生命の起源
今日の名言 隠れて、生きよ。 |
| 『エピクロス』 |
児いま魚の時代冬の月 山田真砂年
胎児は十ヵ月を過ごす母胎のなかで、最初は魚類を思わせる顔から、両生類、爬虫類を経て、徐々に人間らしい面差しを持つようになるという。これは系統発生を繰り返すという生物学の仮説によるものであり、掲句の「魚の時代」とはまさに生命の初期段階を指す。
母なる人の身体にも、まだそう大きな変化はなく、ただ漠然と人間が人間を、それも水中に浮かぶ小さな人間を含んでいる、という不思議な思いを持って眺めているのだろう。
おそらくまだ愛情とは別の冷静な視線である。立冬を迎えると、月は一気に冷たく締まった輪郭を持つようになる。秋とははっきりと違う空気が、この釈然としない胎児への思いとともに、これから変化するあらゆるものへの覚悟にも重ってくる。
無条件に愛情を持って接する母性とはまったく違う父性の感情を、ここに見ることができる。〈秋闌けて人間丸くなるほかなし〉〈虎落笛あとかたもなきナフタリン〉『海鞘食うて』(2008)所収。(土肥あき子)
生命の起源は人間も海であったという。多くの科学的な仮説はチャールス・ダーウインの進化論を適用することによって、単純な原始的な生命の中からより複雑な生命が進化することを予想している。原始地球の海において、海水に溶けた有機物の化学進化を通じて生じたというのが、現代科学において最も有力な学説である。
最近のことであるが、7000メートルの深海に生物が確認されたという。また、深海に硫黄を大量に含んだ温泉が沸いている付近で生物が確認されている。
火星探査で、生命の起源もある程度推測できるのではと思うが、ロードアイランド州ブラウン大学の惑星地質学者ジャック・マスタード氏がリーダーを務めた研究チームは、NASAの火星探査機マーズ・リコナイサンス・オービタを通じて、火星表面にある粘土鉱物の詳しい調査を行った。
調査が行われた粘土鉱物はフィロケイ酸塩と呼ばれ、水が存在していたことの裏付けとなる物質だ。そして今回行われた調査の結果、クレーターや渓谷、デルタ地帯、砂丘など火星表面のいたる所にこのフィロケイ酸塩が存在することが判明した。
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