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2008年5月 1日 (木)

海のギャングのうつぼ

今日の名言

だからねえ、コペル君、あたりまえのことというのが曲者(くせもの)なんだよ。
わかり切ったことのように考え、それで通っていることを、どこまでも追っかけて考えてゆくと、もうわかり切ったことだなんて、言っていられないようなことにぶつかるんだね。

吉野源三郎『君たちはどう生きるか

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歯を剥いて先帝祭のうつぼの子 菊田一平

下関は海峡の町である。小高い丘に上がると対岸の門司の山々が目睫の間に迫り、源平合戦の行われた潮流を一望することが出来る。竜宮の形に模した楼門を持つ赤間神宮では毎年この時期に幼帝の霊を慰める「先帝祭」が行われる。

このあたりには安徳天皇陵と伝えられる墳墓が残り、お向かいの小倉には命からがら逃げてきた幼帝を藁で匿った謂れにちなむ祭事の残る土地もある。下関、北九州と延べ6年ほど暮らしたことがあるが、そうした事物を見聞きするたびに土地の人々が源氏よりも平家と幼帝に惻隠の情を持っていることが伝わってきた。

この句を一読したとき、通り過ぎるだけではわからない地元の感情と共鳴するところがあるように思った。

うつぼは荒々しい性格を持ち、敵と戦うときにはその鋭い歯で相手の肉を食いちぎるまで容赦しないという。小さいながら敵に向かってくわっと歯を剥く様が幼帝を守って滅びた平家武士の生まれ変わりにも思え、その気の強さがかえって哀れを誘う。

ゴールデンウィークには「先帝祭」にあわせて「しものせき海峡まつり」が催される。なかでも源氏に模した漁船が赤、平家が白の幟をたて、初夏の馬関海峡に繰り出す様は見事だ。『百物語』(2007)所収。(三宅やよい)

海を見たことのない小学生の5年生の遠足で、江ノ島に行った。まず、海は広く大きい事に驚いた。そして青く深い海の色は、半世紀も経った今でも頭に焼き付いている。

蛇の青大将に似たうつぼがいることが分かったのは、どこかの水族館で見たのが中学生3年生の時であった。沖縄の海に沢山いるという。マムシのようなどう猛さで魚を食べている、海のギャングということか・・・。

歯が内側に曲がっているのでかまれると簡単にははずれない。この特徴をうまく利用して、腕にぼろ布を巻いてかみつかせ、捕獲する漁法がある。穴の中にいるときはおとなしいが、体全部を出して泳いでいるときは攻撃的なこともあるので注意を要するとのことだ。

しかし、料理して食べると栄養価が多く、美味しいそうだが、、まだ食べたことがない。

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