当たり前に生きていること
私たちが当たり前に生きている
私たちの身の回りには、家庭や学校、地域や会社などの中に息づく「小さな伝統」をはじめとして、過去の多くの人々から受け継がれてきたものがたくさんあります。
考えてみますと、現代の生活に不可欠なライフラインやサービス、社会制度などは、元をたどれば長い年月をかけて整備されてきたものです。今、私たちが当たり前のものとして受けとめている暮らしは、過去に生きた数え切れない多くの先人たちの努力と苦労の積み重ねの上に成り立っているのです。
時代は、日進月歩移り変わり、そして人間の価値観も変わります。
人間の価値観は時代とともにも変わりますが、過去があって現在があるのです。過去から引きついた現在を、よりよくすること、そして未来に繋げる責任があるのです。
時代が変われば、価値観も変わっていきます。ちょっと昔の若者は、「今は苦しくとも十年先に楽になればいい」と、我慢をして仕事をしたものですが、今の若者は「今が楽しくなければ意味がない」といいます。
今生きる人間として最も大切なことは、自分が今生きていることに、感謝の心を持つことです。それは先祖の存在・今現在の多くの人のお陰で生きていられるのです。
生きていくということは、いろんな苦悩に見まわれ、対処に追われ、家庭、子育て、健康の悩み、また経済上、仕事上、人間関係の悩みなどなど・・・次から次とわき出てきて、死ぬまできりがありません。
こうしたことを考えていくと、「ありがたい」という言葉の重みが実感できます。有り難いーーそこには「そのようにあること自体がたいへん難しい」「めったにないことである」と感じられるからこそ、感謝せずにはいられないという気持ちが込められているのでしょう。
「当たり前」の中にある「有り難さ」に気づき、これに感謝する心を育んでいくことで、私たちの日常には、さらなる潤いと温かさが生まれてくるのではないでしょうか。
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