマンションを買った人が住宅ローンと借地料分を支払っていくことになる。

これだけの安値だから、買った物件を転売したり、貸して儲けようとする人が出てくることも考えられる。このため、東京都は法人の購入を認めず、また5年間は必ずそこに住むことも「条件」に付した。

当の住友不動産は、「東京都のコンペ物件で、定期借地権の活用も都からの条件。こうした物件は稀なケースで、価格面でも他の物件とは一概に比べられない」と、激安人気には困惑ぎみだ。今後、定期借地権付きの物件を積極的に取り扱っていくわけでもない。

採算を度外視したような「異常」な安値に、ある不動産関係者は「これはあくまで例外物件。市場への影響もあまりないのではないか」とみている。

年金改ざんは一体どうなっているの?

Yuu0031009_m1老後の生活の頼みの「年金」は、国に徴収率アップの圧力で、職員の知恵?で、不正により受給者がいざもらう時、少なくなってしまっている。受給者本には何の不備もない。

どうも組織ぐるみの実態が見え隠れしてきた。この際、徹底的に究明し、責任を明確にしなければいけない。そして受給者に正当な金額を支給すよう全力で努めなかればならない。

それにしても、こういう結果は分かっていたと思うが、社会保険庁に限らず日本の役人の根性とは、何時からおかしくなったものだろう。そして昨日、野党から資料提供要求は与党に相談を求める与党の国会対策委員会の話も、おかしなはなしだ。

厚生年金の記録の改ざん問題で、保険料算定のもとになる標準報酬月額を大幅に引き下げた例が75万件あることが明らかになった。

日の朝日新聞社説・・・ほかに、半年以上さかのぼって標準報酬月額を引き下げた例が53万3千件、厚生年金からの脱退手続きと月額の引き下げをほぼ同時期にしたのが15万6千件あるという。 改ざんが疑われるのは6万9千件とされていたが、もっと大量にあると疑わせる数字だ。

これらがすべて改ざんだとは言いきれない。経営難で給料を大幅に下げることもあるし、中小・零細企業などで事務が追いつかず後で訂正するケースもあるからだ。しかし逆に、これら3条件に当てはまらない改ざん例も、このほかにあるに違いない。

政府はまず、改ざんされた疑いのある事例を徹底的に洗い出し、全容を公表すべきだ。そのうえで、改ざんされたものか1件ずつ確認して記録を正し、本来の額の年金を支給するよう全力をあげなければならない。

同時に舛添厚生労働相には、改ざんされた経緯とその責任を明らかにしてもらいたい。すでに舛添氏は改ざんに「組織的関与はあったと思う」と認めている。責任者を突き止め処分するとともに、こんなことが二度と起きぬよう、社会保険庁を解体した後の態勢づくりに生かさねばならない。

それにしても、今回の公表には疑問がわく。先に疑わしい6万9千件を抽出した時点で、今回の数字も分かっていたはずだ。それなのに、なぜいまになって明らかにしたのか。

9月末にもとされていた衆院の解散が少し遠のき、来週からは予算委員会でこの問題も審議される見通しになった。数字は隠しておくつもりだったが、国会で野党の追及を受けるなら、その前に出した方が得策だと考えたのか、と勘ぐりたくもなる。

折しも、自民党の国会対策委員会が全省庁に対し、野党から資料請求があった場合には、自民党に相談するよう求めていたことが明らかになった。与党から「相談せよ」と言われれば、役所が資料を出し渋るようになるのは目に見えている。政権側に都合の悪い内容であれば、なおさらだ。

年金記録問題に始まって、道路予算のずさんな使い方に、居酒屋タクシー……。野党の資料請求をきっかけに、政府と役人のあきれた実態が次々に暴かれてきた。自民党は総選挙を控え、そうした追及の元を絶ちたいということなのだろうか。だとすれば、なんとも姑息(こそく)ではないか。

