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2007年12月16日 (日)

言葉の力

今日の名言

われわれが文明国たるためには、血なまぐさい戦争の名誉によらなければならないとするならば、むしろいつまでも野蛮国に甘んじよう。

岡倉覚三『茶の本』

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中村天風   言葉 1

 自分の使っている言葉によって自分の気持が駄目にされたり、あるいは非常に鼓舞奨励されたりする直接的な事実がある。
 造物主によって便利な言葉をわれわれ人間だけに与えられているが、言葉というものが、積極的に表現されたときと、消極的に表現されたときとでは、直接的にその実在意識が受ける影響は非常に大きな相違がある。

今日は不愉快ですとか、頭が痛いとか、熱がありますとか、気分が良くない、とかいっているときには、愉快を感じないだろう。今日は嬉しいです、楽しいです、ありがたいです、という言葉をいったときには、なんともいえない快さを、その気持の上に感じるだろう。その感じるということは何が感じるか。実在意識が感じている。

そして実在意識が感じたものが、直ちに潜在意識に直接的に影響して、そして潜在意識が実在意識と同じような気持になると同時に、神経系統の生活機能も同じように良くも悪くもなるのだ。そうすると結局、われわれの生きる力が、その言葉の良し悪しによって、やはり良くも悪くもなるということである。

自分自身のことをいうときに自分自身を知らないで、自分の生命を一寸刻み五分刻みに馬鹿馬鹿しいことを平気でやっている。そういうことを悪いと考えないでさかんにおしゃべりしていると、自分自身ばかりでなく、それを聞いている人の生命にまでよくない影響を与えてしまう。
 

それはお互いの精神生命の中の、実在意識と潜在意識と、それにつながる神経系統の生活機能という、三角関係を考えると分かる。人々の多くは生きている現在を忘れていて、生きているのは神経系統の生活機能のおかげだということを忘れてしまっているから、肝心かなめの神経系統の生活機能の働きを悪くするようなことを、知らないでやっている。

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