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2008年5月 6日 (火)

胡錦濤国家主席が来る

今日の名言

政治にとって決定的な手段は暴力である。

ヴェーバー『職業としての政治』

Photo肉の傷肌に消えゆくねむの花 鳥居真里子

傷が自然に治癒していく様子、といってしまえばそれまでのことが、作者の手に触れると途端に謎めく。血の流れていた傷口がふさがり、乾き、徐々に姿を変え、わずかな傷痕さえ残さず元の肌に戻ることを掲句は早送りで想像させ、それはわずかにSF的な映像でもある。

外側から消えた傷は、身体のどこかにある傷の蔵のような場所に格納されていくのだろうか。はたして長く生きていると蔵に掛けた大きなかんぬきが弛んで、過去の傷がこぼれて、涙もろくなったり、傷つきやすくなったりするのだろうか。眠りに落ちるわずかの間に、傷の行方を考える。

夜になると眠るように葉が閉じる合歓の木は、その名の通り眠りをいざなう薬にもなるという。習性と効用の不思議な一致。

同じ句集にある〈陽炎や母といふ字に水平線〉も、今までごく当然と思っていたものごとが、ずっと昔から作者のために用意されてきたかたちであるかのように思えてくる。これから母の字の最後の一画を引く都度、丁寧に水平線を引く気持ちになることだろう。幽霊図巻けば棒なり秋の昼〉〈鶴眠るころか蝋燭より泪〉『月の茗荷』(2008)所収。(土肥あき子)

 中国や 五輪もちかし  平和の火

 夏近し 騒動ばかりの ガソリン税

 次はなに 痛いとろろの 夏はきぬ

5月5日は立夏であった。「境内の 木ごれ日歩く  人の群れ」一昨日府中の大国魂神社にお祭りに、久ぶりに行ってきた。子供のみこしが、あちこちから集まって来て、出店で通路に立ち並ぶ境内を通り過ぎていく、初夏の太陽が、暑く感じるようになって参拝客はケヤキで影になったところ選んで神輿を見入っていた。江戸川柳に「夏春をふらふらまたぐ藤の花」もある。

今日は、中国の胡錦濤国家主席が、国家元首として平成10年の江沢民国家主席(当時)以来、約10年ぶりに来日し、7日に福田康夫首相と会談する。

痛ましい歴史があるが、双方この認識の上に立って、未来志向で、有意義な会談が出来れば良いと思うが・・・。

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