もとより、役所の持つ情報は国民全体のものだ。国会から求めがあれば公開し、それをもとに堂々と議論を戦わせてこそ、年金記録問題の解決の道筋も見えてくるのではないか。

箱根大名行列

今日の名言

或ることをなしたために不正である場合のみならず、或ることをなさないために不正である場合も少くない。

マルクス・アウレーリウス『自省録』

Daimyou061人形焼ころころ生まる秋日和 石原芳夫

小田原駅前にあったデパートの地下のガラス張りの一角。人形焼きが次々に焼き上がっていくのを、おそらくぽかんと口を開けて飽きずに見ていた。脈絡も理由もなく、断片的に記憶されている場面の一つ。

薄暗い蛍光灯の光の中で続く単純作業に、なぜか見入ってしまうのだった。この句は九月二十四日、吟行句会で出会った一句。吟行場所は浅草だったので、仲見世の人形焼き屋である。この日は朝からよく晴れ少し暑いくらいの一日で、色濃い秋日が浅草の賑やかな風景と混ざり合った、まさに秋日和だった。

吟行は、行ばかりになって、吟がおろそかになってはいけない、と言われる。歩いていてもできません、立ち止まってともかく観よ、空を見上げて、それから足元を観よ、とも。それはなにも、眉間に皺を寄せて難しいことを考えよというわけではないだろうけれど、それにしてもついうろうろきょろきょろ。

何気なく立ち止まった人形焼き屋の店先で、こんなふうに、軽やかでくっきりした吟行句が生まれることもあるんだなあ、と。(今井肖子)

小田原と言えば、一昨年箱根大名行列を見に行った。国道1号(東海道)を色々な自衛隊、女子大学・小学生などのブラスバンドから始まり、「下にー下にー」と殿様を先頭に、足軽や、女中・武士・などの50人ぐらいの変装したり、芸者衆の30人ぐらいの行列で沿道に溢れんばかりの観衆で賑わった。

帰りに小田原城により、菊花展を見てきた。公園いっぱいに綺麗な菊の花の匂いがしていた。そして広い公園の片隅に、象がいたので驚いた。楽しいかった思い出がある。

確か11月3日の文化の日であった。今年も行ってみたいなあ・・・

2008年10月 3日 (金)

特別警戒中に振り込め詐欺に

0261人事ではない、高齢化が進み自分は大丈夫と思っているうちに引っかかってしまうことで今年も増え続けているのだろう。犯人も必死であの手この手を考えているのだ。注意しないと・・・。

NHKのweb焦点のニュースで・・・振り込め詐欺の被害を食い止めるため、1000か所のATM=現金自動預け払い機に警察官を配置する警戒態勢が取られていた東京都内で、1日、4件の振り込め詐欺が起き、あわせておよそ750万円をだまし取られていたことがわかりました。

急増する振り込め詐欺の被害を食い止めるため、全国の警察は、今月を取締りと被害防止の強化月間としており、警視庁は1日から都内のATMのうち、およそ1000か所に警察官を一斉に配置するなど異例の警戒態勢を取っています。
こうしたなか、都内で1日に4件の振り込め詐欺が起き、あわせておよそ750万円をだまし取られていたことがわかりました。
このうち、江戸川区では、70歳の男性が息子を装った男から「借金の保証人になってしまいお金が必要だ」と電話を受け、自宅近くのATMでおよそ150万円を振り込み、だまし取られました。
また、福生市などのATMでも、61歳の女性があわせて200万円を振り込み、だまし取られました。
これらのATMには、警察官が順次立ち寄って警戒していましたが、常に張り付く形の警戒はしていなかったということです。
一方、大田区では、ATMでの振り込みではなく、バイク便などを装って直接自宅に現金を受け取りに行く手口で、74歳と86歳の女性がそれぞれ200万円をだまし取られました。
警視庁は、先月よりは減っているものの、依然犯行が繰り返されていることから、警戒を強めるとともに、ATMを避ける新たな手口も現れているとみて注意を呼びかけています。

