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2008年7月24日 (木)

通り魔事件続発

24191見ず知らずの人を刃物で無差別に殺傷する事件が、東京都八王子市の駅ビル内の書店で、33歳の会社員の男が2人の女性を次々と刺し、アルバイトをしていた女子大生が死亡した。

逮捕された男は「仕事がうまくいかず、両親に相談したが乗ってくれなかった。ムシャクシャしてとっさに人を殺したくなった」と供述しているという。

子供のように未熟で、自分勝手な言い分だ。相手の未来を奪い去り、家族を悲しみの底に突き落とすことになる重大さを、想像できないのだろうか。

秋葉原事件では、若者の不安定雇用や格差社会と結びつけた主張もあった。だが、いつの社会にも格差はあり、厳しい就職難の時代もあった。どんな理由であっても正当化の余地はない。

不安定雇用などを改善していくことはもちろんだが、自らの努力不足や忍耐不足を省みず、他人や社会が悪いといった責任転嫁の風潮が強まっていないか。

高裁は今月11日、山口県のJR下関駅で9年前に起きた殺傷事件の被告に対し、「落ち度のない通行人らを無差別に襲った犯行は極めて悪質で酌量の余地はない」として死刑を言い渡した。

平穏な生活を守るために、犯罪には、毅然と対処すべきだ。それでこそ遺族の納得も得られる。

女子大生はアルバイトとして店で働いていて男に胸を刺された。彼女に落ち度は何もない。未来を奪われた被害者と遺族の悲しみや無念さは察するに余りある。

正規、非正規という雇用形態やワーキングプアなど日本社会で格差や貧困の問題が広がり、深刻化しているのは事実であり、解消しなければならない。

それでも、大半の人は不平や疑問を抱きながらもまじめに働いている。社会への身勝手な恨みは他人をあやめる理由にならないし、同情の余地もない。

募らせた恨みや不満が爆発する限界点が以前よりも下がっているのではないかと危惧(きぐ)する。残念ながら、理不尽な無差別凶行は繰り返されるおそれがあり、覚悟して暮らすべきなのかもしれない。

埼玉県川口市では中学3年の長女が父親を刺殺するなど、子供が突然、親に襲いかかる家庭内の事件も多発している。

暮らしを通じて自然と善悪のけじめを身につけ、自立する力を養っていく。遠回りではあるが、そんな家庭や地域の力を取り戻していくことも考えてみたい。

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