目の付け所が鋭い
(Business i 記事)目を付けたのが化粧品最大手の資生堂が、60代をターゲットにした基礎化粧品の専門ブランドを10月にも立ち上げることが11日、分かった。積極的な宣伝、販売活動を展開し、大型ブランドに育てる考えだ。国内の化粧品市場が人口減少で伸び悩むなか、団塊の世代の60代女性は夫の定年退職を機に頻繁に外出するようになるなど元気づいており、業界にとっては期待の成長市場だ。資生堂は60代向けのマーケティング活動に力を入れていたが、専門ブランドはなかった。
業界2位のカネボウ化粧品も3月に専門ブランドを投入しており、最大手の参入で、60代市場がさらに活気づくと同時に、競争も激化しそうだ。
資生堂では新ブランドの名称など詳細を詰めている。化粧水やクリームなどスキンケア商品を中心に展開。肌を若返らせる「アンチ・エイジング」の機能を前面に打ち出す。価格は3000円前後を想定しているもよう。団塊の世代は商品の価値と価格にシビアで、高機能と割安感を強調し売り込む戦略とみられる。
化粧品各社にとって、60代市場の魅力は大きい。若いころには、ブルーのアイシャドーやローズピンクのリップなどをつけて街を闊歩(かっぽ)した世代。夫や自らの定年退職を機に新しい生きがいや社会との接点を求める主婦も増えており、消費意欲は旺盛だ。年齢別の人口構成でも55~59歳が唯一1000万人を超え最も多く、市場規模は大きい。
ただ、これまで化粧品は、「自分たちにぴったり商品がないとあきらめ、通信販売か、30代向けなどの売り場で肩身の狭い思いをしながら購入するケースがほとんどだった」(業界関係者)という。それだけに、ニーズに合った商品を投入すれば成長が期待できる。
カネボウ化粧品も、3月に投入した専門の高級ブランド「キッカ」について、限定販売している伊勢丹新宿本店(東京都新宿区)阪急百貨店梅田本店(大阪市北区)に加え、10月から新たに高島屋東京店(東京都中央区)でも販売を始めるなど力を入れている。
団塊の世代の旦那さんは、定年となって2・3年経った奥さんで、比較的経済的には余裕があると思われる。この世代をターゲットにしたのはさすがである。
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