家庭を元気付ける政策を・・・

Omoide31最近、暗いニュースばかりである。特にアメリカ発の金融危機関連のニュースで世界中の人が、ため息ばかりついているようだ。日本も首相が、無責任な職場放棄してしまい、右往左往してしまっている民衆、と言った感じである。ここで慌ててはいけない、落ち着いて、情勢分析し、対応を考えればいい。先ず庶民の暮らしを保障することを先ず優先させる事だ。

政治は、ある社会の対立や利害を調整して社会全体を統合するとともに、社会の意思決定を行い、これを実現する作用である。これが基本である。

現下の状況は荒波の海の日本丸の舵取りは難しいが、船長は落ち込んではいられない。民衆を、励まし、明るい日本!・元気の日本!の信念でリードしなければならない。10/3の毎日新聞の社説に「景気テコ入れ策 家計の元気付けが第一だ」と題しているその通りだ。

内容は・・・週明けに08年度補正予算案の審議が始まる予定だ。景気対策最優先を掲げる麻生太郎首相の意向に基づいている。麻生首相は8月末に決定した緊急総合経済対策実施に加えて、追加対策にも意欲を示している。

日本経済は昨年末前後に後退期入りしたとみられる。日本銀行の「短期経済観測調査」(9月実施)では、大企業・製造業の業況判断が5年3カ月ぶりに「良い」を「悪い」が上回った。8月の鉱工業生産指数も前月比3.5%の大幅下落となった。物価上昇を考慮した実質消費支出も8月は前年同月比3%減だった。

夏以降深刻化した米国の金融危機の影響はこれからより鮮明になる。政府は景気が過度に落ち込まないよう、適切な施策を打っていく必要がある。この点からも、国会で補正予算案の審議のみならず、景気論議をすることは当然である。民主党など野党も、政府・与党案の批判のみならず、より効果的な対案を示すことで、議論は生産的になる。

経済問題は総選挙でも最大の争点となる。論点をはっきりさせておくことは、有権者にも有益だ。では、いま、何をなすべきなのか。

米国発の世界恐慌を阻止するため、協調行動をとることは不可欠だ。まず、米国があらゆる手を打つことが第一だ。その上で、G7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)や国際通貨基金などの国際協調の枠組みに基づき、最大限の協力をしていくことになる。

ただ、景気対策となると日本経済の現状に即して、効果が期待できる施策を、遅れることなく、適切にやらなければならない。政府・与党の政策では相変わらず、企業側を強くすることに力点が置かれている。供給側をてこ入れすれば、家計はいずれ元気になるという発想だ。

それでいいのか。バブル崩壊以降、企業は設備、負債、雇用の過剰解消に向け、大規模なリストラを行った。賃金は抑えられ、雇用の非正規化も進んだ。その結果、企業収益は急回復した。最近でも大企業・製造業の売上高経常利益率はバブル経済期に匹敵する。大企業は、まだもうかっているのだ。

言い換えれば、賃上げ余力や中小企業や下請けへの利益還元余力はあるのだ。勤労者の所得が増えなければ政府が目指している新価格体系への移行も円滑には進まない。日銀の生活意識調査でも、消費者心理が悪化していることは明らかになっている。

勤労者の収入増は家計消費増加をもたらし、企業自身も潤す。非正規雇用の正規化や雇用機会の拡大も所得拡大を通じて、景気を盛り上げる効果を持つ。政府・与党は家計の元気付けが、最も有効だと知るべきだ。この観点から緊急対策を組み直すことが最も時宜にかなっている。

大夕焼け

今日の名言

間というものは、ふだんから目の前にあるものよりも、過ぎ去ったもの、なくなったものに、あやしいまでの愛着を持つものである。

『朝鮮短篇小説選』(下)

