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2008年7月19日 (土)

お祭りとコミニケーション

今日の名言

学者は、国家を装飾するものだ。

勝海舟『新訂 海舟座談』

Img_0032祗園会に羽化する少女まぎれゆく 津川絵理子

少女が羽化する、という表現は特に目新しいものではないのかもしれないが、少女は羽化する生きものである。さなぎの沈黙の中で、日々大きく変わってゆく少女とは、十代半ば、中学生位だろうか。まだランドセルが似合いそうな新入生が、中学卒業の頃には確かに、明日から高校生、という面差しとなる。

それから自分自身を、一人の人間としてだけでなく、一人の女として意識せざるを得なくなり、少女の羽化が始まる。それは、さなぎが蝶になる、といったイメージばかりではなく、たとえば鏡の中の自分の顔をあらためて見ながら、小さくため息をついたことなど思い出される。

生まれながら無意識のうちに、自分が男であるという自覚を持っている男性に対して、女性は自分が女であることを、ある時ふと自覚する。そんな瞬間が来るか来ないかといった頃合の少女は、軽やかな下駄の音を残して、作者の横をすりぬけ、祭の賑わいの中へまぎれ消えてゆく。

祇園会は、七月一日からさまざまな行事が約一ヶ月続き、十七日の山鉾巡行がクライマックスといわれる勇壮な祭。いつにも増して観光客が多い京都の夏、そこに生まれ育って女になってゆく少女達である。『和音』(2006)所収。(今井肖子)

そういえば、田舎の百姓の生活は、“ものび”の時しか楽しみはなかった。年に一度のお祭りは、その一つで、大勢の参拝客が集まり賑やかであった。浴衣姿の若い娘さん達も、人目に引いて欲しいとの思いで、髪の匂いは男を振り向かせる。掲句のように若い男女のステージは、お祭りは最高の場所であった。

ところで、今日は年一回の盆踊り大会である。その主催となってしまって、準備は一ヶ月前から行って来たが、何と言っても、お天気が気になるところ。昨日は、予報通り午後から雨が降った。今日はどうだろう。

最近は、参加する人が減ってしまい、何とか趣向を凝らしてみているのだが、町民の心を掴むのは難しい。私は、普段取れないコミニケーションの場を提供してあげようと思っているのだが・・・。

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