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2008年9月22日 (月)

小沢民主党―説得力ある行程表を

05detohama11民主党はきのうの党大会で、小沢一郎代表の3選を正式承認した。自民党では麻生太郎氏が新総裁に選出される見通しだ。 小沢氏は演説で、迫る次期衆院選を政治生命を懸けた「最後の戦い」と位置付け、昨夏の参院選と同様に生活重視路線を掲げ、政権交代の実現を目指す決意を示した。

朝日新聞社説より・・・米金融危機、年金不信、食の安全など国民の生活不安が増す中で「生活」「脱官僚」を争点としたい小沢氏の考えははっきりと示された。「麻生VS.小沢」の政治決戦がいよいよ幕を開ける。

党大会の演説で、小沢氏は「変化」と「覚悟」を強調した。「いまこそ日本を変える時だ」「この一戦に、新しい国民生活をつくることに、私の政治生活のすべてをつぎ込む」

2大政党が政権選択を問う小選挙区制の選挙では、党首のイメージや発信力が勝敗を左右する。その意味で、小沢氏がこの演説を国民に向けての所信表明と位置づけて臨んだのは当然のことだろう。

膨大な税金のむだ遣いを生んできた自公政権の財政構造、統治機構を根本から転換し、そこから生み出した財源で国民の生活を守るセーフティーネットを整備していく――。

小沢氏が発信した基本的なメッセージはこれに尽きるが、注目されるのは、それを実現していくための手順を次のように整理したことである。

政府の一般会計と特別会計の支出は合計で212兆円にのぼる。その1割にあたる22兆円を段階的に組み替え、民主党の主要政策を実行する財源にあてる。具体的には(1)来年度予算で直ちに実行するもの(2)来年の通常国会で法案を通し、2年以内に実行するもの(3)衆院議員の任期である4年の間に実行するもの、の三つに分類するという。

どの政策をどこに仕分けるかについては「今月中に総選挙のマニフェストで明らかにしたい」と述べた。

農家への戸別補償制度など民主党が掲げた政策に対し、与党は15.3兆円もの支出が必要になるのに財源があいまいだと批判している。政権交代の必要性は感じつつも、この点に不安や不満を抱く有権者は少なくないはずだ。

総選挙のマニフェストで、政策を実現していく順番や財源の手当てを明らかにすれば、確かに民主党のめざす政権像は鮮明になる。要は、与党の攻撃をはね返し、有権者が納得できる行程表を示せるかどうかである。

大会で気になったのは、来賓としてあいさつした国民新党の綿貫民輔代表が、郵政民営化の見直しをめぐる民主党との合意を自画自賛したことだ。

選挙で勝つには他党との協力が大事というのは分かる。だが、合意された日本郵政株の売却凍結や4分社化の見直しは、民主党が主張する統治機構の抜本改革と矛盾はしないか。選挙目当てのご都合主義と取られないよう、丁寧な説明が必要だろう。

民主党に求められているのは、政権をとったらどんな政治を、どんな社会を実現するのか、選挙本番に向けて骨太のマニフェストをつくることだ。残された時間はあまりない。

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