07tamurano_yuhi31私忌いな世界忌の大夕焼 高橋睦郎

核のボタンを押す権利を持ってる人が、自分の死後もこの現実世界が続くことをねたましく腹立たしく思い、自らの死の瞬間にボタンを押して世界を消滅させる。そうすれば私忌が世界忌になる。

日曜の朝の子供向けドラマのような想定を、死ぬということがむしょうに怖かったころよく考えた。ドラマだとここでウルトラマンか仮面ライダーが現れ、その悪の支配者を倒して終わる。かくしてまた現実世界は平安を取り戻すのである。

ここで作者が言うのは「認識」のことだ。知覚するがゆえに我が存する。自分が死ねばおのずから世界も消滅する。自分が死んだあと、自分にとっては存在しない「世界」を夕焼が照らす。これこそ「虚」の美しさだ。『別冊俳句・平成秀句選集』(2007)所載。(今井 聖)

大夕焼けってどういうこと、なんて野暮なことを言うのではないが、一体どういうものだろう。考えてみれば、その人その人の捉え方で違ってくると思う。しかし、普段はあんまり “大夕焼け”とは、言わない。

富士山の真上の山頂に沈む夕日を見たことがない。左肩か右肩である。夕焼けには雲がなくては、画にならない。夕日が沈む太陽、いわゆる大夕焼けに出会って、体が震えるほど、感動してしまった事がある。何だか涙が出てしまった。

2008年10月 2日 (木)

政治とは

05sikotuko31これだけの、金融危機を全世界に影響させてしまったアメリカの責任は大きい。私も政治は、なんであるかという問いに難しいなあ・・・と感じてしまう。アメリカの公的資金の投入で、下院での法案否決は考えられなかった。日本では、麻生太郎首相と民主党小沢一郎代表と、攻守逆転内容の演説となってしまったのも、国民を意識・選挙を意識したことが前面に出たようだ。麻生首相の質問攻めの所信表明演説は、歴代首相はいなかったという

東京新聞コラム「筆洗」・・・に「政治」とは何かを考えたくなる出来事が続く昨今である。本来は<政治とは、可能性の芸術である>というビスマルクの言葉に賛同したい。十九世紀のドイツの政治家で、鉄血宰相の異名を持つ。

現実に目を向けると、とても賛同はできない。震源地であるにもかかわらず、金融危機に即応できない米国の政府と議会の姿を見せつけられたばかりである。

日本の政府と国会には、危機にしっかりと対応してもらわないと困る。昨日から国会で麻生太郎首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。どんな議論になるのかとテレビ中継を見たが、関心が違うらしい。

民主党の小沢一郎代表の質問が事実上の所信表明と位置付けられていたように、誰もが自分たちの主張を訴えることに専念していた。首相も先日は民主党に逆質問しており、まるで選挙中の討論会を見ているかのようだ。

だからか「国民」の二文字を誰もが多用していた。自分たちこそが味方だと印象づけたかったのだろう。でも今の時代、すべての人が納得できる政策を打ち出すことは難しい。まさに芸術的なことである。

ビスマルクと同時代に生きた米国の牧師クラークの言葉に<政治屋は次の選挙を考え、政治家は次の時代のことを考える>とある。可能性の芸術を見ることは当面あきらめ、政治屋と政治家の区別をつけることに専念する。

政治とは 主権者が、領土・人民を治めること。まつりごと。 ある社会の対立や利害を調整して社会全体を統合するとともに、社会の意思決定を行い、これを実現する作用。


代表質問は自民・民主で対立軸が見えてきた

07bonchi_asayake_hi11麻生太郎首相の施政方針演説は民主党に質問する内容で民主党の小沢一郎代表は施政演説で、質問に答えていない内容で、攻守逆転の異例の代表質問であった。

朝日新聞の社説・・・自らの政権構想を説く民主党の小沢代表。質問に答えていないと詰め寄る麻生新首相。まるで政府側と野党側の立場が入れかわったかのようだ。国会の代表質問が始まった。総選挙をにらんだ論戦の幕開けである。

3日前の首相の所信表明演説も、民主党への質問を並べたてた異例のものだったが、2日後の小沢氏の質問も型破りだ。なぜ政権交代が必要なのかを訴え、民主党が政権をとったらこうするという政策を並べたのだ。首相への質問はほとんどなし。

一風かわった論戦第1幕ではあったが、あの手この手で国民の支持を得ようとする姿勢は歓迎したい。ますます活発な論戦を期待する。小沢氏が語ったのは、先月の党大会で発表した政権構想について、どの政策をいつまでに実現するか、工程表を具体的に肉付けしたものだ。

来年度からガソリン暫定税率を廃止、11年度までに高速道路を無料化、12年度までに農家への戸別所得補償制度などの政策を順次実施する。必要な20.5兆円の財源は、補助金や特別会計の廃止などで国の予算を全面的に組み替えて12年度までに段階的につくりだす――。そんな内容だ。

ざっくりした数字をあげたに過ぎず、不明な点も多い。それでも、民主党の政策は財源があいまいだという与党の批判や、国民の不安に応えようという思いは伝わってくる。

注目したいのは、小沢氏の次の問いかけだ。「無駄遣いを続けるいまの税金の使い方を許すのか、それとも、税金の使い方を根本的に変えるのか」 確かに、首相の所信表明を聞いても、無駄やゆがみを重ねてきた自民党政権の税金の使い方を抜本的に改めるという意気込みはうかがえなかった。

無駄ゼロ、地方分権、公務員制度改革、道路特定財源の一般財源化……。やるやると言いながら遅々として進まない自民党政権の「改革」は枚挙にいとまがない。本気でこれらを実現するなら、政権を変えるしかない。これが小沢氏の主張の中核だ。

だが、麻生氏ら与党側は、経済運営や安全保障、外交など日本が今、直面する難局を民主党では乗り切れない、と主張する。米国の金融危機が深刻化し、日本経済の不況感が深まっている中で、景気対策を強調するのも「今の危機」に対応できるのは自民党しかないと訴えたいのだ。総選挙に向けて、対立軸のようなものが見えてきたのではないか。

与野党は来週、衆参両院で予算委員会の審議をする方向だ。補正予算案の妥当性を含めて、詰めた論戦でこの対立軸を鮮明に有権者に示してもらいたい。そのうえで一日も早く国民の信を問い、決着をつけるべきだ。

椎茸の思い出

今日の名言

そう、君らにはわかるまいが、五十六十の堂々たる紳士で、女房がおそろしくて、うちへ帰れないで、夜なかにそとをさまよってるのは、いくらもいるんだよ。

川端康成『山の音』「栗の実」

Mutsumefuta21椎茸の見給うは我が和服かな 永田耕衣

不思議な句だ。この椎茸はどこにある椎茸なのだろう。人工栽培のために木陰に並べられた椎や楢のほだ木のあちこちにむくむく生え出た椎茸なのか、それともお膳の上に甘辛く煮付けて出された椎茸なのか。丸太の椎茸なら和服を正面に見ているのかもしれないし、皿の中の椎茸なら見上げる視線なのかもしれない。

どちらにしてもこの句の中心は椎茸と和服の関係で、椎茸が見ているのが和服を着た自分でなく、和服そのものという発想が面白い。しかもこれと対になって並んでいる句が、「椎茸を見給うは我が和服かな」と、助詞一字を変えるだけで主体と対象との関係を一瞬にして裏返しているのだから、更におかしさが増幅される。

椎茸と和服の出会いをこんな風に俳句で創造できる自在な感性が素敵だ。そういえば耕衣翁はなまずが好きでよく句にしているが、椎茸のつるん、ぬめっとした感触はなまずの頭に似てはいないか。『永田耕衣句集』(2002)所収。(三宅やよい)

椎茸と言えば、子供の頃、この時期山に行って、天然の椎茸を採りに行ったものだ。毎年あの木の下あるという事を、覚えていて胸をわくわくさせて行くと、あった!思わず叫んでしまった。

何か宝物を探しをしたようで、探し当てた気分は最高である。そのあり場所は、誰にも教えない秘密の場所であり、何箇所かあったものだ。そういうところは大抵藪の中で帽子や服が汚れたしまうところであった。

2008年10月 1日 (水)

短観=大企業の製造業で4期連続で悪化して、およそ5年ぶりにマイナス

07tamurano_yuhi31今日から10月である。衆議院解散総選挙今年中にはある。その前に補正予算・消費者物価値上げが目白押しである。07年からアメリカのサプライムローンの問題発生から下がり続けてきた短観は、今回で5年ぶりマイナスに転じた。

NHKwebより・・・日銀が1日に発表した短観=企業短期経済観測調査によりますと、企業の景気判断は、大企業の製造業で4期連続で悪化して、およそ5年ぶりにマイナスに転じ、世界的な景気減速や原材料価格の高止まりで、日本経済が急速に悪化している実態を裏付けました。

短観は、日銀が全国のおよそ1万社を対象に3か月ごとに行っているもので、今回は、8月下旬から9月末にかけて実施しました。それによりますと景気の現状について、「よい」と答えた企業から「悪い」と答えた企業を差し引いた割合は、大企業の製造業でマイナス3ポイントと、前回、6月の調査を8ポイント下回り、4期連続で悪化しました。

大企業製造業の景気判断がマイナスになったのは、平成15年6月の調査以来、5年3か月ぶりです。また、大企業の非製造業は、プラス1ポイントと前回より9ポイント悪化しました。

さらに、中小企業も、製造業は、7ポイント低いマイナス17ポイント、非製造業では、4ポイント低い、マイナス24ポイントと、いずれも前回より悪化しました。これは、世界的な景気の減速で輸出の伸びが鈍っていることに加え、原材料価格の高止まりで企業収益が圧迫されていることが影響しているものとみられます。

さらに、今回の短観では、アメリカ発の金融危機の影響が世界的に広がっていることもあって、大企業、中小企業とも、景気の先行きはさらに悪化すると見ていることがわかり、日本経済が急速に悪化している実態を裏付けました。

中国の乳製品からメラミンの問題

07bonchi_asayake_kumo11 またしても中国か!と思った人が多いのではないか。今度は、乳製品に有害物質の、メラミン混入である。中国で、粉ミルクから、メラミンが検出された事件は、5人の死者を出し、牛乳にまでメラミンが含まれていたことが分かった。その牛乳メーカーの牛乳から作られた乳製品を原材料にしていた日本企業の商品が自主回収された。

メラミンは、食器などに使われるメラミン樹脂(メラミンとホルムアルデヒドを主体とした合成樹脂)の原料として使われる。毒性は低いが、乳幼児が大量に摂取すると、腎臓結石などで死にいたることもある。普通、食品に使われることはないので、日本政府もメーカーも想定外だった。

しかし昨年、このメラミンが小麦グルテンに混ぜられていたことが原因で中国製ペットフードを食べた犬や猫が相次いで死亡するという事件が米国で起きている。欧米は、この事件を受けて一日当たりの摂取量の許容範囲を決めるなど、メラミンに警戒していたが、日本はまったく無防備だったといってよい。

今回は、ペットフードどころか、こともあろうに粉ミルクや牛乳に混ぜられていた。逮捕された搾乳業者は「品薄の牛乳を水で薄め、タンパク質の含有量検査をパスするために混ぜた」と供述している。食品のタンパク質含有量は、窒素分の含有量で判断されることが多い。そこで、窒素分の多いミルクを使って、いかにもタンパク質が多いかのように偽装していたのだ。ミルクの特性を熟知した悪知恵の働く知能犯である。

日本が、他国のことを言える状況ではないが、金もうけのために平気で毒物を混入するという実態を見せつけられると、日本人の中国嫌いはますます強まるのではないか。しかし、中国食品を一切使わないのは無理だろう。

日本政府は、厚生労働省が輸入検疫でメラミンの検査をすると発表したが、こうした毒物・化学物質を、水際で食い止めることは非常に難しい。農薬や抗生物質、添加物などは、何が使われているか、ある程度想像できるが、膨大な種類の化学物質を検査で発見することは不可能に近い。

メーカーを信じて購入する消費者のために、メーカー自らトレーサビリティー(履歴管理)を実施して原材料の素性を完全に把握し、製造時や輸送段階で異物や有害物質が入り込まない体制を作るしかない。

J-CASTニュースより

【北京1日時事】(2008/10/01)中国国家品質監督検査検疫総局は1日までに、有害物質メラミンの混入事件を受けて、乳児用以外の粉ミルクを検査した結果、三鹿集団(河北省石家荘市)をはじめ、20社の製品31品目からメラミンが検出されたと発表した。メラミンの混入はこれまで、乳児用粉ミルクで22社、牛乳で3社の製品から検出されており、さらに汚染の範囲が広がった。

同総局は全国の粉ミルクメーカー約290社の中から154社(市場占有率70%以上)を抽出し、9月14日以前に生産された265品目についてメラミンの有無を検査した。

中国の有人宇宙船「神舟7号」の飛行士による宇宙遊泳の成功と食の安全とこの際引き合いに出すことではないが、中国政府のバランスに取れた。政治が人権・格差社会に繁栄していく施行を望むところである。

米金融法案否決―世界への責任を自覚せよ

06oga_toga11何があったか分からないが、アメリカの政府・議会下院の判断は疑われても仕方がない。自国で発して全世界に及ぼしている混乱を、よそ事のように考えていると、言語道断である。アメリカは、この金融危機の回避に一刻でも早く法案を成立させ、世界経済を暗黒の闇から救い出す責任がある。

今朝(10/1)の朝日新聞社説でも取り上げている。・・・世界の金融史に残る動乱の9月。その大詰めに、とんでもないどんでん返しが控えていた。米議会下院が、7千億ドル(約75兆円)の公的資金で銀行・証券の不良資産を買い上げる金融安定化法案を否決してしまった。危機の連鎖を恐れた世界中の株式市場は総崩れとなった。

同じ日に欧州でも銀行の国有化が相次ぎ、危機が広がっていた。信用不安から、金融機関の間でのドル資金の貸し借りが世界的にマヒしているため、日米欧の中央銀行がドル供給の追加を表明した直後の否決である。世界経済は恐慌という地獄のふちに立っているといっても過言ではない。

法案をこのまま葬れば、世界の金融システムは大混乱に陥る恐れがある。米国の政府と議会は、その責任を自覚すべきだ。ここは何としても法案の修正をまとめ、今週中に成立させてもらわなければならない。

もともと金融安定化法案のとりまとめは難航を極めていた。ブッシュ大統領は政権末期で指導力を失っている。しかも、大統領と同時に改選される下院の議員たちは「大もうけしてきたウォール街を税金で救うのか」という有権者の手厳しい批判を受けて、公的資金反対に傾いていたからだ。

応酬の結果、法案には条件が幾重にもついた。2500億ドルをまず使い、政府の裁量で1千億ドル積み増せるが、残る3500億ドルは議会の承認を必要とすることになった。制度を利用する銀行・証券の経営陣には高すぎる報酬を制限する条項も入った。

それでも有権者の多くは納得せず、各地で反対のデモが続いている。下院の採決では、大統領の「身内」である共和党の7割近くが反対し、民主党も4割が反対に回った。

税金の投入をおいそれとは認められない米国民の気持ちはよく分かる。10年ほど前に金融危機を経験した日本でもそうだった。

とくに米国では、市場万能主義や金融肥大が極端に進み、貧富の格差も日本の想像を絶する。ウォール街に対する国民大衆の怒りやうらみは、かつての日本より激しい。さらに米国には伝統的に、政府は企業活動に介入や支援をすべきでないという考え方があり、とりわけ共和党に強い。

そこまでしなくても何とかなると楽観しているのかもしれない。しかし巨大なバブルがはじけた以上、金融システムを守るには、結局は公的資金を使わざるをえない。ウォール街のためではなく、国民経済を守るためである。国民を納得させるのは困難な仕事だが、安定化策は時間との勝負だ。

大統領選まで1カ月余り。米国の政治は難しい過渡期にあるが、大統領と議会の指導部は、議員と国民の説得に全力をあげてほしい。

案山子

今日の名言

女の愛を恐れよ。この幸福を、この毒を恐れよ……

ツルゲーネフ『初恋』

386351秋風や案山子の骨の十文字 鈴木牧之

「秋風」と「案山子」で季重なりだが、案山子にウェイトが置かれているのは明らかゆえ、さほどこだわることはあるまい。「案山子」の語源は、もともと鳥獣の肉を焼き、その臭いを嗅がせて鳥を追い払ったところから「かがし」が正しいという(ところが、私のパソコンでは「かかし」でしか「案山子」に変換できない)。

実った稲が刈り取られたあと、だだっ広い刈田に、間抜けな姿でまだ佇んでいる案山子の光景である。稲穂の金波のうねりに揺られるようにして立っている時期の案山子とはまるでちがって、くたびれて今やその一本足の足もとまですっかり見えてしまっている。

なるほど案山子には骨のみあって肉はない。竹で組まれた腕と足を、「骨の十文字」とはお見事。寒々しく間抜けているくせに、どこかしら滑稽でさえある。昨今の日本の田園地帯では、もはや案山子の姿は見られなくなったのではないか。

数年前に韓国の農村地帯で色どり豊かな案山子をいくつか見つけて驚いたことがある。それは実用というよりも、アート展示の一環だったようにも感じられた。案山子ののどかな役割はもはや終焉したと言っていいだろう。

与謝蕪村は水落ちて細脛高きかがしかな」と詠んでいて、こちらは滑稽味がさらにまさっている。牧之は越後塩沢の人で、縮(ちぢみ)の仲買いをしていて、雪国の名著『北越雪譜』『秋山記行』を著わした文雅の士であった。文政四年(1830)に自撰の『秋月庵発句集』が編まれた。「牧之」は俳号。『秋月庵発句集』(1983)所収。(八木忠栄)

案山子と言えば、童謡 を思い出す。案山子(明治44年)作詞作曲不詳/文部省唱歌
 
山田の中の一本足の案山子
天気のよいのに蓑笠着けて
朝から晩までただ立ちどおし
歩けないのか山田の案山子

山田の中の一本足の案山子
弓矢で威して力んで居れど
山では烏がかあかと笑う
耳が無いのか山田の案山子

東京近郊に生まれた時から住んでいる私の印象では、案山子はどこの農家の家でも作って、田んぼに立てたものだ。10月に入り一家総出の稲刈りが始まる。一家総出というところがいい。三世代が普通の家族であったので、今にのような、引きこもり、不登校などの子供はいなかった。

作物の収穫を家族の共同作業は人間生活の基本であると思う。生活の知恵を口で教えるだけではなく、体で、親から子に子から孫に伝えていくことは素晴らしい。

空が高く、雀の群れが田んぼの稲むらでうるさいほどの鳴きながら籾を拾い食べていた。何故鳴きながら食べるのか子供心に思ったものだ。田んぼの刈り入れが済んで稲むらに、役目を果した案山子が、稲むらに乗せられいた風景が思い出される。

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